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なってみなけりゃわからない

小学生の頃、大人が言っていた、
次のような言葉の意味がわからなかった。
「肩が凝る」
「脚がつる」
「金縛りにあう」
「胃がもたれる」
「胸焼けがする」

前半3つの意味は、中学生の時に経験して、
わかるようになった。
いまだにわからないのが
「胃もたれ」と「胸焼け」。

胃もたれは、調子の悪い時に天ぷらを食べて、
もしかしてこれかなぁと
思ったことはあったが、
あれが胃もたれだったのかは定かではない。

それにしても、これらの症状は、
なってみないと本当の意味はわからない。
初めて脚がつった時も、
それがつるという現象だとはわからず、
夜中だったが家族全員を起こし、
「脚がおかしくなって痛い」と大騒ぎした。
確か父に「つったんだろ」と言われ、
これがつるということなのかとわかった。

でも胸焼けも自分しか感じないものなのに、
「そう、それが胸焼けよ!」
と、教えてくれる人がいたとしても、
同じ現象を指しているかはわからない。
いつになったらわかるのか、胸焼け。

それから妊娠中の「お腹が張る」も、
よくわからないまま、妊娠期間は終了した。
妊婦健診で
「お腹の張りはないですか」
と毎回のように聞かれたが、
「はあ…大丈夫です」
と、いつも答えていた気がする。
わからなかったということは、
経験しなかったということだろう。

それから目の下のクマも経験したことがなく、
どうなればクマができたと言えるのか、
最初はよくわからなかった。
自分は疲れが顔に出ても、
クマになるほど堀が深くないのだろう、多分。
クマを気にしていた女性を何人か知っているが、
私は逆にクマに憧れていた。
ないものねだりだろうか。

若い頃、マスカラが雨で流れて、
帰って鏡を見たらクマのようになっていて、
鏡を見てウットリしたことがある。
人工的なクマでも嬉しかった。
人生唯一のクマ体験、
今思えば写真を撮っておけばよかった。

クマは経験しなくても、
見れば判断できるものだから、
胃もたれや胸焼けとは種類が違う。
わからないということは
まだ経験していないということなのだろうけど、
肩が凝ったのがいつの間にかわかったように、
いつか自然にわかる日が来るのだろうか。

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