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詩集

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詩を書いていきます。
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#生活

【詩】バウムクーヘンの真ん中で起きた事

君が助けた瞳と、私が助けた瞳 お互いの瞳に光を灯しあった 世界は輝きに満ちて、夢のような現実になった 妖怪が助けてくれと言ってくるが、私達は目玉の光を使って妖怪を燃やした コンビニの前でたむろする連中も ハエや、ナンパしてくる人も 全部全部、目玉の光を使って燃やした 私達は、表彰された 水曜日のダウンタウンに出た 栃木の大使になった スクワット協会を紹介するようにお金を貰った 私達の愛は、金になる 誰が買うかわからないが 誰かが買ってくる そういう事が続いて、私達は、愛

【詩】人間になる方法

人間になりたい 花が咲くように 犬に駆け回されている野原のように 人間になりたい レコードにお金を注ぎ込んで、自分なりの音楽の収集を満足出来る程にした 洋楽がメインだ だけれども、なぜか、そのレコードを全て燃やしたい気持ちになる 僕はそれを「人間になる方法」だと思っている 世の中の不条理を、自らの力でやり遂げる 心の中の矛盾に向き合いながら、その衝動の元に動く これを「人間になる方法」と呼ぶ さえずるスズメを手の平に乗せて、この世の全ての悪から守りたい 図書館の新聞コー

【詩】自称ゴミ箱くんのマツエク

空と地面を繋ぐ豆の木かもしれないよ その食べようとしている豆は 保険会社に勤めてはや3年 命を命で覆う。中の命という漢字が、覆った命という漢字から透けて見えて、二重に命という字が見える 俺を俺で覆う事も出来る 夢を夢で覆う事も出来る 二重になって出っ張るけど、本当のソレには届き辛くなるんだ 壊したい 何もかも壊したい 嘘。グランドピアノをチェーンソーで削れば、多分それだけで一年は満足出来るだろう 君は、何かを壊したい願望はあるかい? それは、ケチャップを捻り潰すだけなのか

【詩】花が咲かないせいで

帰り道 小さい雲が重なって、空を二重に見えなくさせる いままで持っていた誇り もう無くなってしまった この世の何処かに居る悪戯な子供が 彫刻刀で削って消してしまったんだ きっと 前を向いて歩けない 後ろを向いたら暗闇だけど どうしてもそちらに体が向かう 黒い蝶々が小さな羽音で 僕の体を傾けているのだろう 何が僕にあるのかな 何が僕に出来るのかな またあの頃に戻りたい こぼした醤油の付いたTシャツ 僕がまたそれを着るのを 待ち望んでこうなったんだ 昨日に また一歩進む 一

【詩】小皿に乗せた気持ちの温度

夢の中で電子レンジに自分の心を乗せて温めた 所要時間2分くらいかなと思ったが、やっぱり15分は必要だなと、セッティングした 温まる間、頭から瞳に向かって涙が降りてきた 今まで頭に溜まっていたんだね 涙とか、悲しさとか、心が気付かないよう頭が代わりに抱きしめてくれていたんだ 15分経って、心を掴んでまた胸の中にしまった 体が温かくなった 頭も温かくなった ポカポカしている今が、本当の自分なのか、特殊な自分なのか、どっちなのだろう また心が冷えたら、電子レンジで温めたいけれど、夢

【詩】大貧民で悲しいのカードを出して革命を起こす

君が学校に来なくなって、俺はその事ばかり頭に浮かんでいる 君は誰とも喋っていなかったけど、俺は君とだけ喋りたかった 他に喋りたい人なんて誰もいなかったよ 8切り!スペ3!革命! 大貧民で勝ち続けた友達との夜 これを君に丸々与えたい 君にコピペして与えたい 俺の分なんか要らない 君にだけこれを与えたい 俺は幸せを捕まえてくるから、全て君にだけ与えたい そんなアプリはまだ無いけれど そんな世界はまだ無いけれど でも 俺がこれほどに想っている事を、君が気付く、それだけで、君にとっ

【詩】大好き!サッカー!

俺はサッカーが大好きだ! 目が回るぜ!足が回るぜ!胴体が回るぜ! 喉仏が回るぜ!指紋が回るぜ!心臓が回るぜ! サッカーをしていると眠くなる というか、5分もすると、眠る 眠っている間の事は覚えちゃいない 起きた頃には試合は終わっていて、勝ってる時も負けてる時もあるが、みんなとその気持ちを分かち合う 最高だぜ!!!!! 俺はサッカーが大好きだ! サッカーボールに納豆を5パックかけて食べるぜ サッカーボールは食用の素材じゃないから、結構辛いぜ たとえ納豆の力があっても味がしな

【詩】人間の反対の反対なのだ

具体的に言ってくれたら可愛いのに、具体的に言ってくれないから君は全然可愛くない! 抽象的な言葉はいつもピンと来ない 別の誰かにも伝わるものをいちいち私に言わないでほしい とはいえ私も、具体的に言うのは苦手だ 何を見ても、ぼんやりと捉えて、感想を言おうとしても、ちょっと本音の感覚とズレてるなぁ、そんな歯痒さと共に生きている 台所に溜まるゴミも、散らばった本で床の埋もれた部屋も、そんな私の頭の中を嘲笑う 毎日窓を開けて換気をすることで、部屋の汚れを外に追い出している、そう言い聞か

【詩】刹那が永遠に変わる自然の美しさ

なんかタイトル、フツーな事言ってね? 刹那とか永遠とかさ 自然は美しいって言っときゃいいじゃん でもさ、そういう、フツーな事の方が、つまりは既に知っている既知の物の方が、読んでてすぐに脳に入ってきて楽しめるんじゃね? 変に凝ったり人と違う事を言おうとすると、読者は頭を使ったり変容させたりしなきゃいけないから、めんどうでイヤになるんじゃない? じゃあさ、フツーな事書けばいいのかよ イヤだ!!!! おまえらの知らない事を書かせろよ!!! おまえらが気付いたことない事を書かせろ

【詩】寄りかからず

瞳に寄りかかったラブソングを書くよ 瞳に映る君 綺麗な瞳を閉じる君の横顔 朝起きたらまだ瞳が夢の中な君の横顔 そんなラブソングを君に聴かせたら 瞳を整形済みな私への当て付けなのと 強く怒った 心に寄りかかったラブソングを書くよ 心の中がきらめいて 心の底から君が好き 破裂した僕の心を君の心で埋めてほしい そんなラブソングを聴かせたら いつも何もしてくれないじゃん そんなに好きならご飯奢ってよ デートの計画たまにはちゃんと立てろよって 強く怒った 寄りかからず 寄りかか

【詩】ホームレスと僕の声

何故か家にホームレスが居る 僕の部屋で座ってぼーっとしている 話しかけたらなんか言ってるけど 言葉が聞き取れない わるいなんかわるいね 空にはおでんフェスが開催されていて 大根 はんぺん 油揚げ 部屋ではホームレスフェスが始まりそうで 汚い言葉をワシにぶつけろと言ってきた! 言えない ホームレスに汚い言葉 なんて言えない ごめんなさい はやく言えとか言わないで そんな君が怖くて仕方ない 言えない ホームレスは丁寧に扱う おでんほどぞんざいに扱えない ホームレスは王様みたい

【詩】人のビニール傘を取ったのは俺だ

コンビニ帰りの雨 どうしようもない俺に糞糞糞糞って名前を付ける事にした 人のビニール傘を手に取り糞糞糞糞は雨を避けた 水滴に映る 辺りの景色は せっかくだけど 眼が悪くて何もわからない そんな水滴から 何かを見ようなんて センチメンタルな事をしようとしたのは この俺 糞糞糞糞 世界は溶けて 君と廻るよ 全てがありがとうの 言葉の粒になる やがて何もかもが 一つになっても 僕はあの時の糞糞糞糞を思い出すんだ 僕はあの日の糞糞糞糞のまま ここに居るのかな 糞糞糞糞が載ってる僕の