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パッケージサービス利用に、独自の取引先登録書類提出を求める大企業の異様

大企業(大手製造業)問題地図シリーズ(?)

先日、軽くバズった以下の記事(↓)と似たようなエピソードがあったため改めて記事化を。

当方が提供する、ある定額パッケージサービス(人材開発・組織開発)。

ある大企業(大手製造業)のお申し込みがありました。と、そこまでは良いのですが……

経理担当者(と思われる方)から一通のメールが。ファイルがいくつか添付されている。

取引先登録書類を提出せよとのこと。お約束のように、押印欄まである

ううむ。この感覚、正直どうかと思いますよ。ヤバいと感じてもらわないと。

事務作業含めカスタマイズしないのが定額パッケージサービスの意味であり、提供者側のルールに従うのが筋。

「お断り」すべく、以下の文面をお送りしました。

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あ、皆さんがコピペして活用しやすいようにテキスト文面も載せておきますね↓

お世話になっております。
本件は定額パッケージサービスであり、個別の依頼書などには対応しておりません。
いわゆるサービス提供型の、サブスクリプションサービス(かつシェアードサービス)は、サービス提供者側の手続きに沿っていただくことで(=事務手続きを含む個社独自のカスタマイズ要望に応じないことで)低価格での提供を可能にしているビジネスモデルです。
飛行機や新幹線のチケットを購入し利用なさるのと同様なものとお考え下さい。
ご理解の上柔軟なご対応を宜しくお願い致します。

いや、分かるんですよ。
私も大手製造業出身ですから。そういうルールなのは。

でもね、悪気なく従来の製造業のヒエラルキーに基づいた、発注者様がすべてで取引先は「下請け」「業者」扱いを続けている感じ。

そして、百歩譲って生産に直結する原材料調達の世界ならさておき、当方が提供しているような人材開発・組織開発サービス利用にまで製造現場の慣習やプロセスをそのまま当てはめるのはいかがなものか? 自社の独自ルールを押し付けるのはいかがなものか?

日頃コスト削減に熱心な割に、煩雑な事務作業やルールで相手に無駄なコストを生むのは企業組織としていかがなものか
(煩雑な事務作業や間接業務こそコストドライバーと心得よ)

こういう固定化された古き慣習が、取引先の高利益化を阻害したり、新たなビジネスモデル創出を阻害するのですよ。そこに気づいてもらわないと、改めてもらわないといけない。

製造業(製造現場)や役所に最適化させすぎてしまった働き方・ビジネス慣習・組織カルチャー・労働法が災いして、日本社会が停滞・衰退の道を歩んでいっている。イノベーションできない組織と個人を生んでしまっている。それは、私がこれまで講演や各種メディア、書籍『バリューサイクル・マネジメント』などでも声高に主張している通りです。

日本の組織のマインドシフトを推進する立場として、曲げる訳にはいきませんので毅然とモノイイし続けます。
(ここで折れたら従来の下請け業者と変わらないですし、世の中も変わらない!)

皆さんも、毅然と闘い続けましょう。

すべては未来への発展のために。

Keep ourselves updated!

追伸)大企業や官公庁や行政の人たち(特に管理部門)、一回ベンチャー企業でビジネスの最前線経験したほうがイイと思う。


▼書籍『バリューサイクル・マネジメント』 是非とも社内で回覧&議論&行動を!

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