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ドラマ日記『天国と地獄』(最終回)&『青天を衝け』(第6話)

警視庁捜査一課の刑事・望月彩子(綾瀬はるかさん)と、連続殺人容疑者・日高陽斗(高橋一生さん)の魂が入れ替わる、ドラマ『天国と地獄~サイコな2人~』最終回。視聴率20.1%は、今年全ドラマ内1位で有終の美。

日高が逮捕された。「絶対に助ける」と日高に告げた望月だったが、何もできないまま河原(北村一輝さん)によって彼の取調べが始まる。連続殺人事件の主犯は誰なのか、真相にたどりつけない警察。望月は真実を明らかにするため、行動に出るが…。

ミステリードラマとしては、前回の東(迫田孝也さん)の叫びと絶命で尽きていて、第9話が一つのクライマックス。最終回は、兄・東の罪を全て被り、望月の関与をなかったことにし、死刑台に登ろうとする日高を、周囲が全力で止めようとするヒューマンドラマ、敢えて言えば“愛”の物語でした。

前回ラスト、望月を逮捕した河原が、日高の取り調べで彼に突き付けた言葉が、最終回のハイライト。そして新証拠を持ってきた宿敵・望月に華麗なるバトンタッチ、痺れました。

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「この殺人は、お兄ちゃんの声じゃないのか?立場の弱い人間が、いかにたやすく奪われ続けるか。そして、立場の強い奴らも、最後はこういう風に自らが奪われることにもなる。そんなことが言いたかったんじゃないのか?やってることは人殺しだ。でも、それでも声は声だ!お前に、その声を奪う正義はあんのか?」

日高の涙と3年の刑期と、『教場』が似合い過ぎる望月&八巻(溝端淳平さん)に、去っていた陸(柄本佑さん)。月日が流れ、再開した日高&望月の再々入れ替わり!?階段から転がる必要なかったじゃん!コメディテイストで、『ぎぼむす』的な余韻の残るエンド。楽しい3か月間でした。

ただし、Tverの最終回副音声版を直後に用意してないかったのは減点。熱狂的な視聴者は、リアルタイムで見て、Tver副音声版で2回目見て、周囲に布教して回ってたんですから。視聴率ファーストではなく、視聴者ファースト。一作品だけでなく、日曜劇場、引いてはTBSドラマファンを増やそう。

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次は、“日本資本主義の父”と呼ばれる、渋沢栄一(吉沢亮さん)の激動の人生を描く、大河ドラマ第60作『青天を衝け』の第6話。「立ち小便シーンがある大河は名作(『独眼竜政宗』『真田丸』『麒麟がくる』など)」説の通り、栄一と慶喜の立ちションの出会いがありました。

栄一は、突然千代(橋本愛さん)から思いを告げられ、胸がぐるぐるしてしまう。そんな時、道場破りの真田範之助(板橋駿谷さん)が現れて…。一方、東湖(渡辺いっけいさん)を失った斉昭(竹中直人さん)は暴走し、慶喜(草彅剛さん)は引退を勧めるが…。

栄一パートは今回は恋愛モード。うっかり想いを口にした千代と、それを受け止めきれない栄一、そして恋敵になりそうな喜作(高良健吾さん)の千代が欲しい宣言。結果はわかってるだけに、「黒島結菜にしておけ」と呟いてみる。

一方、江戸では家定(渡辺大知さん)の正室となる篤君(上白石萌音さん)と、慶喜の正室になる美賀君(川栄李奈さん)が登場。史実が元になっているとはいえ、両者とも現代劇的過ぎ。両者とも次の朝ドラヒロインなので、顔見せといったところでしょうか。


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