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「これ、おいしいね」

昔、祖母が買ってくれた最中を食べて
「これ、おいしいね」と言ったら、
次に祖母の家に行った時、
3つも4つも買っておいてくれた。
食べきれなくて困ったが、
祖母の気持ちに応えようと頑張って、
最中は一時期、苦手になりかけた。

娘が実家で初めて食べた数の子を
「これ、おいしいね」と父に言っていた。
父は喜び、翌週大量に数の子が送られてきた。
娘は食べ過ぎて
「数の子はもういい」と言い出した。

おじいちゃん、おばあちゃんって
きっとそういうもの。
孫が喜ぶ顔を見るためには
何でもしてしまうほど頑張る。
手放しでつくすほどの愛情。
それが親とは違う
おじいちゃん、おばあちゃんの可愛がり方。

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