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寝台列車に乗って出雲・松江へ行く旅 3日目

島根旅行3日目。前日は下記。

宿泊先の玉造温泉「ホテル玉水」で朝食。
そこそこ大箱のホテルのバイキングを食べるのが久々で、かなりテンションが上がった。
メニューは幅広くも子供舌大歓喜のラインナップが揃っており、(もうここに住む…)と叶わない夢を描きながら噛み締めた。

小さいおかずは1つでは味がしないので(そんな訳ない)
2つ取ってしまう癖がある

朝9時に部屋を引き払い、荷物を預けたままサクッと玉造湯神社に参拝。

もう少し温泉街に滞在し20分ほど歩いて駅へ向かう予定だったが、日差しが強くしんどそうなのでホテルの送迎バスが出る時間に合わせた。

玉造温泉駅から松江駅へ移動。

車窓から宍道湖

松江駅のホームでしばらく待って、安来駅へ。
本を読んでいたら電車の中で寝過ごしかけたが、到着後5秒くらいで嫌な予感を覚えて覚醒し、電車から飛び降りることに成功した。
地方の電車旅は一歩間違うと数時間単位で予定が狂うので本当に恐ろしい。

大きな荷物は駅に預け、駅前から出ているシャトルバスを利用して足立美術館へ。
所蔵作品よりも有名な美しい日本庭園は、雄大な景色なのにコンパクトという不思議なスケール感で、現実離れした一つの世界と化していた。

窓外に美しい庭園を望みながら寛ぐことができる美術館内の「喫茶室 翆」は飲み物一杯1000円という強気の価格設定で客をふるいにかけており、案外すんなりと入れた。

ブレンドコーヒー

横山大観などの作品が並ぶ展示室では、小学生くらいの女の子と楽しそうに小声で話しながら絵を見ているおじいちゃんを見かけて勝手に胸が熱くなった。

地下通路を渡った先の新館に展示されている現代日本絵画はあまり期待しておらず流し見するつもりだったが、迫力があって美しい作品ばかりで時間が足りずあたふたしてしまった。
染谷香理さんのこの絵↓には特に惹かれた。

帰りもシャトルバスに乗車。
窓から見える空の表情に何となく目を奪われた。

安来駅に戻ってきた。電車が来るまで少し待つ。

元気な金魚

電車で松江駅まで戻り、駅前のホテルにチェックイン。途中で夕立に見舞われたが、昨日買っておいた長傘が役に立った。

部屋で少し休んでから、1.5kmくらい歩いて宍道湖のほとりにある島根県立美術館へ。
ここは開館時間が日没の時間によって毎日変わるという風流なシステムが採用されており、夏の間は一年の内でも少し長めに開いている。

宍道湖を眺めるスペース

企画展「『アンアン』『ポパイ』のデザイン  新谷雅弘の仕事」を見学。
島根県在住のアートディレクターである新谷さん自身が大きく企画に噛んでいる展示で、手書きのキャプションに熱量を感じた。

また、この美術館は水辺を描いた風景画の収集を行っており、モネやデュフィの作品もあった。
マジでそういうの大好き。

ラウル・デュフィ「ニースの窓辺」

このようにとっても素敵な島根県立美術館だが、受付で発券されるチケットがA4のペライチにQRコードを印刷したものだったことだけは解せない。
そこはいきなりオシャレをかなぐり捨ててくるんだと思った。

あとSNSで何度もバズり散らかしている長沢芦雪の犬もいた。

なんか後ろにいる
その横にもいる

二階の展示室の並びには半屋外の展望スペースへの入口もある。空を見ると昨日あたりまで曇り・雨予報だったのが嘘のように夕焼けの色が広がろうとしていた。

慌てて美術館を出て湖畔に下りる頃には、かなり夕暮れのムードが漂っていた。

この日は本当に雲の形が良く、いつまでも見ていられそうな空模様だった。

湖面に灯りを反射させているのは、松江しんじ湖温泉の旅館街だ。

陽が落ちるまで湖畔の風景に夢中になっていたせいで目当ての店で夕食を食べ逃したので、30分近く彷徨ったあげく、ホテルの近くの餃子居酒屋でジャンクな味わいの餃子を食べた。

全席にレモンサワーのサーバーが設置してある店なので、カウンターの一人客は私以外みんなレモンサワーに対してストイックな感じの人達ばかりだった。

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