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ドラマ日記『競争の番人』(第10話)&『ガリレオ 禁断の魔術』ほか

天才で理屈っぽいひねくれ者の小勝負勉(坂口健太郎さん)と、実直で感情のままに行動する元刑事・白熊楓(杏さん)の二人による、公正取引委員会を舞台にした、凸凹バディのエンタメミステリー『競争の番人』の第10話。

『再開発プロジェクト』の調査は認められなかったが、樋山(平原テツさん)と小津建設が関わっていた談合の裏付け調査という名目で、『ラクター建設』を立入検査できた。入札日が迫る『再開発プロジェクト』の談合場所を探り出すが、留置した資料からは証拠品がなかなか見つからない。

初回からラスボスと思われた国土交通省・事務次官の藤堂(小日向文世さん)と、因縁の相手・小勝負との決着回。若い頃は不正を許さなかった藤堂でしたが、阪神淡路大震災の際に耐震偽装のせいで妻を亡くしたことから、過度な競争ではなく、安心できる大手での談合に舵を切っていました。

裏書のないタクシーの領収書から、談合場所を突き止めた小勝負たち。藤堂にかまをかけて、その言質を取り、ついに藤堂は逮捕されました。何か高尚な理念があるかと思いましたが、もとはといえば私怨からというのが意外でした。

ラスボスは倒しましたが、無許可の調査の責任を取らされ、小勝負は四国に左遷(九州もよく左遷の地扱いにされがち)。もう一話、最終回があるようですが、猟銃男が登場する意外な展開のようです。

『ガリレオ』シリーズ9年ぶりの映画『沈黙のパレード』公開に合わせて、完全新作SPドラマ『ガリレオ 禁断の魔術』が先日放送されました。リアルタイムは無理でしたので、昨日TVerで見ました。

湯川(福山雅治さん)のもとを医学部の新入生・古芝伸吾(村上虹郎さん)が訪ねてくる。伸吾は湯川とは高校の物理研究会の後輩で、湯川から実験の指導も受けていた。その5か月後、フリーライターの長岡修(平原テツさん)が自宅で殺害される。それを知った湯川の表情は一変する…。

今回、湯川の相棒というか、ヒロイン格で新木優子さんが、やや強引な捜査をする刑事役で登場。現在、『六本木クラス』にも出演しているので、キャラの違いでも楽しめました。

朝ドラ『カムカムエヴリバディ』の勇ちゃん役だった村上さんが、事件の中心人物として安定の演技。その姉役として、『さかなのこ』では出番が少なかった推し女優・朝倉あきさんが、今度は長めに見れてこれも良かった。

事務所移籍後の『逃亡医F』が今ひとつの評判だった森七菜さんですが、事件の真相を知るキーマンの女子高生役として登場。今後もドラマに出続けて欲しいなと。

巨大公共工事と反対派、政治家と秘書、殺されがちなフリーライターと裏切り者、とありがちな構図ではありながらも面白かったです。特筆すべきは感情的になり、一線を超える湯川と草薙(北村一輝さん)の終盤のシーンかな。

「科学を制する者は世界を制す」がキーワード。核兵器や地雷を思い浮かべるとこの言葉は別の意味(=禁断の魔術)を持ってしまうということ。撮影後に起こった例の東欧での紛争が想起されましたし、長崎出身で被爆二世である福山さんの口から語られると、より重みがありました。

余談①昨日の『ボクらの時代』は、村上虹郎さんの父・村上淳さん、オダギリジョーさん、浅野忠信さんという個性派俳優によるトーク。浅野さんは朝ドラ『おかえりモネ』の熱演を思い出しつつ。

一人でゲスト出演するときなどは、ちょっと構えているというか、すっとぼけた感じが多いオダギリさんですが、気心を知る二人だからかリラックスムード。浅野さんの口からは、父親の話題も。

余談②先週のNHK『ドキュメント72時間』のサブタイトルは「房総半島 24時間営業の釣り具店」。子供の頃は釣りをしていましたが、大人になってからさっぱり(釣り堀デートはしました)。釣り好きといっても、様々なタイプがいるものだなと。今週も興味深く観ました。語りは吹石一恵さん。



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