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【体験談】恥ずかしい日本の労働環境

皆様、いかがお過ごしでしょうか。

今回は日本に来日している技能実習生ついてお話します。

数年前、友人とメコン川流域を旅行していた時のことです。超ローカルな場所で英語もほとんど通じない、そんな場所での出来事です。

都市部に向かうためにバスに乗ったのですが、そのバスの中で日本語を話すベトナム人青年に出会いました。

日本語は決して流暢ではなかったのですが、一生懸命に勉強したことは伝わります。

このあたりで日本人に会うことはとてもめずらしいことらしく、一生懸命に知っている日本語で話してくれます。異国の地で聞く日本語はとても嬉しいものです。

話を聞いていると、彼はこれから日本の技能実習生として、数年間日本で働くそうです。

で、今まさに出発するそうです。ここに家族と娘を残して、一人で日本に渡航します。

戻ってきたら、ここに家を建てて家族で住むと夢を語ってくれました。


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ただ、当時私は、技能実習生制度について詳しくは知らなかったのですが、いい印象はありませんでした。

後日調べてみると、すべてがそうではないとは思いますが、日本人がやりたがらない仕事を「技能実習」という名の下に、安い労働力でやらせる非常に汚いやり方だとわかりました。

記事の中には、「闇」「奴隷」などという言葉が並びます。

これでは日本の評判もこれから下がる一方だと思いました。


私の母国に就労に行くのに、なぜか喜ぶことができない自分がそこにはいました。

私がオーストラリアにワーキングホリデーに行くといえば、オーストラリア人は喜んでいましたが、同じ気持ちにはなれませんでした。


借金をして来日し、安い給料で労働し、身も心も擦り切れるまで酷使されると聞きます。
過酷な労働環境に耐えかねて脱走したというのも、よくニュースにあります。

私はそのような日本の労働環境が嫌で日本を出た身なので、なんとも言えない気持ちになりましたが、ベトナム人が成功を夢見ようとすると、このような制度に頼り、異国の厳しい社会に出向くことが必要なのかもしれません。

現在も技能実習生が、辛い環境から逃げ出したり、犯罪をしたりというニュースを頻繁に見かけます。


日本人に対しても辛い労働環境や低い賃金に対してブラックな問題がたくさんあります。こんな状態では、技能実習生たちも日本の価値観や労働環境に苦しみ、必要以上につらい思いをするに決まっています。

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私はバスで偶然会った彼に「頑張って」としか声をかけてあげることしかできませんでした。

技能実習生が本当に日本で夢を叶えるための制度であってほしいものですが、日本人に対しても全くできていない現状をみるに、もう難しいのかもしれません。

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