2020年4月 BEST DJ MIX 3選
世界的な情勢がめまぐるしく変わりゆく1ヶ月でした。
世界各国でLockdownがされる最中で、日本でも緊急事態宣言が4月7日発令。5月6日までと当初宣言されていましたが、日々感染者が増えゆく状況下で5月4日には、ついに延長発表。自粛生活の日々が続くことが決定されました。
ライブハウス、クラブは自粛休業を余儀なくされ、体力のない小さな店舗を始め、いつでも帰れる場所だと思っていた渋谷の大御所clubasia系列のLOUNGE NEO、Glad、VUENOSの閉店が決定した事を聞いた時には、数年間パーティーをしていた思い出が深い場所だったので、胸が本当に締め付けられました。
多くのクラブやライブハウスがクラウドファンディングを始めた1ヶ月でもありました。私もいくつかの思い出が深い場所へ寄付。ただ、「自身の生活もあるため寄付をしたいが、出来なくてもどかしい。どこも寄付したいのにどうしても選ばざるを得なく、優劣をつけているようで罪悪感がある」という声もSNS上で聞きます。
今は、できる人ができる事をする事が大切で、自身の心身の健康が一番な時期です。罪悪感を抱かないで良いと私は思います。誰しもが自分の命、心、生活が第一です。生活が基盤にあってからこそ心の平穏を保てますから、その気持ち、行動へ至ろうとしたことが大切で尊い事だと思います。
私自身も全ての場所へ寄付をしたい気持ちですが、やはり全てには手を出せません。もどかしいですが、少しずつ出来うる範囲で支援をしていこうと思っています。
TimeOutTokyoが全国の支援募集をしているクラブとライブハウスをまとめており、随時更新している模様なので是非チェックを。
コロナウイルスによる音楽を聴く環境の変化
さて、私の音楽を聞く情況もガラリと変わりました。在宅勤務が多かった事は先月から変わらないのですが、いくつかリストアップしてみます。
1. 随時最新の情報を得るために、音楽の代わりに一般的な報道NEWSを自宅で聞くことが増えた。
2. 外部の音を遮断、集中力UPのために多くのMIXを聞いていたが、在宅が増え聴く時間が減った。（音をシャットダウンする必要がない）
3. MIXよりも国内外ストリームDJ配信が増えたため、リアルタイムのMIXを聴く機会が増えた。
4. 気持ち的に癒される音楽と人の声を求める傾向が増えた。
5. 感染予防強化のため外でのランニングも減り、アゲなMIXを聴く機会が減った。
と、まぁ上げてみると、こんな感じに音楽を聴く環境も自身の中で5つも変化している事に驚いています。クラブでのダンスフロアミュージックを聴く機会が減った事により、DJのMIXはリアルタイム配信を多く聴く機会が逆に増え、週末には自宅を暗くしてプロジェクターでDJの様子を投影し、お酒を用意して擬似クラブ体験などをしてます。
これは個人的に、一時的な楽しみとしてとてもおすすめです（笑）本当に今年プロジェクターを買って良かったと思わざるを得ません。家で爆踊りして運動不足も解消できるしね。
以上のことを踏まえて、4月の超個人的BEST MIXを紹介させていただきます。
それはレッツゴー！
#1 .また素晴らしいローカルDJを見つけてしまった・・・・ Joshua James : Back to the Floor 13 April 2020
世界のトップClub100にも選ばれたLondon東部にあるクラブXOYOのレジデントDJであるJoshua James。
レジデントでファウンダーであるのパーティーSavageは、ロンドン超人気のQueerパーティー！！調べてみたら、Instagramには素晴らしいドラァグの数々！「めっちゃ行きたーい！！」とテンションが上がるもつかの間、なんと2019年に幕を閉じてしまったようで・・（涙）残念がすぎます。
ここでも使われておりますのが、24分ごろから始まるWetlands - Otik です。ここ最近のリリースでも超絶かっこいいトライバルな曲。思わず良すぎて、Joshuaも「まじウェポン！超最高！」って言ってます。
私の記憶によれば前回ちらっと紹介したThe Lot Radio の1月BenUFOのMIXでもかけてたはずですし、4月のContactの無観客ストリーミング配信でものRomy Matsさんがかけていました。印象的な曲ってすぐわかるし、覚えているもんだね！！笑
みんな同じ曲を使っているのに、ここからのミキシングで個性が出るので、DJ MIXとは、いとをかし。
彼の今回のMIXは、FPI Project -Rich In Paradise からボーカルを上乗せしておりまして、エスニックなサウンドからのイタロディスコ！！とてもイイです。渋いのからエロいのへ！（笑）
彼のRinseの番組は、なんと月に2回もやっているので引き続きチェックですよ！
#2 . センスが良いDJのマーケ下手には愛すべきものがある。Sweetboy Pick 'n' Mix w/ K__ol & Jordan - 100420
今回ご紹介するのは、ロンドンでインデペンデントレーベルを主催しているKo__ol とJordanによるSweet Boy Recordsプレゼンツのマンスリーミックスです。
NTSにショーを持っているインデペンデントレーベルの人たちを掘るのは、本当に面白い発見が多い上に、割としっかりと本人情報が揃っていないことが多い。NTSにショーまで持っているのにw でもそこがまた、ローカル感を勝手に感じていて、本業+レーベルやっているんだろうなーとか勝手に推測、一人で勝手にニヤニヤ盛り上がっています。
彼らも例に漏れず、Facebookの情報が古かったり、最近のメインプラットフォームであるInstagramをSoundcloudやBandcampへリンクしていない。。。
逆に見つけられないようにしているのか？
マーケティングが下手なのか？はたまたレイジーなだけなのか？
そんなことを妄想しながら、きっと本業片手にやっているのだと推測。
ここで再びの、私のインターネット超絶Dig力舐めんな！本領発揮。
まずJordanの本業は、アートディレクションのようで、彼のデザインスタジオSweet Studioを発見。（サイト可愛いからぜひみて欲しい！）仕事は主にXL RecoordingやSonyMusic等、音楽レーベルのアートディレクションをしている模様。あのCadenzaのアートディレクションをしたり、RudeboyzのGqomwave EPなんかのデザインををしていたよう！いやーみなさん繋がってますね！
Ko__olに関しては、こんなに毎月ラジオをしているにも関わらず情報は皆無で、やっとJordanのIGのフォローや共通のフォローのUK DJたちから割り出し、Instagramのアカウントを発見したものの、まさかの鍵垢である。自分の番組、宣伝する気はないのだろうか・・・・
肝心のMIXですが、しょっぱなからヤバいですよ！
謎の日本語アイドル・ハウス、ユニーク・エレクトロニカと言われる、あのTochigi CanopyのCovid OSTとかいう恐らくこのコロナ禍に作られたであろう未発表曲から入り、今再び再燃中（？！）UKGをもりもり盛り込みながらもクラシックなディスコチューン、そして今だに正体不明の存在John T. Gastの超絶キラートラックBadがMIXされていて、飽きさせない、とーーーってもかっこいいMIXです！
全体的にQuarantineの中ということもあってチルめではありますが、とても気持ちよく聞ける感じで何度も何度も聴いてしまいました。
それにしても、なぜサムネイルジャケットは鉄腕アトムなんだろうね？
#3 . 達郎の初夏感は世界共通。NTS- IN FOCUS: TATSURO YAMASHITA 17 04 2020
今回は、DJ MIXというよりリスニングMIXなのですが、レイドバックして聞きたい音楽としてNTSの番組の1つ、IN FOCUSをご紹介します。
毎月20日頃にNTSにUPされる、一人のアーティストや音楽シーン、レコードレーベルにフォーカスして厳選した曲をプレイする番組。音楽のジャンルはワールドワイド多岐にわたり、なんと4月には山下達郎特集をしていたのでPICK UP！
他にも日本人だと久石譲やYOKO ONOなんかが取り上げられており、NTSのページに日本語が並ぶって、なんだか嬉しいですよね。
SpotifyのTHIS ISシリーズなど、有名すぎるアーティストの曲の「これ聴いとけ！」プレイリスト等がありますが、意外と聴いたことなかったアーティストを深掘り、キュレーションして流してくれる番組として、こちらは是非おすすめです。なんたって、PICK UPしているだけではなく、流れもきちんと考えられて作られています。
そしてやっぱり山下達郎はイイ！日本人はメディアに使用される山下達郎に囲まれて古来より生きてきたので、夏が近づいている感が感じられるなーって思っていたら、日本だけではなくどうやら山下達郎の爽やかフルーツカクテルのような夏感は、世界共通のようですよ（NTS談）
まとめ
冒頭でお伝えした通り、音楽を聴くモチベーションと環境が様変わりしたということもあり、人の声が入っているMIXや、チルめを聴く機会がとても増えました。こうやって毎月記録していくことで、インターネット上に上がるMIXたちの傾向と自身の心理的な動向が分析されるのが、とても興味深い。
また、きっと色々なことが世の中で起こりうるであろう5月は何を聴いて過ごすだろう。一刻もはやく日常へ戻れる日がきますように。
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