宇宙のはなしをしよう
2019.11.08
この前、クリーンテックのMeetupに行こうとしたら、会場を間違えて宇宙関連イベントに参加してしまいました。だいぶ難しかったのですが、面白かったのでご紹介。
2019年の4月、イスラエルのスタートアップ「Space IL」が、月面探索機を打ち上げたことが話題になったのをご存じでしょうか?
彼らが作った「Beresheet(創世記)」は、民間企業初の月面着陸を目指しましたが、さあ着陸というところで残念ながら月面にクラッシュ。しかし、月面周回は達成していたため、ソ連、米国、日本、欧州、中国、インドに続く6か国目になりました。
直径2m、高さ1.5mのコンパクトな大きさで、太陽電池を使い、1億ドルという低予算で作られたベルシートが月まで到達したことは、今後の宇宙産業にとても大きな可能性を世界に証明しました。
SpaceILはこの「失敗」でさらなる支援金を得られたし、このプロジェクトを支援していたイスラエル宇宙庁、大手航空宇宙メーカーのIAIも引き継ぎ協力します。NASAもすでに月の開発を進めるための商用輸送サービスを計画中、参画する企業を募集しています。
ちなみに、わたしが参加したイベントのスピーカーは、月面開発や、将来人が宇宙に住むであろう、2050年を想定したうえで必要な、素材や機械などのテクノロジーを開発している米国の企業やイスラエルの企業でした。
その中で、RAMON.spaceという、高性能計算システムのテクノロジーに特化していて、スペースコンピューターチップを製造しているイスラエル企業の方が話していたのですが、実は昨年2018年に「小惑星りゅうぐう」に着陸し、地表の成分を持ち帰るJAXAの「はやぶさ2 」。その中のコンピューターチップはこの会社が提供したとのこと。
教授が、チップをはやぶさ2 に組み込んでいる写真を見せながら、「日本人がチップに日本語を書いてた」と聞いたときは、さすが細かいところまで訳すのは日本人らしいなと思いました(笑)
宇宙業界は常に国を越えて協力しているので、珍しいことではないのかもしれませんが、こんなところでもイスラエルの技術が活かされていることにびっくりしました。
ちなみに以下は私が大好きなユーチューバーのNas Dailyが、開発者たちが資金不足やさまざまな問題に対してもくじけずBeresheetを打ち上げて、失敗してもなおさらに夢に向かう姿勢を紹介している動画です。