チャビンソン

関西から上京した女が、東京での日々を駆け抜けます。 @alichapxx

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花とプルースト効果。溺れた春の話。

「違和感に敏感で、気付きつつも気付かないフリをしてるね」 先輩に言われたその言葉の答え合わせに、数ヶ月かかった。 自分より自分のことを見てくれている人の言葉というのは何物にも代えがたい。 さて、桜の蕾が膨らみ夏の湿っぽい匂いがするまでの期間、惹かれた人がいた。 純情で恥ずかしがり屋だが、器用で面倒見のいい親分肌。誰かの幸せを願える人想いで平和主義なところが私は、とてもとてもすきだった。 そしてそんな彼と都会の絵の具で春を埋め尽くしてしまった。 どう工夫すれば心から楽しん

    • 弧を描く。天真爛漫な麦わら帽子のあの子の話。

      「ともだちを紹介してほしい」 と言われたら、あなたは誰を思い浮かべるだろう。 生きていると、人に惹かれ、その人のことをもっと知りたいと思った経験が一度はあるはず。 私はこのときめきを感じるたびに「SNS逆ナン」してきた。序盤でなんてこと言う奴だと思ったかもしれないがSNSは自分を「魅せる」とっておきの表現場であり、会話ができるツールなのだから使うしかない。 今回は、そんなときめき感度を爆上げさせてくれて、思わずSNS逆ナンしたともだちの夏窓(かまど)について紹介しよう。

      • 入り口はなんだって良い。新しいものを取り入れてみようの話。

        「選択肢の多い人生を与えたいんだよね」 これは私へ、デート4回目にして朝活セミナーへ勧誘してきた東カレ風ハイスペに見せかけたマルチ商法男がある日呟いた言葉。聞くところによると、行けばワタルさんに会えるらしい。誰だよ、ワタルさんて。 人間は、朝起きてから夜寝るまで最大3万5000回選択すると言われている。何を食べるか、着るか行くか。時には指示されることもあるが、最終決定権は結局のところ、自分にある。 男の話に戻るが、彼曰く自分だけでなく相手に対しても選択肢が1つでも多く用

        • 縁を紡ぐ。円熟広報家なともだちの話。

          「みんなが幸せな世界にしようね」 そんな言葉をさらっと放つことができるともだちがいる。おいおい、冒頭からいい子たちすぎるだろ。純度100%で人の幸せを心から願える人はそう多くないはず。この世にどれほどいるだろう。 1番分かりやすい例が「結婚」だ。 祝福と「こんな人でも結婚できるんだ…」という若干蔑んだ気持ち、自分の将来への不安のバトルが少なくとも勃発する。そしてとりあえず消化器代わりのマッチングアプリを入れて鎮火させるのがお決まりなのではないだろうか。 そもそも、出会いは

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        花とプルースト効果。溺れた春の話。

          異動はリセット論。メガシャキの苦さにたじろぐ朝の話。

          「いきなりなんだけど、来月から別のところで頑張ってもらうことになりました。」いわゆる、異動を告げられた。 現代社会で“テレワーク“という切り札が生まれたことにより、各地で私みたいな怠惰マンが発生しているはずだ。 本来、テレワークとは昨今のコロナ禍により猛スピードで導入されたということもあるが、勤務場所・時間の制約をなくすことで多様な働き方を目指している。自己啓発などの時間を増やし、安心して子育てができ…とまあ、こんなの誰も読まないので飛ばす。 ちなみに怠惰マン的テレワー

          異動はリセット論。メガシャキの苦さにたじろぐ朝の話。

          誰かと囲む食卓のご飯は美味しい。急に生まれた時間と寄り添いの話。

          一、二杯しか飲んでないのに二日酔いの朝を今週はニ度も迎えてしまった。テレワークに感謝しながら出勤1分前に起きてPCのスイッチを付けるくらいにはへろへろ。お酒が弱いのに「人並みには」という嘘をついていると、この春から異様に酔いの回り始めるスピードが早くなった。浮腫みすぎて整体に行くくらいなので、他人にいい格好をしないほうが良い。 社会人4年目。最近は残業しても30分。平日の夜がとても暇で時間を持て余している。なぜこんなにも虚無で孤独な時間が生まれているか、原因は自分でもよく分

          誰かと囲む食卓のご飯は美味しい。急に生まれた時間と寄り添いの話。

          恋の形見は残すか否か。居酒屋でキャベツ盛りをつまみに考える夜の話。

          そもそも、なぜキャベツはおかわり自由なのか。調べてみると「お酒の注文を増やすための施策で、とても効果がある」らしい。 まとめて大量に仕込むことができて、尚且つキッチンのオペレーションが楽。原価率が低いドリンク類をより多く売るために、キャベツ盛があるらしい。お酒が飲みたくなる味つけがされているとのこと。…ほんまか?キャベツ盛りの味の記憶は水洗いプラス少し塩漬けしただけのように思えるが。酔いを冷ますためだけに私はうさぎのようにいつも食べているあのキャベツにそんな媚薬みたいな効果が

          恋の形見は残すか否か。居酒屋でキャベツ盛りをつまみに考える夜の話。