地方で求められる支援の在り方
ここ数年、オンラインでのやりとりが主流になり、どんどん便利な世の中になった。新しいツールも活用され、無駄な時間やコストは削減。良い未来に向かって進んでいるのを実感する。
と、地方では言い切れるのか微妙なところ。
コロナ禍で渋々オンラインに対応していたが、今ではすっかり元通り。リアルで会うのが当たり前だし、DXの進捗はあまりよろしくない。「新しいツールを使ったり違うやり方でやったりしたらいいのに」と思うこともしばしば。
都会と地方では見えている世界が違うことを痛感させられる。
そうは言っても、地方について悲観するわけでも非難したいわけでもない。むしろ、地方にいるプレイヤーにはチャンスである。
新しいノウハウが求められているのではなく、近い距離で伴走してくれる人が求められているから。
「こんなツールが流行っているんですよ」とノウハウを教えても、ほとんどピンとこない。悩みを聞いて「スプレッドシートをこう使うと便利ですよ」と画面を操作しながら説明する方が、よっぽど喜ばれる。
先日、地元の佃煮屋さんの店主とお話しする機会があった。
話をしていると「こうやって近い距離で話ができる人は今までいなかったんだよね。今でも都会から営業に来る人もいるけど、すぐに話せるわけでもないし。おばたくんみたいに気軽に話せる存在がいるのはありがたいね」と言われていた。
上から何かを教えるのではなく、横並びになって一緒に歩ける人が求められるんだと思う。
実際、直接会って話をしていくと、思ってもみなかった課題や悩みが出てくる。「それだったら〇〇がおすすめですよ」と盛り上がることも。リアルで会っていなかったら、1ミリも話題に出てこなかっただろう話が出ることもある。
地方には地方のやり方がある。
都会とは全く違う世界が存在しているんだから、順応してやり方を変えていくしかない。地方で求められるのは、フットワークの軽い伴走型支援。時間はかかるかもしれないが、一度懐に入ると長いお付き合いになっていく。
イレギュラーで予想もしない角度の仕事が生まれるのが、地方の面白さ。都会では到底体験できないようなこともできる。
地方ならではの動き方をして、面白い人生・働き方を見つけていきたい。
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