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〝違和感さん〟と出会ったら

1 〝違和感さん〟の姿が見えた

感覚を研ぎ澄ます機会は確実に増えている。
きっと過去に何度も似たような感覚を体は感じ、〝私〟に伝えようとしてきたことだろう。

感覚はずっと前からすでに私の中にあったけど、そこに意識を向ける自分がいなかった。受け取りに行く自分がいなかった。

たとえ自分の中にあっても、受け取ろう、と思って、受け取りに行かなくては、確かめられないものが存在するいうことだ。

そんな感覚を受け取りに行くことが増えて、ふと違和感のことが浮かんだ。
いつもは違和感を感じた途端、何らかのアクションを起こしているので気がつかなかった。

今回は、〝違和感さん〟みたいな感じで、自分と距離が取れていて、その姿がよく見えた。〝違和感さん〟が立っている場所の先には、いつも2つの分かれ道が広がっていたことにも気づいた。

2 違和感の先の分かれ道

① 無限ループへの道

これまで数え切れないほど、〝違和感さん〟と出会ってきた。
そして、〝違和感さん〟が現れるたび、分かれ道も現れていた。私はいつもほぼ自動的に無意識のうちに分かれ道の一方を進んでいた。

*****

ある時 違和感を感じる。
あれっ?何か変な気がする。何か違った??

やや戸惑った次の瞬間には、
社会では世間では何を求めてるんだっけ?
私ずれてる?

〝違和感さん〟が現れて、目の前には二手に分かれた道が見える。私はすかさずひとつの道を歩き出す。
一歩足を踏み入れた途端、〝常識〟か〝世間〟という名札をつけたAIのバーチャル先生みたいな存在が現れる。そして、その先生とチャットし始める。

チャットしながら、
社会ではなにが求められていたか、?
世間様の答えは?常識的にはどっち?と探っていく。

そうして、ああそうか、だからこんな変な風に考えちゃったんだ〜、といつのまにか、先生から答えをいただいたことによって、私の中の〝違和感さん〟は小さくなって、ある種の安心感に辿り着く。

*****

馴染みの道に進んだ時、私は自分の内側に問うているようでいて、自分がいつのまにか作り出したAIのバーチャル先生とチャットしていた。

こういうことは今までかなりあった。
今でもたまにある。

この道を進むと、〝違和感さん〟がいつのまにか小さく見えなくなって一度は安心感に包まれるけど、また違う〝違和感さん〟が忘れたころに来る。目の前には二手に分かれた道もあるのだけど、やっぱりバーチャル先生と出会えそうな道を選ぶ。

なんども繰り返し同じことをやってると余計に不安になってきて、バーチャル先生はますます頼もしく見えてくる。

その繰り返しは不快という波になり、その次には〝違和感さん〟に会うことすら無意識のうちに避けようとし始める。

そう、この道は進んでるように見えて、クルクルと周り続ける、無限ループ。
自分がほぼ自動的に選んだ馴染みの道は無限ループに繋がる道だった。

② 自分と出会う道

〝違和感さん〟が現れてもう一方の道を進んだとき出会うのは、AIのバーチャル先生ではなくて、自分の中の自分

出会ったもう1人の自分は、
どうして違和感を感じたと思う?
前にもあった?
なんでだと思う?
本当はどうしたいの?  と矢継ぎ早に尋ねてくる。

自分に聞かれているのに答えがなかなか出て来ない。質問ばかりされると、余計にもやもやが出てきて、不安が増えてくるような気がする。早く安心したくてもなかなか安心出来ない。

でも…
しばらく粘ってそのもやもやと付き合っていると、ふとした瞬間に、なぜ自分が違和感を感じたか?の答えが出てくる。目の前が明るくなる。

必死になってやっと見つけたはずの答えの大半は、なぜ今まで気がつかなかった?というほど単純なこと。でも確実に新たな視点も同時に得ることが出来て、おまけ付きで答えが見えてくる。

聞かれたことに必死に答えているうちに、もう1人の自分はいつのまにか居なくなっている。気がつけば、霧は晴れて周りには見通しのいい景色が広がっている。スッキリして深呼吸すると気持ちがいい。

もう1人の自分と出会える道を進んで、違和感の源を探ったとき、すぐに安心感は得られないが、少し経つとスッキリ感を味わえるような新しい景色に辿り着く。

3 違和感というお知らせと自己対話

違和感とは自分を知るサイン。

〝違和感さん〟が現れたらそれは、もう1人の自分と出会えるチャンスなのだ。
周りばかりにとらわれて、自分に対して無視無関心が続いた状態のとき、この〝違和感さん〟は現れる。

違和感に限らず、私たちは日頃から様々な感覚感情を通して、自分にサインをきちんと送っているのだと思う。
それは、自分の体の状態に敏感な人がちょっとした変化を察知するのと変わらない。朝起きたら喉が痛かった、とか、鼻が詰まっていた、とか、胃がもたれるとか。そんなサインと同じ。

落ちてるなあ、自分。
そういうサインもあるが、落ち込んでいるとき、客観的に自分を見つめることは時として難しい。自分で気がつくのは、周りが気がつくよりも遅くなることすらある。

でも、なんか変?というちょっとした違和感なら、少し気をつけていると日頃から気づくことは出来る。受け取る自分がいればきっと受け取れる。

私の前にまた〝違和感さん〟が現れたら、きちんと自分と向き合おうと思う。
自分の中の自分に出会える、大切なジブン時間だから。
普段会えない自分と会える道に進めるチャンスだから。

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