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クリスマスツリーが登場する季節

ハロウィンが終わって11月になると、
日本はだんだん街がクリスマス色に染まってくる。
アメリカでは、サンクスギビングが終わって、
12月になる頃、やっと街にツリーが登場したり、
お店にクリスマスの飾り付けがされたり、
生木のツリーが売られ始めたりしていた。

アメリカで飾られるクリスマスツリーは、
ほとんどすべてが生木。
公園やビルなどのデコレーションばかりでなく、
家庭の居間に飾るものも、
大人の背丈ほどもある大きなもの。

たいていのツリーは鉢植えではなく、
切ったままの状態で売っている。
在米時代は我が家でも、
生木のツリーを飾っていた。
スタンドに水を満たし、
そこにツリーを立てるのだが、
買ってきて立てた途端、かなり水が減ったので、
木としても切られっぱなしで
店頭に並んでいるのは、とても重労働のようだ。

意外と知られていないかもしれないけれど、
クリスマスツリーに使われるモミの木はマツ科。
部屋に飾ったその日から、
アロマのエッセンシャルオイル、
“パイン”のような香りが広がって、
まるで森林浴のようだった。

日本では、クリスマスが終わった12月26日には、
クリスマスの飾り付けが取り払われて、
一斉にお正月の準備が始まるが、
欧米ではたいてい、新年を迎えて少し経った頃
1月の中旬くらいまではクリスマスシーズンで、
クリスマス仕様のまま、ということが多い。

そして生木のツリーとのお別れも、その頃…。
1ヶ月半くらいの間、
クリスマス気分を味わわせてくれた
ツリーとのお別れの儀式は、
州や地域によって違うが、私の住んでいた街では、
ただ普通に、ゴミ収集車が
持って行ってくれていた。

1月の中旬から下旬には、
路上でゴミ収集車が来るのを待機している、
疲れきったモミの木が、たくさん見られ、
なんとも物悲しい気分になったのを覚えている。
海辺の町などでは、浜辺にツリーを集めて
燃やす地域もあるらしい。

我が家もそろそろ、
クリスマスの飾りつけをするだろう。
日本では生木ではなく、
ミニチュアのツリーを飾って、
クリスマス気分を盛り上げている。
そして欧米式に新年が明けるまで
そのままということが多い。
これは1月までのクリスマスシーズンを
欧米式に祝うという意味合いよりも、
単に横着な性格の結果ともいえる。

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花咲ありす
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