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【本】2020年トップ10を選んでみた

遅ればせながら、昨年読んだ100冊以上の本の中から私的トップ10を選出してみました。ノンフィクションとフィクションが半々で、良い感じのバランスになりました。ただ、私ハマってしまうと同じ作者の本ばかり読んでしまうので、作者には偏りが出てしまいました、、、。

1位は9月ごろに読んだのですが、読後すぐに「これが今年の1位だな!」と確信した1冊です。2位から10位は正直どれも同じくらい良かったのでランキングはあまり関係ないです。(10位が見切れてしまいましたがブレイディみかこさんの「ブロークンブリテンに聞け」です。「ワイルドサイドをほっつき歩け」も良かったです。)

さて、1位に選んだ「転がる香港に苔は生えない」(星野博美著)は、「香港返還」という歴史的転換点を描いたノンフィクションです。これ、アマゾンで頼んだのですが、届いてビックリ!めちゃくちゃ分厚い!なんと600ページ越えの超大作!!でも、文章がとにかく美しく、芸術品を愛でるかのような感覚でずんずん読み進められます。きっと誰もが激動の時代を生き抜く香港人の逞しさに圧倒されることでしょう。読み終わった後の達成感は計り知れません!アマゾンレビューも☆4.5の高評価の作品です。

2位、3位には原田マハさんの「楽園のカンヴァス」「暗幕のゲルニカ」を選びました。原田マハさんの"アートミステリ"は初めて読みました。以前にもマハさん作品は何冊か読んだことがあったのですが、そこまで印象に残る感じではなかったんですね。でも本屋で平積みされていた「楽園のカンヴァス」をたまたま手に取って読んでみたところ、めちゃくちゃ面白かった。アートがマハさんの本領らしいですね。どこが史実でどこが創作なのか分からない物語で、ぐんぐんその世界観にのめりこむことが出来ます。たくさんのアート作品に出会うことができ、まるで美術館にいるような気分に浸れます。読み終わったあと「暗幕のゲルニカ」も速攻で購入しました。

あと、このコロナ禍で孤独を感じている人におすすめしたいのが、角幡唯介さんの「極夜行」です。冒険家である角幡さんが太陽が昇ることのない”極夜”という闇の世界を4か月間、犬と共に旅するという冒険記です。ブリザードに襲われて死にかけたり、食料が尽きて狩りをしなければならなかったり、道に迷ったり、とにかく自然の中では予想だにしないことが次々に起こります。私は人間がこれほどまでの孤独と恐怖にひとりで耐えられるものだなんて知りませんでした。闇の中を4か月間もひとりで彷徨う、想像できますか?考えただけでぞっとしてしまいます。この人の孤独に比べれば、私の孤独なんて屁みたいなもんかぁと前向きになれる一冊だと思います。

さて、このように10冊選んでみると、心安らぐ系の作品が多いなぁなんて感じます。知らぬ間に安らぎを求めていたのかもしれません・・・。いや刺激が欲しい!という方は島本理央さんの「RED」をぜひ!

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