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白熊杯短歌【勝手に圭果賞】大賞3首+10首

白熊杯にたくさんのご参加ありがとうございました🐻‍❄️✨
俳句の審査員賞に引き続き、短歌の勝手に賞を選ばせていただきました♡
おめでとうございます✨
ステキな短歌をありがとうございました。


🐻‍❄️大賞🐻‍❄️

沙々良まど夏さん

きっぱりと雲が途切れる場所があり
あの下は違う風が吹くんだ

冬の晴れて澄み渡った気持ちの良い空を想像できました。雲が途切れる場所を「きっぱりと」と表現されたことで心意気を感じ、そこに違う風が吹くんだということで未来への希望も感じました。まど夏さんの潔さが心に響き、とても元気をいただきました。


七田苗子さん

捉へしは一期一会の雪の花
いともたやすく消ゆると知れど

人との出会いは本当に一期一会、けれどもそれが儚くも消えてしまうこともありますね。
これは恋歌のようですので雪の花は想い人と想像しますが、それが家族であっても友人であっても常に人との出会いはこれが最後かもしれないとその時々を大切にしたいですね。そんなことを考えさせていただきました。


林白果さん

雪越しに耳を澄ませば聞こえるか
泣いてばかりの君の心音

どうにもならないこととなることと
私が雪で君が星とか

短歌大賞おめでとうございます🎊

日々日記のように短歌をさらさら読まれる白果さん、白熊杯のヘッダー画像からイメージして作られたそうです。白果さんの短歌大賞の作品とニ首載せさせていただきました。
しんとした雪の中の静けさの中で君の哀しみ溢れる心音を想像するとそばにいて抱きしめたくなりますね。もしかしたら雪の心音のようにも感じました。

どうにもならないこと…ってありますね。流れに任せてそう言ってのける潔さも感じ、決して交わらないけれど雪は雪でそれでよくて、星は星で美しい。そんな私と君が思い浮かびます。



🐻‍❄️圭果賞10選🐻‍❄️

これでも母さん

母の手をそっと握って涙ぐむ
まだ温かい消えゆく命

全ての言葉に優しさと愛の深さを感じます。
悲しい経験ですが経験した人しかわからない心情が伝わります。「まだ温かい」と言うところに悲しみの中に自分はここにいるよ、いつも一緒だよと語りかけている姿も見えました。
四季をめぐる短歌シリーズ完結編でしたね。


riraさん

キラキラの夜の街から帰宅する
ぼくの部屋にはきみというあかり

街のどんな綺麗な灯りよりも帰宅した部屋に待っていてくれるきみが一番、ぼくの心に灯してくれる灯りはきみしかいない。いてくれたら安心するよ。というラブレターのような愛溢れる短歌ですね。
キラキラにデコレーションされた街を足早に帰っていくぼくの姿も見え微笑ましく思いました。

ヘッダーも作ってくださりありがとうございました🐻‍❄️✨


鮎太さん

生き様は不器用にして寡黙なる
祖父の背中はいつも大きく

いつも目標とされているようなお祖父さまの偉大さを感じます。
不器用で言い訳もせず、それでいて人生の道標を背中で感じさせてくれるステキなお祖父さまなのがよくわかります。


リコットさん

鈴の鳴るきらめく街を雪花舞う
ひとりで歩くもう決めたこと

「もう決めたこと」と言う言葉ひとつに信念の強さを感じますね。
クリスマスでしょうか、優しく雪花舞う街の中と決心を固め前へ進もうとする意気込みの対比が歌を引き立てているように思いました。


おはようよねちゃんさん

思い出にごめんと言った冬の星
ダイヤモンドをかみくだく夜

どんな思い出だったのでしょう。想像が膨らみます。「ダイヤモンドをかみくだく」がその後悔と煌めく星空をお互いに引き立てているように感じました。静かな凍えるような星の夜が思い浮かびました。


立山剣さん

雪の夜風のくしゃみが心の海に
後悔ばかりを降り積もらせる

「風のくしゃみ」で一気に立山さんのメルヘンの世界に引き込まれます。
雪の降りしきる夜に冷たい風のくしゃみを感じて、たとえ後悔で心が押し潰されそうになってもきっと柔らかな雪が包み込んでくれるそんな雪の夜のような気もします。


風立彩羽さん

風花に紅く色付くその頬を
ボクの両手であたためたくて

晴れた空に雪がひとひらひとひら落ちてくるのを見上げながら、空気が冷たくて頬を赤らめている可愛らしいきみを見つめる優しいボクの眼差しを感じますね。
あるいは舞い落ちる雪をみてはしゃいで頬を紅潮させているのかもしれませんし優しく見つめられたボクに対して頬を赤らめているのかもしれません。両手で温めてもらえたらもっと紅く色付いてしまいますね。


につきさん

極北に空がまた巡る
氷は蒼い太陽の夢を見る

凍てつく氷の世界に引き込まれます。
氷が太陽の夢を見るなんてとても考えつきませんでした。しかも蒼い太陽…氷は太陽を見たことがないのかもしれませんが、氷から見る太陽は蒼く輝いて美しく想像できるのでしょうね。


とのむらのりこさん

小春日にあなたの親になれました
世界に色がついて見えました

俳句で上の句を作られていたのりこさん、「世界に色がついて見えました」という下の句で短歌にされたことで、さらに視野が広がり幸せな気持ちが伝わってきました。
親になれた嬉しさ、モノトーンだったかもしれない世界にパッと色がついて華やいだ気持ちになれたことなどが一気に感じられました。


チルドレン部 みーみさん

思いつき熊の形にしてみたら
かわいい子熊のパンケーキ

みーみさんは俳句も素晴らしかったですが、この短歌は白熊杯にぴったりの可愛らしい歌ですね。
「思いつき」と言うところがまたとっても想像力の豊かさを感じます。


しろくまきりんさんからの参加賞です!


私からはお花💐を!




#白熊杯

#短歌

#勝手に賞


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