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【年間ベストアルバム2020】メインストリームがわからなくなった果ての「アルバム」らしい「アルバム」

2020年はいつにも増して音楽を聴く時間が増えた。
本来だったら、自分が会社員になったことで、自由に使える時間は圧倒的に減るはずだった。にもかかわらず、3月から5月にかけて嫌でも家にいなければならない時間が増えてしまった。そうなるとなんとなく自分の部屋で音楽を聴こう、と思うことがいつもより多くなった。
ただそれが例年の音楽体験より幸福だったかと言われれば謎だ。夏にはフジロック、秋にはスーパーソニックに行くはずだったが、どれも中止に。ライブも数えるほどしか行くことができなかった。

そうした状況は当然、アーティストにも影響を及ぼした。
いくらオンラインの時代とはいえ、スタジオに世界中のミュージシャンを集め、大人数で作品を制作するスタイルのアーティストは、自ずと制作スタイルを変えざるを得ない。

だからこそテイラー・スウィフト『folkrore』2部作や、BTS『BE』のように内省的でシンプルなポップアルバムが生まれた。これは今年ならではの現象かもしれない。

もっというと今年に限らず、ソロアーティスト、グループアーティスト問わず、自分たちだけで作品を制作できるミュージシャンが優位な時代になっていく流れも生まれるだろう。



ただし、シーン全体を見ると「コロナ禍」という言葉でひとくくりにできない様々な流れやエネルギーが渦巻いている。今年商業的に成功を収めたアーティストを作品群挙げてみても、それは一目瞭然だ。

2020年においてもヒップホップは世界の音楽シーンの中心にあり、その勢いは留まることを知らない。久々にチャートの首位を取ったロックアルバムはマシンガン・ケリーのポップパンクトリビュート式のアルバムだったし、Pop SmokeとJuice WRLDの作品は死後発表されたものにも関わらず大ヒットを記録。全米ビルボード・チャートを亡くなったアーティストを席巻する不思議な年になった。
さらにはMegan Thee StarionやDoja Cat、Cardi Bがヒットシングルを繰り出し、Bad BunnyやJ HarvinがSpotifyで最も聴かれるアーティストになるなど、ラテン系のラップも勢いがある。世界的成功を収めているBTSやBLACKPINKといった、K-POPアーティストたちが参照にしているのも、ヒップホップのエッセンスやスタイル(もしくはバイブス)だ。

他方で、ウィークエンドやデュア・リパ、レディ・ガガを聴けば80'sテイストのポップミュージックはスタンダードになりつつあるようにも感じる。

ほかにも、ボブ・ディランやブルース・スプリングスティーン、ポール・マッカートニーのような大ベテランたちが近年まれに見る名作をリリース。
2010年代後半にヒップホップに押され気味であったバンド・ミュージックも、22曲入りのニューアルバムを世に出したThe 1975を筆頭に、Fontaines D.C.、Porrige Radio、Glass Animals、Easy Life、Sorry、Code Orange、HYUKOH、The Norvembersなどが既存の枠組みを更新しつつある。

このように様々な場所で新しいものが生まれ、それが多くのリスナーに受け入れられている状況を見ると「メインストリーム」という言葉はもはやなくなるのではないか(そもそも存在しないのかもしれないが)。逆に言えば、すべてが「メインストリーム」になる可能性すら持っている。そんな新しいものが生まれる前夜が2020年なのかもしれない。

さて、先ほど「コロナ禍では括れない」と書いたが、ベストアルバムを選んだときに基準は、思い切りコロナ禍に影響されている。
在宅勤務中に1枚のアルバムを部屋でじっくりと聴くことが増えた故に、通して聴いた際のダイナミズムを感じるものを好むようになった。そうした結果、「アルバム」である必然性がある「アルバム」を中心に選んだ。
ちなみにこのリードで触れた作品はトップ10に登場しない。

では、2020年ベストアルバムのトップ10+90枚のリストをどうぞ。

10.『Featuring Ty Dolla $ign』Ty Dolla $ign

「よくいろんなラッパー/シンガーのシングルにいる人」ことLA の Ty Dolla $ign。ラッパー、シンガーとしてクレジットされている楽曲は、ここ3年間だけで60曲以上。彼はソングライター、プロデューサーでもあるからそれも含めれば膨大な数になる。

そんな「なんでも屋」としてのパブリック・イメージを利用し、あえてタイトルに'Featuring'と冠したサード・アルバム。カニエ・ウエストやポスト・マローン、フューチャー、ヤング・サグ、FKAツイッグス、スクリレックス、アンダーソン・パーク、サンダー・キャットなど、様々なジャンルのフロントランナーを集め、25ものトラックを一枚に詰め込んだ。通常そうした作品は総花的でまとまりにないものになってしまいがちであるが、各曲のキャラが立っているのにもかかわらず、驚くべきほどに「アルバムらしいアルバム」に仕上がっている。コンセプチュアルになりすぎない軽やかさと、全くテイストの違うトラック同士が繋がることによって生まれる作品としての厚みを見事に両立させた、ストリーミング/プレイリストの時代ならではのアルバム。

9.『狂(KULU)』GEZAN

新型コロナウィルスの影響が出る前の1月にリリースされた作品であるが、コロナ禍の世の中をみていると、GEZANの放つメッセージはより重みを増しているように思えてならない。「個人的なものこそが政治的である」という何度も言われ続けてきたことであるが、バンドの一連の活動から自然に生まれた「革命」の思想を野生的なビートと重厚なバンドサウンドでドライヴさせていく。マヒトゥ・ザ・ピーポーは、なんどもなんどもリスナーに考えること、想像することを促す。彼自身の考えをひたすらに鋭利なリリックとしてビートに乗せていくが、思想を植え付けようとしているのではない。あくまでも徹底してリスナーが思考することへの触媒であろうとしているのである。マヒトゥの言う「革命」は、なにかに規定されるものではない。個々人の生活と内なる実感、そして想像力から生まれるものだからだ。
「東京」のリリックに綴られた「安倍やトランプ」は奇しくも2020年を想起させる言葉になってしまったものの、このアルバム自体が時事的なものになることはないだろう。彼らが歌っているのはもっと普遍性なことだから。

8.『Passport & Garcon』Moment Joon

Moment Joonはこのアルバムで自身の人生のなかで出会ってきた善意と悪意、そこから生まれる怒りや迷いを、ひと続きのものとして日本語ラップで物語った。彼はGEZANと同じく、自分が物語ったことへの「応答」をリスナーや日本のシーンに求めた一年であった。
その試みは一部では成功し、一部では叶えられていないと言えよう。アメリカのBLMに対するやや冷ややかな反応。日本の入管における不当な暴力。そして様々な表現物に向けられたヘイト。
彼はそうした現実に失望し、諦めも感じながら、半ば無理やりに「ホープ・マシーン」であり続けた。

ただこのアルバムを受け取った人々の多くが、彼がラップしたことに向き合い続けていることは事実。それだけは、偽りではない本当の希望である。

7.『Meet The Woo 2』Pop Smoke

2月19日、Pop SmokeはLAで強盗に襲撃されて亡くなった。2nd ミックス・テープがリリースされてから、わずか12日後の出来事だった。僕が彼の存在を知り作品を聴き始めたのが2020年に入ってすぐのこと。2020年最注目のスター候補ラッパーの訃報に相当な混乱と衝撃を覚えてた。彼自身の声の持つザラついたスモーキーさと、耳に残るフロウとリリックが、硬質かつ鋭利なトラックとともに次々と届けられていく今作は、これからビッグになっていくラッパー/アーティスト特有の勢いとギラツキが詰められたている。
逝去後にリリースされた1stアルバムは、前述の通りチャートのNo.1を獲得し、「Dior」はBLMのアンセムになった。本来なら来年以降スター街道を登っていくはずだった彼のミックステープが「初期の秀作」ではなく、「生前最後の作品」になってしまったことが残念でならない。

6.『Masterian kynsi』Oranssi Pazuz

フィンランドの「サイケデリック・ブラック・メタル・バンド」。聞き馴染みのない、というか聞いた事のないジャンルを標榜する彼らはその看板以上に、禍々しいサウンドを鳴らす。
ファーストトラックの「llmesty」(啓示)はアコースティックギターとシンセサイザーのループと抑制されたドラムビートのなかで、呪文を唱えるような、あるいは地を這うようなボーカルが聞こえてくる。そうして5分半に差し掛かったあたりで、重厚なメタルサウンドが鳴り響く。彼らは1曲のなかにミニマルなループを中心としたアレンジメントとメタル特有のダイナミックなバンドサウンド、そして不気味なボーカルスタイルを同居させてしまうのである。そうした抑制と爆発を活かしたアレンジメントと、不気味な音たちは強烈な視聴体験をもたらす。

5.『ANTI-ICON』Ghostmane

Lil Peepたちとともにクルーを組んでいたことで知られるフロリダ出身のラッパーの新作。トラップとメタルやインダストリアル、ハードコア・パンクを融合させた音楽性は、トラップ・メタルとも呼ばれ、彼はその先駆者の一人だ。吐き捨てるようなラップやノイジーすぎる高音のシャウトが響くだけで沸き立ってしまう記名性のある声。そして硬質なビートに太いベースを突き抜けるようにギターサウンドが鳴り響く。
昨年、FNMNLに掲載されたビリー・アイリッシュのアルバム評で「かつてNirvanaのKurt Cobainが鬱な感情を吐き出しながらファズのかかったギターをかき鳴らしたように、現在は歪んだ808のサウンドがキッズたちの感情を象徴するものとなった。」という素晴らしい一文があったが、トラップに熱狂するキッズたちが巡り巡ってギターサウンドに回帰していくのではないかと予感してしまう。惜しむらくは、アルバムを引っさげて出演予定だったスーパー・ソニックが中止になってしまったこと。日本の会場で巨大なスピーカーの前で彼のシャウトとギターサウンドを聴ける日は来るのだろうか。

4.『grae』Moses Sumney

実は『grae 』という表記は間違っている。正式には、aとeが繋がった文字でタイトルが記されているからだ。読み方は「グレー」。なんでこんなことにこだわるかと言えば、それが作品のコンセプトに関わることだからだ。Moses Sumney はあえて自らを「無国籍アーティスト」と自称し、自らの出自や人種、ジェンダーもすべて曖昧にしていく。そんな割り切れない、選び取れないものを出力するのが音楽であるという思想が表現の根幹にある。
この作品もファンクやソウル、ジャズ、アンビエント、エレクトロニカ、フォーク、民族音楽のなどの要素を巧みにトラックに折り込み、自らの曖昧な感覚を歌っていく。ただし、そうしたジャンル混交型のアレンジは「Virile」がピーク。どんどんシンプルになっていき、後半にかけてはフォーキーな味わいが強くなっていく。そうしたアレンジメントの足し引きを可能にしてるのは、Moses Sumneyのブルージーな声とファルセット。あくまでも歌が中心にある作品である。

3.『Eons』Neptunian Maximalism

ファーストトラックから「鷺巣市郎かよ!(註 『エヴァンゲリオン』や『シン・ゴジラ』のスコアなどを手掛ける作曲家)」とツッコみたくなるような低音のリフレインと重厚なオーケストレーション。ただしそれらは未整理であるかのように繰り出されていく。
あらゆる音がリズム楽器のように絡み合い、過剰なまでに肥大化する。サイケデリックなホーンと、地鳴りのようなベース音、ノイジーかつブルージーな味わいも醸し出すギター、流麗なストリングス、そして時折聞こえる禍々しいシャウトやホーミーのようなコーラス……何が鳴っていて、何が鳴っていないのかを判別していくのすら難しい。まさにMinimalismの対極をいくMaximalism。アルバム全体の演奏時間も16曲で2時間もある。混沌を混沌のままにまとめ上げることをやってのけてしまった怪作。

2.『Heaven To The Touree Mind』YvesTumor

R&Bとエレクトロニカを融合させた鬼才Yves Tumorは、新たなに70年代のグラム・ロックの持つ妖艶さとアヴァンギャルドさを自身の楽曲に取り込んだ。そうした実験精神を感じられるのが2曲目の「Melodic Burn」独特のねっとりとした声で歌われるのはパンキッシュなメロディライン。しかし彼独特のグルーヴィな節回しが、パンク・ロック・シンガーたちにはない魅力を感じさせる。バックでは端正なビートとベースラインのなかを、サイケデリックなギターとノイズが暴れまわっていく。するとどうだろう。粗暴さのなかに甘美さが隠された、独特の色気のようなものが生み出されていく。他にも洗練されたグルーヴとコーラスワークのなかでサイケデリックなギターソロが光る「Kerosene!」やメロウさのなかにディストーションギターが入り込む「Romanticist」など、ギターサウンドをエレメントとして生かしながら、R&Bサウンドの枠組みを塗り替えていく。Yves Tumor自身のシンガーとしての色気と、既存のジャンルを破壊していく実験精神にワクワクせざるを得ない。

1.『3.15.2020』Childish Gambino

人類全体が新型コロナウィルス本来の危機を感じ始めた3月。俳優としてもミュージシャンとしてもキャリアの頂点に上り詰めたチャイルディッシュ・ガンビーノはウェブサイト上に12時間だけアルバムの楽曲をアップした。サイトにアクセスするとまだ名もなき新曲たちが、ラジオのようにずっと垂れ流されている。この発表方法にも驚いたのだけれども、数日後に正式リリースされたときには驚愕を超え、混乱すら覚えた。
なにせ、リリース日をタイトルに冠した真っ白なアートワークのみのアルバムであったのだから。しかも収録曲のうち「Algorism」と「Time」以外は、アルバム全体の頭出しの分数で表記されている。アルバムタイトルやアートワーク、そして曲名すら排した作品に込められたのは、いままで彼が語ってきた物語の続きと、既存のシステムからの逃走願望であった。浮かんでは消えるようなコーラスや息が切れるような声。無機質かつ荒々しいビートにザラついたオートチューンがかけられたファルセットボイス。メロウでありながら、残酷な現実を歌うポップソング。すべてが生々しく暴力的な今作は全世界が危機に見舞われたことで悪しきシステムの問題点が可視化される一方、個人個人が自分自身の生に向き合わざるを得なかった2020年の象徴として、自分の記憶に刻み込まれた。

ベスト11〜100

11.『I Am Gambling My Life』draag me
12.『through love』HYUKOH
13.『Positions』Ariana Grande
14.『FetchTheVoltCutters』Fiona Apple
15.『Circles』Mac Miller
16.『Underneath』Code Orange
17.『A Written Testimony』Jay Electronica
18.『Folklore』Taylor Swift
19.『Heavy Light』U.S.Girl
20.『NEGRO』Pink Siifu
21.『Starisha』Naeem
22.『The Slow Rush』Tame Impara
23.『Ludi』Chassol
24.『no future』Eden
25.『At The Beginning』THE NOVEMBERS
26.『BE』BTS
27.『how i am feeling now』Charli XCX
28.『Post Human: Survival Horror』Bring Me The Horizon
29.『KICK i』Arca
30.『Magic Oneohtrix Point Never』OPN
31.『Shiver』Jonsi
32.『weird!』YUNGBLUD
34.『YC2』kamui
35.『微熱』Le Makeup
36.『Bxtch Slap』Jasmine Infiniti
37.『BRAT』NNAMID
38.『CATCH』Peter Cotton Tale
39.『Dark Lane Demo Tapes』Drake
40.『No Love Lost』Blxst
41.『LiFE』LEX
42.『CHAOS TAPE』(sic)boy, KM
43.『21 Century Cult Boi Ride Skateboard』Mom
44.『SWAYAMA』Rina Swayama
45.『STRAY SHEEP』米津玄師
46.『Women In Music pt.Ⅲ』Haim
47.『Modus Vivendi』070 Shake
48.『Big Conspiracy』J-Hus
49.『Rough And Rowdy Ways』Bob Dylan
50.『Punisher』Phoebe Bridgers
51.『縫層』君島大空
52.『Set My Heart On Fire Immediately』Perfume Genius
53.『A Hero's Death』Fontaines D.C.
54.『ABRACADABRA』BACK-TICK
55.『BLAME IT ON BABY』Da Baby
56.『Savage Mode Ⅱ』21 Savage
57.『Nector』Joji
58.『R.Y.C』Mura Masa
59.『Eternal Awake』Lil Uzi Vert
60.『Every Bad』Porridge Radio
61.『99.9』ARSKN
62.『worst』KOHH
63.『I'm Your Empress Of』Empress Of
64.『音楽と密談』浦上想起
65.『Night Time Head Crunch』Henry Solomon
67.『Mutable Set』Blake Mills
68.『Sour Cream』玉名ラーメン
69.『Apolonio』Omar Apollo
70.『極彩色の祝祭』ROTH BART BARON
71.『Hair of the Dog』ARTHUR
72.『Sofaking EP』PUNPEE
73.『Bodygizer』RPBGV
74.『Drop6』Lil Simz
75.『THIS DOES NOT EXIST』Lil Darkie
76.『Whole Rotta Red』Playboi Carti
77.『Anyways』環ROY
78.『'99 Peach』uyuni
79.『GOA』ゆるふわギャング
80.『After Hours』The Weekend
81.『Lives By The Sea』Gotch
82.『いいね!』サニーデイ・サービス
83.『おさきにどうぞ』田中ヤコブ
84.『SOUNDTRACKS』Mr.Children
85.『Future Nostalgia』Dua Lipa
86.『Certified Hitmaker』Lil Mosey
87.『LIFE IS WAVY』JP THE WAVY
88.『Inner Dark』Kelly Lee Owens
89.『WHAT WE DREW』Yaeji
90.『 Parallel Voyage!』QPLO
91.『Bitzer』Login
92.『Contact From Exne Kedy And The Poltergaist』井出健介と母船
93.『To Let A Good Thing Die』 Bruno Major
94.『color theory』Soccer Mommy
95.『Full Head』Kevin Kruter
96.『Suddenly』Caribou
97.『WILL THIS MAKE ME GOOD』NickHakim
98.『ADHD』Joyner Lucas
99.『DISTORTION』kZm
100.『水の変容』天気輪

トップ10を見ての通り、わりとハードめな作品を上位を占めたものの、今年は比較的ミニマルな装いの名作が多かった印象があった。とくにHYUKOHの『through love』は今まででは考えられないようなボサノヴァテイストの作品だったし、Mac Millerも逝去後のアルバムでありながらシンガー・ソングライター然としたものであり、驚かされた。

日本語圏の音楽では、ヒップホップの良作が多くあった。LEX、sic boyのような新世代のラッパーの作品や、kamui、環ROY、ゆるふわギャング、kZmなどいままでのスタイルを更新した作品、そしてPUNPEEやJP THE WAVYのように自分のフロウを深化させた末に生まれたのものなど面白いものが多かった。
個人的には、MomやARSKN、uyuniなど独自のラップスタイルを自身の歌唱に取り入れたジャンル・ミクスチャーなソロシンガーに来年以降も注目していきたい。

こういう状況がゆえに、むしろこういう状況だからこそ例年以上に音楽を聴くのが楽しかったように思える。ただ、一刻も早くマシな状態になって、早くライブを安心して観たいという思いは持ち続けていた。
来年以降も「コロナの年」になりそうな悪い予感もしつつ、2021年は野外のだだっ広い会場でビールを飲みながら、フルボリュームの音楽を浴びれますように。

(ボブ)

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