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【連載小説】ファンタジー恋愛小説:氷晶の森の舞姫と灼熱の大地の王子第二十四話 行かせたくない王子と行きたい舞姫

前話

「リリアーナ! ユレーネ! まだ舞をしているのか?」
 老賢者アイシャードの元へ急ぐ折に舞姫の練習場を見てみれば、まだ舞っていた。近くによってレオポルトはびっくりした。ユレーネとローレライが舞っているのではなく、リリアーナが舞っていたのだ。
「リリアーナ。筋がいいわよ。流石はお兄ちゃんの子ね」
「だれが子だ。子。妹だろーが」
「お兄ちゃん!」
 教えられた舞をこなすのに必死だったリリアーナがレオポルトに駆け寄る。
「リリアーナ。舞教えてもらったの。きれいな腕輪ももらったの」
 そう言って子供用の舞の腕輪を見せる。
「お。綺麗だな。リリアーナもユレーネやローレライのように立派に見えるぞ」
「えっへん」
 胸を反って自慢にリリアーナは言う。母親が娘の死を平然と受け入れていると言うことを知らせるのは酷だ、とレオポルトは言葉を飲み込む。
「どうしたの? ニコ達と会ってたんじゃ?」
「国の内情を聞いてアイシャードに頼み事をしに行く途中だ。戦の事だから、お前達は連れてはいけない。リリアーナ、ここでお兄ちゃんを待っててくれ。すぐ迎えに来るから」
「お爺ちゃんのところへ行くの? リリアーナも行きたい!」
「それだけはダメだ。女と子供の出る番じゃない……って。すまん。つい言葉が滑って」
「へぇ~。女子供には出る幕ないのね。両国の架け橋は男同士でするんだー」
 恨み節の入ったユレーネにレオポルトは頭を下げる。
「出番云々でなく、危険に遇わせたくないんだ。それに、アイシャードがいれば、この国は安泰だ。戦に出かける必要はない。俺達で始末をつける」
 と、またユレーネは恨みがましく見る。
「この国の義勇団いらないんだー」
「あ。それはいる。くれ。いや、貸してくれ。とにかくもめてる場合じゃないんだ。すまんが、俺は行ってくる」
「リリアーナも行くー」
「私もー」
 二人のやんちゃ姫が言い出し、ローレライもしかたなく付き合うと言い出す。
「あとでデートしてやるからこれだけは俺一人でやらせてくれ。すまん。行ってくる」
 そう言って風の如く去って行く。
「おにーちゃーん」
「レオの馬鹿ー」
 二人が声を背中にかけると「すまん」とだけ声が返ってきた。ユレーネはリリアーナの目の前にしゃがみ込む。
「じゃ。デートコース作ろうか」
「デートコース?」
 リリアーナが不思議そうに聞く。
「そうよ。氷の国の名所を回って美味しものいっぱい食べるの。ローレライ。お爺ちゃんの家で作戦会議よ」
「ユレーネ……。ついていくの?」
 あれだけ心配しているのに、と言外に言う。
「私だってこの国の姫よ。政治のことはわからなくても何かできるはずだわ」
「一度切り出したら何も聞かないのがユレーネよね。行きましょうか。じゃ、行くわよ」
 ローレライが手を振ると、不思議な穴ができあがった。
「どうせならレオより早く行っちゃいましょう」
「お姉ちゃん!」
「ローレライ大好き!」
「はいはい。早く行くわよ」
 こうして先回りされたレオポルトだった。女はとことん強い、と思わせられる日になるのだった。


あとがき

終わらない。一度ふんぎりつけて漢検の受験勉強をと思っているのに止まっててくれない。一日1話から2話書いてます。
今日はエスコンフィールド。一時からプレイボールなのにテレビは二時から。がっかりして更新作業です。

とにかくこの物語だ第二部もあるのですが、そこはまだ詰まってません。それの前の第一部が終わらない。まだ、戦争にならない。ユレーネが大胆すぎる。男の理性を試すような事ばかりを……。親の書き手でも大分止めました。二千字以上行きかけて消して直しました。どこまで進むんだ。あなた達は。レオは必死に男の理性を抑えているのに。まぁ、朝から書いていたのが35話。なのでそろそろ慌ただしくなるところです。その前にデートが入るような気が……。夜中になると胃が痛むのでそのたびに飛び起きてしゃこしゃこ収まるまで書いてるパターンが多いです。今日はよく寝ました。その前が最悪で。そんな中出勤してたんですが。休もうかなとは思ったのですが行きました。給料が減る、ということで。

しかし、いつまで経っても試験勉強ができない。受験票来ているのに。ギリギリのラインで踏ん張ってます。あと二つずつ試験をすれば三日もしないうちに二週目終了。一問一答の本が近くの本屋にはなかったので買いに行く必要もあるのですが。今は試験を繰り返すのみ。あとは頻出別問題集をやるだけ。なのに、ユレーネが~。リリアーナが~。レオは大人しいのに女の子達が大胆すぎる。怖いこった。

あと、単独でフォロー入れてもフォロバいたしません。固定記事をごらんください。単独でフォローする人続出で頭痛めてます。記事よまないままの方が乱立して。私が毛嫌いしていた方も知らないのかフォローがありまして。ツラが本当に割れてないんだな、と実感。何度もブロックしてきた方なので、節操なくフォローなのね、と思いました。理念ないんでしょうか。
と、愚痴っている間に野球中継はじまります。

パソコンしまって受験勉強に励みますね。

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