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【連載小説】ファンタジー恋愛小説:星彩の運命と情熱 第二十二話 第一の関門 地図作成。ややこしいったらありゃしない!!

前話 

「で、入って良いの?」
 リアナがセイランを見る。
 いや、とセイランは首を振る。
「確かまず、炎の迷宮がある。トラップも炎の壁も様々あるらしい。エレメントを使って地図を作ろうと思う。リアナは全エレメント、特に水のエレメントに長けてるな。水で炎の勢いを押さえながら道に印をつけていけば通れるかもしれない。それをこの地図に反映させる。リアナの水のエレメントの気配を覚えさせるから、それで印をつければこちらにも印がつく」
「って。私がやんの?」
「ああ。嫌か?」
「別に。いーわよ? おっきな借りにするから。あとでまたおかゆ食べさせて」
「おい。体調悪いのか?」
 リアナのおかゆリクエストに周りが慌てる。
「いいえ。ただ、食べたいのよ。あの味が」
 ふっと寂しげに映った瞳の色は何なのか、セイランにはまだわからなかった。ただ、リアナはマルコもフィオナも嫌煙するあのかゆを食べたいという。どういう舌を持っているのかも聞きたいが、嬉しい想いもあった。リアナがセイランを受け入れてくれている。そんな感じだった。
「で。この水球を通してみたら良いのね。いくわよー」
 せーのっ! と水球を門の奥に飛ばす。ものすごい速度で迷宮を駆け巡っていく様子が地図に現れている。地図は生きてるのか、まるで命を持った書物のように印が付いていく。
「大体こんなものか。リアナ、美味しいかゆをつくるからもうひとつ貸しを貸してくれ」
「なに?」
 門の中に足を踏み入れようとしたリアナが振り向く。さっきの寂しそうな瞳の色はもうなかった。
「俺が通った道に焼き印を押していく。それを地図に同時に水のエレメントで反映させてくれ。焼き印がつけられないところにはこの鉱石を使って目印にして行く。この鉱石は闇の中だと光るんだ。炎の神殿だからといって始終炎が周りにあるわけではない。いろんな場合を考えて対応していく」
「わかったわよ。フィオナはマルコに護衛されて着いてくるのよ」
「おい。先に行くな。危ないだろうが」
「って、私が道見たんだけど」
「魔獣が襲ってくるかもしれない。俺が先頭を歩く」
「って発掘道具しかないじゃないの」
「剣はマルコに借りる。二振り持ってるからな」
「ほい」
 マルコが剣を放り投げてセイランが受け取る。
「リアナは水のエレメントでセイランに防御の盾を作ってあげれば良い」
「なるほど。丸焼きにならずに済むわね」
 そう言って水のエレメントに命令するとセイランの前に水の壁ができた。これで神殿から吹き荒れる熱風から免れる。
「入るぞ」
 四人は炎の門を通り過ぎて中に入ったのだった。
 
 本格的に使命が動き出したのだった。
 
 それを水晶球で見守るシェイラがいた。
「炎の神殿に立ち寄ったのね。賢い子達。グレートマザーの加護がありますように」
 そう言ってリアナの横顔が映っている水晶球に掌を置いたのだった。


あとがき
シェイラさん、よく出現します。この人なしに物語はすすみません。必須の人。というかこの人が話を運んでいるという。賢者のアーキタイプに収まっているのでしょうか。クレーとファーザーのも考えてこないと行けませんね。権威、規律、といった父性の部分の事です。負になると厳しく縛りすぎるなど、度が過ぎると厳格な父になってしまうところです。ここをどう絵が追うかと思いつつもまだグレートマザーの面が。これも癇性すぎる母親像が負の面です。渦などそいう絵にも対応します。ぐるぐるまいて巻き込んでしまう。二大アーキタイプになります。そんな学問はこの話には出てこないので安心してください。ただの相対した人物がでるだけですので。今日は朝活が乱れてます。ので更新のお時間もずれ込み、メガネの度数もいつ測りに行けば、と外の酷暑に悩んでいます。一番暑いときに行かないといけないかも。とまぁ、そろそろこの物語のストックが無くなりつつあります。最新話まで行くとしばらくお休みいたしますのでお待ちください。
ここまで読んで下さってありがとうございました。

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