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他社のクルマでの訪問客を差別するとか、自動車業界いつまでそんなみっともないことしてるの?

はじめにお断りしておきますが、僕は自動車業界出身者です。それだけに、自動車業界の良いところも改めて欲しいところも見えている訳で、今回は「そろそろ改めたほうがイイんじゃないですか?」と思っている業界カルチャーを指摘します。
組織変革、カルチャー変革、ダイバーシティ推進などが僕のミッションなのもあって)

それはズバリ、他社のクルマでの訪問者を差別する(企業がある)。

他社製のクルマで来た人たちは、建屋から遥か遠くに離れた駐車場を案内されたり、未舗装のところに停めさせられたり。
(そのような差別をしない企業もあります)

これってどうなんですかね。僕は、そのような自動車業界の企業に見られがちな、井の中の蛙といいましょうか、ムラ社会そのもの殿様根性丸出しといいましょうか、同調圧力濃縮還元200%な感じの味わい深いカルチャーが大変不快でした。

「心狭っ!」「セコっ!」「田舎くさっ!」と思ってしまう訳です。

幸いなことに、僕は講演者や専門家の立場で企業に接することが多いものですから(かつ私自身が自動車会社出身であることをプロフィールなどでも公表していますから)、講演者プレミアムで元弊社製のクルマで他メーカーを訪問しても堂々と建屋正面の駐車場に停めさせてもらうことができています(あ、念のために事前に断りおきはしています。ちなみに)。

ですが、業者扱いされている多くの人たちは、守衛から半ば上から目線で「あっちいけ」されていることでしょう。

中には顧客に忖度し、わざわざその企業のクルマをセカンドカーとして購入したり、レンタカーに乗り換えて訪問する人たちもいるようです。
これ、いったいなんのお遊戯会なんでしょう。これこそ、仕事ごっこ、そして無駄な忖度の極みではないでしょうか。

いや、もちろん自動車メーカー側の気持ちもわかるのです。
自社の駐車場に他社のクルマが並んでいたら、心地良くはないでしょう。見栄えもしない。

とはいえ同調圧力で自社製のクルマだけをズラリ並べさせている
その異様な光景がむしろ気持ち悪いと思うのは、僕だけでしょうか?
ダイバーシティ&インクルージョンどこいった?
ダイバーシティ推進室は、こういうカルチャー叩き直さなきゃダメよ!)

そういう同調圧力的なカルチャーに嫌気がさして、業界から遠ざかる人も少なくありません。かくいう僕も、自動車業界の統制的、井の中の蛙な殿様な古い体質が苦手で他業界に転職した人間の1人です。同調圧力大嫌い

そのようなカルチャーをいまだ良しとしている業界の人たちは、自動車業界の立ち位置や見られ方をアップデートできているのかなと疑問に思います。
(アンラーニングできていない状態)

共創」の時代と言われていますが、そういう同調圧力や上から目線の臭いがプンプンする慣習や振る舞いから、「この業界/会社、共創無理でしょう」と相手に思わせてしまう。ファンを遠ざけてしまうのです。

いまや自動車産業は決して明るい業界ではない。むしろ斜陽産業と見る向きもあります。特に国内では需要がシュリンクする中、就職人気も以前ほどは高くない
にもかかわらず、以前と同じ殿様なカルチャーを改めようとしない。

そのような、いまだ殿様気分が抜けずアップデートされないカルチャーに幻滅して、優秀な人や、心ある人は辞めていくのではないでしょうか。お取引先も含めて

クルマ離れが言われる昨今、メーカーがどこであるかに関わらず「クルマに乗ってくれてありがとう」「カーライフを愉しんでくれてありがとう」。そのように、クルマで来てくださる方に感謝そしてリスペクトするくらいの気持ちや振る舞いが必要ではないでしょうか。

なおかつ、自動車や関連会社の事業所は不便な立地であることが多いです。こんな辺鄙な場所にわざわざお越しくださっただけでも申し訳ない/ありがたいのに、他社製品だからと差別してさらに歩かせる塩対応浴びせるとか、どんだけ失礼(かつ心狭い)だよ!地域のイメージも悪くなるよ!

なんていうか偉そうだし恥ずかしいカルチャーだなと、僕は自動車業界にいた頃から思っていました。

「他社製品だからどうだ」とか、そんなセコいこと言っている場合ではないです。

業界全体が衰退する。その危機感と感謝の気持ちがないのがまずもってヤバい。いい加減目を覚ましましょう。不寛容な業界や企業から、ファンは遠ざかります

・「外」を見ましょう
・同調圧力的なカルチャーから卒業しましょう
・高い視座に立ち、他者をリスペクトし、業界全体を盛り上げていきましょう

僕は自動車業界出身者として、カーライフの愉しさ、クルマがある生活の悦びを世の中に明るく伝えていきたい、広めていきたいです。それが業界経験者の責務だとさえ思っています。
(#ダム際ワーキング 推進したり、三ヶ日にワーケーションオフィス設けた意味の一つもそこです)

自動車業界の皆さん。あなたたちに最も足りていないものの一つが多様性に対する許容度です。それを高めていかないことには、世の中を感動させる新しいサービスやライフスタイルを創造することもできないでしょう。
(多様性、デザイン思考、マーケティング力、共創力、対話力、越境思考……これらは表裏一体のテーマです。宜しければ講演します)

他者とフラットな関係で(下請け関係ではなく)共創できるマインドと能力と行動習慣をそろそろ身につけていきましょう。カルチャートランスフォーメーション!
お願いしますよ。自動車業界のオトナの皆さん!

ところで僕のいる静岡県や愛知県などでは、「表立っては言えないけれども、自動車業界からイグジットしたい潜在人口」はそれなりにあるのではないかと推察しています。

そういう人たちに新たな仕事を創っていく。自分らしく活躍できる場を創っていく。そんな取り組みもしたいと思っています(既にしています)。

キーワードは「解放」

※最近、僕は高校でキャリア教育の講演をすることもあるのですが「同調圧力からの解放」を強調しています。

以下、関連書籍とプログラムです↓