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地球上の水は宇宙からやってくる?

先日、ナショジオ(National Geographic 日本版)の記事で大変興味深い記事を読んだ。

南極上空に「大気の川」、失われる氷を補充していた” というタイトルだった。

”大気の川”という言葉自体、初めて聞いた言葉だが、意味は上空にある巨大な水蒸気の帯のことだという。
大気の川は、雨雲を生む水蒸気が帯状に流れ込む現象で、長さは数千キロに及ぶこともあるという。地球をぐるっと周る風に乗って移動し、時として大雨や大雪を降らせる。

ここ数十年、世の中は地球温暖化により南極の氷が猛スピードで溶けている。このまま氷が溶け続けると海面がどんどん上昇し、島国や海面沿いの地域は沈没してまうかもしれない、と世間は警鐘を鳴らし続けている。

世界中が協力して二酸化炭素の排出を削減しなければ、南極の氷の融解は加速する一方で非常に危険だという情報しか私は知らなかった。

だが、この記事を読んだ後、”そうなの?” と思った。

そこでNASA のホームページを覗いてみた。
記事は2015年と少し古いが、地球年齢でみた場合、それほど古いとも言えないのではと個人的には思っている。

そこに
NASA Study: Mass Gains of Antarctic Ice Sheet Greater than Losses
= NASAの研究。南極氷床の質量増加は損失よりも大きい

という記事を見つけた。

このNASAの研究調査によると、1万年前に始まった南極の積雪量の増加は、現在も南極大陸に十分な氷の量を増やし続けていて、氷河の減少による氷の損失の増加を上回っている、とある。

これは私たちが聞かされている南極大陸の陸氷が著しく減少しているという気候変動、地球温暖化の政治、経済分野の報告と異なっていることになる。

環境は日々刻々と変わるし、私は科学の専門家でもなんでもない、素人なので見解を述べるほどの知識は持ち合わせてはいない。

ただ、この”巨大な大気の帯が南極の氷を補充している”という事実に、非常に惹かれるものがある。

これが意味するところは、

1. 出て行ったものはちゃんと入ってくる。
2. 消えたように見えても実は消えてなかった
3. 常に流れながらバランス、均衡が保たれている

数十年前までは南極探検家を南極に送って限られた数の人間が自分のいる狭い場所の状況調査を行う以外、南極の状況を知ることはできなかった。一時的で地上観測をするのが当時の限界だった。南極全域に年間を通してどれだけの降雪量があるのか知ることはほぼ不可能だった。

しかし、今現在最新の地球観測衛星 ICESat2 (アイスサット2)は、かつてそれを可能にしている。それは上から地球を眺め全体を見れるからだ。そしてこの衛星は継続的に同じ条件でデータを集積できる。
このICESat2 アイスサット2は氷の表面にレーザーパルスを照射し、ここの光子が戻ってくるのに要する時間を測ることで、氷床の高さの変化をミリ単位の精度で測定できるという。

確かに、南極大陸では温かい海水によって、氷の損失が加速しているのだろう。南極海にはどんどん氷河が溶けて崩れて海に流れ込んでいるだろう。それを証明する動画はいくらでも見れる。

その一方で、南極に大量に降ってくる大雪の話は一向に伝わってこない。降り積もった雪の上に、次の雪がまた積もれば先に降った雪は圧縮され新しい氷に変わって行く。溶けた分の氷は常に新しく作られている。そしうやって一定量の氷のバランスを保つようにちゃんと働いている。
これが本当だとしたら、どうであろう。

あまりにも身近すぎる水だが、水の働きは計り知れない。

南極大陸は氷で覆われている。
海面は水である。
大気の川は水蒸気である。

この変化のお陰で雨や雪が降り、天然自然現象が生まれ、生命維持が営まれている。

個体、流体、気体の3相に変化する水という物質
性質は変わっても本質は同じ物質H2O 。
それがぐるぐると回って消えたり現れたりする不思議

水が生命維持の要であるならば、当然生命体としての意識があり、その不思議さゆえに宇宙銀河との繋がりに私は思いを馳せる。

宇宙空間にも水、水の粒子は存在すると言われている。ということは、宇宙に存在する水が生命体としての地球、つまり地球に生きとし生けるものと密接に関わっている、という可能性は大いにあると考えてもあながち外れていないと思う。

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