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”例え力” が高い人は仕事が出来る

「成功率3割、野球のバッターなら名選手」
「目標ないのは、ゴールなくマラソン走り続けているようなもの」
「土台がしっかりしていないと大きな城は作れない」
など、何かを何かに例えるケースを見聞きする方も多いと思うが、例える力が高い人は頭が良いと考える。その理由を解説していきたい。

まず、どのような例え方が良いかという点から整理をすると、
・相手が分かる例え方であること
(野球に詳しい人の「xx年の巨人阪神戦のようだ」というのではない)
・例えが的をえていること
(「プレゼンの準備は城を立てる土台」など、積み上げていくものと準備するものはちょっと違う?と疑問が出るようなもの)
・例えた結果、「だからこうすべき」という次に繋がること
(「サッカーで言うと10-0、逆転は難しい」など、諦める理由でない)
の3点を押さえている例えが良い。

なぜ、例える力が高い人は ”仕事が出来る” のか?
それは、「例える」という思考プロセスが「構造化」であるからだ。
例えば、「学校教育」を「城を立てる土台」と例える時には、
・1つ1つの内容そのものが直接役立つことはない
(歴史上の人物を覚える事業/土台だけで使われることはない)
・しかし、それがないまたは緩いと上に積上げることが出来ない
(過去の人間の営みを理解/土台が緩いと城が倒れる)
・土台がしっかりしていると、その上に価値あるものが作れる
(人間として正しい行為を選択できる/立派な城が立てられる)
など、双方の特徴についての共通項があることを例示した上で、例える側のなすべきことを示唆する、ということを行っているということになる。

ので、「例える」というのは思考プロセスとしては、
①例えられるものの特徴(構造・状況など)を洗い出す
②類似の特徴を持つ事象(城を立てる、等)を探し出す
③例えることにより示唆する内容が合っているか(基礎を積上げるべき!?)、検証する
という、難易度の高いことをやってのけているのである。例え方を記憶するやり方もあるが、瞬時に新しい例えが出てくる方は常に物事を事象そのものでなく「構造」を捉えているのである。

コンサルでも「他社事例を」という話はよく出るが、同業・同規模・同ステージの他社事例を欲する人も提供する人も二流、他業界や他規模・他ステージの事例でも同一構造のものを見つけ出し、今後の方向性を見出せる人が一流である。
「店で待つのではなく玄関先まで届けるサービス」「ファンの作り方・増やし方」など、成功例・正攻法はいくつか条件を外すだけで活用できるネタは山ほどある。別事象だが同一構造のものから道を開く人と、同一事象しか学べない人で、どちらが仕事が進むか考えると答えは自明である。

皆さんも「何か起きたら例えてみる」を試してみてはいかがだろうか?最初は時間がかかったとしても、「構造で理解する」という力はついていくので、是非試してみて頂きたい。

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