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【詩】ドライフラワー

赤茶けて生気を失った花びら
そっと指で表面を撫でたら
なんだか 哀れみに似た感情が
胸に込み上げてくる

永遠に枯れない花びら
傷つくことを知らないまま
変わらない 姿を保つことができたら
どれ程 幸せだろうか
この ドライフラワーのように

反芻思考を繰り返して遠のいていく
駅前の店頭で買った花束の名 交わした何気ない会話
色彩豊かな景色はモノクロのシルエットに様変わり
この ドライフラワーみたいだね






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