マイカー「お遍路」道中
お遍路、すなわち四国八十八箇所巡りに、どんなイメージがあるでしょうか?昔は、映画『砂の器』の父子の「死に装束」の暗いイメージがありましが、近年は観光化され、バスツアーなどもあり。徒歩だけでなく、自家用車や自転車など移動方法も様々。スタンプラリー的な楽しさがあります。
まだ若い頃、仕事を辞めて、しばらく廃人生活をしていました。毎朝近くのTSUTAYAに行って大量のビデオを借り、行きつけの高級スーパーでお酒とツマミを買って視聴開始。アニメ『ママレード・ボーイ』全18巻にまで手を出し、見終わる頃には、主題歌「笑顔に会いたい」が無限ループ(笑)。
さすがにこのままでは拙いと思い、気持ちの区切りをつけようと、一度行ってみたかったお遍路に、自家用車で向かいました。北九州市小倉から愛媛県松山市までフェリーで向かい、順番に巡りたかったので、1番札所である徳島県鳴門市の霊山寺からスタート。
服装は白装束ではなく、平服。観光も兼ねているので、一日4~5つ程度を周るのがやっとでした。長旅ですので、なるべく安上がりに済まそうと、車中泊を中心に、たまにネットカフェと安ホテル&時折居酒屋で、地元の魚と日本酒に舌鼓。
宇和島でもいい感じの居酒屋に。たまたま一緒になった男性が東京から来たというので、ちょっと懐かしくなり話し込み。詳しく訊くと、春から宇和島の病院に赴任することになったという医者の卵でした。
香川県に入ると、讃岐うどん三昧。早朝から開いている店も少なくないので、朝・昼・晩とうどん。セルフ式も慣れると楽しいですし、薬味も豊富。現在も自宅でうどんにゴマや鰹節を入れる習慣は、この時に身に付けたもの。
88か所を巡り終えたら、和歌山県高野山の奥の院で弘法大師に「お礼参り」。建物も見事なのですが、一番興味を持ったのはお墓。織田信長、明智光秀、石田三成、伊達政宗、武田信玄、上杉謙信など、戦国大名が勢ぞろい。また企業墓というのもあって、これが実にユニーク。
3週間ほどで帰福。ドロップアウト生活から抜け出し、再び社会へと戻っていったのでした。機会があれば、今度は歩きでのお遍路にチャレンジしたいと思っていますが、いつになることやら。
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