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大仏様


鎌倉の大仏様はどこかハンサムなお顔立ち。

空や雲といった自然を背景にしたお姿は
より一層神秘的で、風景や思想も含めて有機的でした。


宗教や宗教美術って、
不思議ですごいものだなと思うんです。

人々の思想や祈りといった無形のものが、
儀礼や彫像、絵画などの「かたち」になって生み出される。
そしてそれが多くの人の信仰の対象となり
同時に芸術として多くの人を魅了し、
何世紀もの時を経て在り続ける。

文明や災害などで世の中が物質的に変化していってもなお、
その思想や祈りのかたちは変わらず現代まで
受け継がれている。

それって何よりも力強い想いだと思うんです。
それが人間の弱さでも強さでもあり、
人間たる所以なのかなぁとも思います。

だから仏像や建物を見ると、
「これは人の想いでできあがったものなんだなぁ。」と、
しみじみのような圧倒されるような思いになります。

人間って、私たちが思っている以上に
いや、私たちが思っているのとは違うかたちで
すごい生き物なのかもしれないですね。