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すき焼きのシメから不登校について考えてみる

 むかしむかし20代の頃、バイト先ですき焼きについて話していて知ったのだが、すき焼きってシメにご飯いれないのね。
 その場にいた人はうどん派ばかりで、
「雑炊って! 高級な犬の餌じゃん!」
と大ウケ。えええ!普通はご飯いれないの?!とめちゃくちゃ衝撃を受け、
「ウチだけ変なことしてた!」
と思っておった。

 しかし長年の習慣とは恐ろしいもので、それ以降もうどんに魅力を感じず、喜んでご飯を投入し続けておりました。
 もちろん家族はごはん当然。何のためらいもなくご飯。元からうどんの用意なんてしてないから。
 変でも構わぬ。たとえ世間に後ろ指をさされようと、我が家だけはすき焼き雑炊を堪能して生きるのじゃー。だって美味しいんだもん!
 とあれから〇年たった今でも、実家のすき焼きはご飯で締めてます。

 こうしてすき焼きのシメはたまたま気が付いたけど、自分が育った家庭って、これが当たり前でこれが世間の常識でみーーーんながそうなんだと思い込んでるって、あるあるだよね。

 しかし今調べてみたら、うどんは確かに多いが、ご飯を入れる家庭もあるではないか! なんと!! 我が家だけじゃなかったー!
 これですき焼きを食べる時に、人目をはばかってカーテンを閉めたり、コソコソしなくていいのね。これで陽のあたる場所に出られるのね。これで大手を振って表通りを歩けるのね~ のね~ のね~ …。
 って別にコソコソしてなかったけど。

 これがすき焼きのシメなんて別にどうでもいいような話だからいいけど、お金の使い方や夫婦の関係性、子どもへの接し方、人との付き合い方から箸の上げ下ろしに至るまで、なんとなくみんなもだいたい同じだろうって思ってることが多いんだろうな。
 でも実は何もかも家庭によって違うのかもしれない。
 
 「当たり前」とか、「世間の常識」とかも、もしかしたらそうじゃないんじゃないか。
 松下幸之助や本田宗一郎は小卒で大企業の創業者となったわけだし、田中角栄は中卒で総理大臣。
 別に出世することが大事なわけじゃないけど、そう考えると「学校に行くのが当たり前」とか、「勉強しなくちゃロクな大人になれない」とか、ちょっと疑ってみてもいい。
 「普通」であることに縛られて、そこからはみ出した子どもを矯正するより、もうちょっとだけ視野を広げてみよう。すき焼き後に雑炊してみよう。

 だいたい小中学校の不登校者数は、2019年で18万人以上いる。もはやこっちも「普通」である。
 それだけの子どもたちが行きたくない学校って、いったい何なの? って考えてみてもいいんじゃない?

 ちなみにOECDの調査では、政府が教育にかけるお金が加盟国の最下位らしいよ。

OECDの2016年の調査によると、初等教育(小学校)から高等教育(大学等)の公的支出がGDPに占める割合は、日本は2.9%となっており、これは35か国中最下位です。(PHPオンライン衆知2020.6.24)

 常識にとらわれて悩んじゃう前に、もっと広く世界に&深く歴史に学んだほうがいいかもね!
 ちなみに、すき焼き後は餅を入れても美味しいよ~。

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