【ショートストーリー】屋根の上の指定席
2階にいた彼女が窓を開けて私を呼んだから,
屋根の上でひなたぼっこをしていたけれど,
塀を渡って窓の下まで行った。
1階でゲームをしていた彼も私を見ていた。
次の日,雪が降って寒かった。
朝,ふたりの部屋のドアが開いていたから,
そっと入り込んで,
ベッドから出ていた彼の足にじゃれついたら,
ふたりとも起きたので私はベッドの下に隠れた。
彼女がのぞき込んで「出ておいで」と言ったけれど
知らん顔していたら,
ふたりとも下に降りて行った。
いい匂いがしてきたから,
私も忍び