旅行記③20年ぶりに地元の商店街に行ったらお宝発見した話
先日、地元・兵庫県姫路市に3ヶ月振りの帰省をしました。(スパン短ァ!)
前回の帰省はチャゲアスのASKAのコンサートで、今回は米米CLUBのコンサートが目的でした。しかし、公演直前で中止となり、楽しいはずの旅行が一転、何の用事もないただの帰省になってしまったのです。
私の地元は姫路市の中でも特に田舎で、かろうじて駅前にマクドがある程度。いや、マクドしかない。あとは葬儀場①と、葬儀場②だけ。海と山に囲まれた、何もない土地です。
世の中の「マニア」と私の推しについて
話は変わりますが、世の中にはいろいろな「マニア」がいます。最近は「推し活」や「沼」などと呼ばれているようですが、そのジャンルは多種多様。
レトロ好き界隈にもさまざまなマニアがおり、大衆食堂やレトロ自販機、廃墟や路地裏、B級スポットなどバラエティ豊か。
ちなみに私の推しは「純喫茶」「ビル」「商店街」「古い百貨店」「イトーヨーカドー」。イトーヨーカドーの何がいいのか?それはまた後日熱くお伝えできたらと思っています。
地元の寂れすぎた商店街と奇跡の出会い
今回の帰省中、せっかくなので小学校の通学路にあった商店街を散歩することにしました。
商店街といっても、多くのお店が立ち並ぶ、普通の商店街ではありません。
アーケードすらない商店街。いや、昔はあったんよ。あまりにも古くなりすぎて屋根がボロボロになってしまったため、やむなく撤去されてしまいました。
しかし、この商店街、私のかなり強力な「推し」なのだ。
レトロ好き界隈にはいろいろなマニアがいますが、それぞれのジャンルは親和性が高く、「路地が好きな人は廃墟も好き」といった感じで、いくつも「推し」をかけもちしている人が多いです。
私はビルや商店街が好きですが、やはりそれに付随するものも偏愛しています。
何もない土地の何もなさに浸っていたところ、田舎によくある「体操服を買うためだけに行ったことがある服屋」を見つけ、あまりの懐かしさから入ってみることにしました。
私「すみませーん…」
ママ「あっ…いらっしゃい…」
私「あ…おじゃまします…」
お客がいなさすぎて逆に気まずい。この服屋、割と広いのに入口付近しか電気がついておらず、奥の方は真っ暗。近所の高齢者がごくたまに買い物に来ている感じ。「固唾を飲む」ってこういうことなんかな。
微妙な空気を感じつつも、そろそろと店内に視線を巡らせる私。そこで見つけたもの…
私「あーっ!これっ!くださいっ!」
「こどものおもちゃ」に「花より男子」…!「ボスコアドベンチャー」は知らんけど…!
(1986年放映。生まれてへんわ)
1枚220円、レアすぎる…!でも、古すぎて表面が砂ぼこりでザラザラしとる…!
ママ「もう仕入れてないから、それしかないけ「買います!!!」
返事は食い気味。テンションが上がりすぎてあれこれ選び始める私。他にも色違いのこどちゃや、柄違いのボスコアドベンチャーなどが10枚ほど残っていました。
ママ「昔は人気で、もっと種類あったんよ。もう忘れてもうてたわ」
仕入れを忘れていたのか、ハンカチ自体の存在を忘れていたのか。徐々に子どもの数は減っているし、こうなったのも必然なのかもしれない。
あまり長居するのも迷惑かと思い、ハンカチ吟味もそこそこに切り上げ、3枚分の合計660円(安ゥ!)を財布から出していると、
ママ「古すぎて売り物にならんから、全部持って行って!」
ええ〜〜〜!?!?ほんまに〜〜〜!?!?
それはさすがに申し訳なく、いやいや!とお金を渡すも「いいのいいの!」と、手さげ袋までいただくことに。いい年した大人がジュニアハンカチで大騒ぎしていたのが嬉しかったのか、恐怖だったのか…
ご厚意に甘えて3枚いただき、何度もお礼を言ってお店を後にしました。
寂れた商店街に残るぬくもり
「何のために帰ったんか分からん」帰省が、超レアなお宝と、人のぬくもりをもらった、なんとも素敵な帰省になりました。次帰るときは、ママに何かお返ししないとな。
ハンカチ、大事に使います。
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