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俳優ノート『北村有起哉さん』

気になる俳優さんの出演作についての覚え書き「俳優ノート」。今回は、2021年秋ドラマ『ムショぼけ』に主演する北村有起哉(ゆきや)さん。芸能事務所TOM company所属。亡父は俳優の北村和夫さん、妻は女優の高野志穂さん(追記:2024年度後期朝ドラ『おむすび』にも出演決定)。

文学座の看板俳優であった、名優・北村和夫さんの息子としても知られる北村さん。1998年、舞台『春のめざめ』と映画『カンゾー先生』で俳優デビュー。以後、特定の劇団には属することなく舞台に立ち続け、併せてドラマや映画でも活躍。

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現在では名バイプレイヤーと評されることも多い北村さんですが、一般に認識されるようになったのは、『トッカン 特別国税徴収官』(2012年)ぐらいでしょうか?傑作『ちかえもん』(2016年)あたりになると、NHK勢は完全に名前と顔が一致。竹本義太夫役が見事だった傑作。

人形浄瑠璃「曾根崎心中」が空前の大ヒットに沸いた半年前、作者の近松門左衛門(松尾スズキさん)は超スランプに陥っていた。ある日、謎の渡世人・万吉(青木崇高さん)が現れる。二人が、ひと癖もふた癖もある人々と出会い、さまざまな騒動に巻き込まれていく新感覚・コメディ時代劇。

さらに知名度を高めたのが、ドラマ『アンナチュラル』(2018年)。北村さんは、未解決の連続殺人事件のカギを握る、“マスゴミ”なフリー記者役を、いかにも憎々し気に演じ、ドラマを大いに盛り上げました。

ミコト(石原さとみさん)は、死因究明のスペシャリストである解剖医。彼女が許せないことは、「不自然な死(アンナチュラル・デス)」を放置すること。新設されたUDIラボで働きながら、「死」の裏側にある謎や事件を、明るくスリリングに解明していく法医学ミステリー。

『美食探偵 明智五郎』(2020年)みたいなコミカルな演技も軽々とこなしますが、朝ドラ『わろてんか』(2017年)&『エール』(2020年)などNHKと縁が深い北村さんだけに、最後はトランスジェンダー女性の編集者を演じた『半径5メートル』(2021年)を挙げておきましょう。傑作。

世の女性たちが日々感じている違和感や生きづらさ。女性週刊誌の若手編集者(芳根京子さん)と型破りなベテラン記者(永作博美さん)のバディが、身近な話題から世の中を見つめていく社会派ヒューマンドラマ。



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