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【詩】風鈴

風を感じた
吹いていなかったかもしれない
鈴の音で ハッと現実に引き戻される
白昼夢を見ていたのだと

夏の熱気を含んだ 空気感はどうしたって好きになれない
汗でへばりつく髪が鬱陶しい
時折聞こえる蝉の大合唱も 意識を遠くに連れ出してしまう

視線を移した縁側付近の風鈴
カラン カランと耳をくすぐる繊細な音
なんだか懐かしい

乱反射する太陽光に目を細め
再び 風鈴の生み出す子守唄に 身をゆだねる


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