見出し画像

【介護保険外】個人事業主にむいている人、会社員にむいている人を介護士の視点で考える

こんにちわ、アルゴです。

施設介護職を辞め個人開業して3年ほど経ちましたが、つくづく自分はこの生き方にむいていたと感じます。

この3年間、「辞めたい」「やらなきゃ良かった」「会社員に戻りたい」
・・・などと思ったことは一度もありません。

反対に、老人ホーム等組織の中で働いていた頃は何度も思いました。そして最終的に逃げました。

介護の仕事自体は好きで、今もそれは変わりません。ですが、いろいろな要因が重なり退職を決意したのです。

自分は人にも恵まれて運も良かったとは思うのですが、こういう生き方が向いていない人も正直いると思います。

私自身は退職する前から個人での開業も視野に入れており退職したのですが、そうでないうちに勢いで退職してしまい
「😨こんなはずじゃなかった!」
・・・・と思う人もいるかもしれません。

そこで今回は、おこがましくも個人開業した介護士の視点で、個人事業主(あるいは法人経営)がむいている人、会社員のほうがむいている人を考えてみたいと思います。



① 客観的にみて、上司や同僚から一定以上の評価を受けられているかどうか

法人をやめて個人で介護の仕事をするために退職をするのは良いですが、その退職の動機がどうだったかを考えてみましょう。

私の場合は先ほど話したとおり個人開業したいというしたいという理由もありましたが、それ以上に今のブラック労働から抜け出したいという気持ちが強かったです。

割合は
70%=逃げたい
30%=新しい働き方を切り開いてみたい でしたかね。正直。

ブラックな働き方とはいえ、組織で失敗していたとは全く思いません。いろいろ著書も出しているくらいですし、自分の今までの働きぶりにも自分で満足しています。

自分で自分を評価するだけじゃなく、客観的にみても褒めてもらえる機会が多かったです。上司、部下、同僚、ご利用者、ご家族・・・あらゆる方向からお褒めの言葉をいただきました。

それが私の誇り、自信につながっています。

退職した後に冷静に考えましたが、これだけ評価をいただけるのなら、自分自身でも道をきりひらいていけるだろう・・・という気持ちになれました。やはり客観的に、いろいろな方から評価を頂いていたからだと思います。


逆に、
会社という組織の中でそれなりの働きもできず、ただ嫌だからやめて自由な働き方をしたい・・・と考えるのは、かなり危険かと思います。

自分への評価というものが、個人経営の場合はその事業所の評価にそのままなってしまいます。良くも悪くもですが。

なので勢いで退職して起業したりせずに、自分という人間を冷静に客観視するようにしましょう。

② 組織の中で自分から提案・計画ができるかどうか

基本的に会社で働くということは、マニュアルにそった仕事をやることになります。

もちろんマニュアルは100%仕事内容を指示してくれるわけじゃなく、現場レベルでその都度自分で判断すべきことはたくさんあります。

また、イベントや委員会などでは、課題の解決にむけて皆が意見を出さなければなりません。そんな中、他の人の提案に流されるだけでなく、積極的に自分から意見を出して業務の改善に提案していけるかが大切になります。

私は業務改善というものが好きで、いろいろな意見を出していました。また、しまいには機能していない既存の委員会をつぶして新しい委員会を立ち上げました。

けっきょく、会社という組織では自分の力で変えられることは限界があると感じ、自分がやりたいことを追求して、今の仕事をしているわけですね。

個人事業では誰かに任されることはなく、全部自分で計画してサービスを提供するわけです。
今までの経験が本当に役に立っていると感じます。


逆に任されたことをキッチリこなすのが大好き・・・
皆のルーティンワークであるオムツ交換を誰よりも早くこなすのが大好き・・・
そんな方は会社員のほうがむいていると思います。

私の同僚でもそういうタイプの人はたくさんいましたが、皆、組織の中でイキイキと働いていました。

彼ら(彼女ら)は、周りからの評価も高いです。しかし、何年経っても、役職など昇進することはなかったりします。

リーダーになる・・・ということは、自分自身の仕事ぶりだけでなく、部下の育成などもして全体のことを考えなければならないので、いくら現場レベルのルーティンワークが完璧にこなせても、そういう部分で役職になれなかったりするのです。

ルーティンワークをこなすのが好きで、一定の評価を得られている職員は、どちらかというと、夜勤好き・・・夜勤専従職員などに多いタイプです。やはり会社員にむいているのでは・・・と感じます。

私は逆でしたね。夜勤やらせても効率も悪いから残業ばかりして定時に上がれることはほぼなかったです。ルーティンワーク嫌いw


③ 管理ができるかどうか


血管の音?w

個人事業主は自分一人(あるいは家族)で何から何までやらなければいけません。

帳簿などは税理士さんなどに協力を求める場合もあるかもしれませんが、私は基本一人でやってます。

管理といってもいろいろありますが、大きいのは以下の2つです。

1,お金の管理
2,自分自身の管理

1に関しては、会社員の段階でも、自分個人の1ヶ月の収入と支出くらいは把握しておくべきでしょう。

1ヶ月の収入支出といっても、通帳を見るだけではいけません。Excelでも手書きでもなんでも良いので、帳簿をつけることが絶対必要です。

いろいろなYouTubeなどをみると、家計簿なんて必要ない・・・という意見もあるのですが、個人事業の場合はもちろん論外です。

まぁ、今家計簿をつけてない人でも開業したら『仕事』として帳簿をつけることにはなりますが、個人事業主は事業に関することだけでなく、生活の支出が費用にもなってくるので、自分自身の生活とあわせて考えられる必要があります。


また、2の自分自身の管理も必要です。

いちばんは体調管理です。私自身、今、病気にかかっており1ヶ月に1回は遠くの病院に通院していて、薬も毎日飲んでいる状態です。

ただ、風邪などはここ20年くらいひいた記憶がありません。熱が37度くらいまで上がっても薬を飲まずに、ひたすら寝て汗をかいたりして治します。

もちろん、コロナにもインフルにもかかったことはありません。

そもそも体調不良で仕事を休むことがないのです。記憶では中学1年からずっと、休んだりしたことはありませんでした。

かといってカラダが丈夫というわけではありません。頭痛はしょっちゅうおきますし、お話したように今も持病があります。けど、それをうまくコントロールして、仕事を休まずに続けられているのです。

退職前に、休養というかたちで長期休暇をとりましたが、精神的なリフレッシュのためでしたし、旅行に行ってました。
↓↓↓

個人事業であれば、余計に体調管理は重要です。

仕事に休むことはなくても、遅刻なども駄目ですね。遅刻は人として駄目。そういうのを常習にしている人いますよね・・・。

④ リスクをとれるかどうか

会社員を辞めて個人事業をイチからスタートするのはリスクが大きいです。一時的に収入がゼロになります。

私の場合、失業保険をもらいながら起業の計画をしていました。失業保険は直近の収入の60%くらいが1ヶ月にもらえます。通常であれば最大4ヶ月までです。

失業保険をもらうにはハローワークで職探しをしていることが条件ですが、職探しもリスクオフのためにやっていました。(不正受給はしていないですw)漫画を描いたり、YouTubeにも力を入れたり、とにかくいろんな可能性も模索していましたね。

失業保険受給期間が終わっても、週に1〜2回パートなどをしながら起業するなども手です。

いずれにしても、豊富な貯金があればよいのですが、そうでない場合は生活していけないリスクが高まります。

リスクをとりすぎてもいけないのですが、ある程度のリスクは許容したうえで起業すれば、それが事業を頑張る起爆剤にもなることでしょう。


会社員のメリットは安定です。

日本では、よほどの理由がないと解雇されることはありません。あっても退職をさせるための異動や降格などです。

結局のところ、事業をする以前の問題で、自分・家族の生活や幸せが最優先です。

その自分・家族の生活や幸せがどこにあるのか?それを考えて、それでもリスクをとって起業を選べるでしょうか。

⑤ 信念があるかどうか

3秒で気持ちが変わる男

『信念』があるかどうかが、事業をする上で私は一番大切だと思ってます。

私は介護施設でのサービスで、十分に人を喜ばせることができたかと言われると疑問に感じます。とにかく最後のほうは、自分が潰れてしまうくらいブラックな労働を続けていましたからね。

でも、そんな中でもずっと思ってました。
自分の納得のいく介護サービスを提供したいと。

もちろん自分の考えたサービスだからといって、それが独りよがり・・・自己満足になってはいけませんが、今は実際にお客様に喜んでもらえる量が、施設介護職の比ではありません。
この仕事をしている「ありがとう」を何度も聴くことになりますが、私がいないと生活していけないとまで行ってくれているお客様もいます。評価を得られたことで、これが独りよがりではないと確信できました。

病みそうなくらいのブラック残業でも、働き方の『信念』を持ち続け、心の火を消さないように保っていました。そのおかげで今があります。


いいなと思ったら応援しよう!

アルゴ@介護福祉士(フリー)
サポートですか・・・。人にお願いするまえに、自分が常に努力しなくては。