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深く考えることの本質:人生の選択と哲学的思考


考えることの尺度と深さ

考えるということはどういうことなのだろう? 考えているつもりで、何も考えていなかった、ということだってあるんじゃないか? 特に、「深く考える」なんていうけども、何を以て「深く考えた」ことになるんだろうか。その尺度はどういうものなのだろうか。

人生の様々な局面での選択、現実についての理解。それが「深く考える」尺度にほかならないと僕は思う。というのは、およそ歴史に残るような哲学書を書いたところで、そんなものは「深く考える」ことの何の証明にもならない、と僕は考えるから。

哲学者が巨大な哲学体系を構築したとしても、それだけで「深く考えた」とは限らないんだ。巨大な哲学体系を構築できても、それでも実際には「それは普通の人にはできないすごいこと」という点しか証明できてなくて、単なる世俗の権威にしか貢献できてないってこともあるだろうからね。だから、そういうことに手をつけるべきなのか、どうなのか。そこからが問われなければならないし、「考える」というのはそういう選択の積み重ねだし、それが人生だ。これは誰にとっても真実ではないだろうか?

人生の選択と哲学的思考

こんなわけで、自分の人生の選択に真剣に取り組むことは、まさに「深く考える」ことの基礎となる。なぜなら、これらの選択は私たちの価値観、信念、優先順位を反映しているからだ。日々の小さな選択から大きな人生の決断に至るまで、これらの選択は私たち自身についての洞察を深め、私たちがどのような人間であるかを示してくれる。

もし自分の人生の選択を真剣に考えない人は、深い思考をすることが難しいかもしれない。それは、自分の選択がどのような意味を持ち、どのように自分自身や他人に影響を与えるかを理解することが、深い思考の重要な部分だからだ。

だから、「深く考える」というのは、自分の行動や選択を考えることから始まるんだ。自分の選択がどのような影響を持ち、それが自分の価値観や目標にどう関連しているかを理解すること。これが、真に哲学的なアプローチを取るための立脚点となるんだ。

つまり、哲学的な思考は、日々の生活の中でどのように生きるか、どのように問題に対処するか、どのように自分自身や他人と向き合うかにおいてこそ現れる。これが哲学的な思考の真の本質で、人生や人柄を通じて理解されるべきなんだよ。

行動と思考の相互作用の重要性

哲学的な考え方は、自分自身の行動とその結果を反映して、自己理解を深めることにほかならない。そして、本当に重要なのは、行動のパターンを変えることによって新しい視点やアプローチを見つけることなんだ。行動を変えると、考え方も変わる。新しい行動を通じて、新しい結果や学びが得られるんだ。

このプロセスは「深く考える」ということと密接に関連している。深く考えることは、単に理論的な思考に留まらず、実際の行動や経験を通じて自分の考えを試し、現実に直面して自分自身の考えを問い直すことを意味する。つまり、行動することで考えが変わり、考えることで行動が変わる、という相互作用が「深く考える」ことの本質なんだ。

僕らは生まれてこの方、現実とは何か、ということについて何一つ知らない。経験を通して、それを思い知るのだけど、自分が経験から学んだ理解は常に一面的なものでしかない。しかし、その理解を手がかりにまた現実と向き合うしかない。そして、現実とは、僕らにとって行動を通して思い知らされるところのもの以上ではあり得ない。しかし、それが何であるのかについては、私たちは全く何も知らないのだ。

自由な思考と人間の可能性

それでは、この現実についての僕たちの無知は何を意味しているのだろう? それは現実に対する僕らの理解は基本的に自由だということを意味しているのではないだろうか。人生の選択においても「自由である」という認識はとても重要だ。どんな考え方をするか、どんな態度を取るかは、基本的には自分で決めることができるんだ。

感情や意欲は常に自由とは限らないけれど、その感情や意欲をどのように受け止め、どう解釈するかは、自由であってそれが人間の無限の可能性なんだ。自己理解とは、自分の感情や欲求、制約を認識し、それに対してどのように対処するかを考えるプロセスなんだ。

この「自由の認識」は、「深く考える」ための基礎となる。自分の人生の選択を考えるとき、私たちは様々な可能性を探求できるし、異なる視点から物事を考えることができる。実際には、つまらない誰もが思いつくようなことしか考えられないとしても。それでも、可能性は間違いなく開かれている。このことは教育とか文化の差によって、人間たちがどれほど異なっているかに目を向ければ誰でも納得できるはずだ。どんな風に考えるか、理解するのか、それは本当に自由なんだ。

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