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色々しんどい…今週の『おかえりモネ』ほか

東京にやってきた未知(蒔田彩珠さん)を、笑顔で百音(清原果耶さん)が迎えるところからスタートした朝ドラ『おかえりモネ』の第15週「百音と未知」。未知に服を投げつけられたモネ(百音)が、涙して次週へ持ち越し。

『あさイチ』の華丸さんが、朝ドラについて「ムービング・サーズデー」と言い始めたのは、『半分、青い。』(2018年)の時。朝ドラは、木曜日にストーリーが大きく動き、金曜日にじらして、土曜日にひとまず解決となりがちという意味でしたが、『エール』(2020年)から週5日となり、ちょっとこの法則も当てはまらないことが増えました。

月曜日、モネが華麗に中継キャスターデビュー。火曜日、耕治(内野聖陽さん)が、新次(浅野忠信さん)らにその映像を見せた後、「#俺たちの菅波」(坂口健太郎さん)の存在を聴いたりょーちん(永瀬廉さん)の顔が曇る。水曜日、東京のモネの下宿先に、りょーちん突然現る。

木曜日、菅波&りょーちんの初対面(対決)。モネに亜哉子(鈴木京香さん)から不穏な電話。金曜日、行方不明のりょーちんにみーちゃん(未知)が電話するもつながらず、モネの電話には出る。モネ、痛恨のスピーカーホン対応。みーちゃん、ブチ切れて服を投げつける(←今ここ)。

島で震災に遭った者(未知)とそうでない者(百音)、地元に残る者(未知)と東京に出る者(百音)の対比は、本作のテーマに沿った設定なのでしょうが、そこにりょーちんを放り込み、その亀裂や分断を、より先鋭化させてみせる手法が鬼だわ(誉めてます)。

親が子供に名前を付ける際に何を願うのか。百音は、恐らくはコージー(耕治)が音楽をやっていたことから、たくさん(百)の音楽に囲まれた人生を、あるいは多くの人たちの声(音)に耳を傾けられる人間にといったところでしょうか。亜哉子の電話を、最後まで聴こうとするモネらしい。

一方、未知はどうなのか。元教員の亜哉子の発案でしょうか。論語の「未だ生を知らず、いずくんぞ死を知らん」に由来かも知れませんし、単に「無知の知」のような謙虚さと、だからこその探求心を持った人間に、ということかも知れません。医学であれ、自然であれ、人間が知っていることはわずかですから、研究者としては必須の資質なので、これまた未知らしい。

来週の予告には、りょーちんの笑顔もあり、ひとまず安心かと思いきや、コインランドリーでの百音とのシーンと言葉の意味、菅波の決断と、恐らくはそれに伴う百音の告白!?と手に触れるシーンが気になりますね。

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続いては、全裸で発見された漂着者・通称ヘミングウェイ(斎藤工さん)の周りで、不審な事件が次々起きていく衝撃作『漂着者』第5話。古市琴音(シシド・カフカさん)の死で第一部完結。

園児13人を乗せたまま消息を絶ったバスの運転手が遺体で見つかる。いまだ行方がわからない13人の園児の居場所を言い当てるヘミングウェイの力を、日本中の人々が待ち望んでいると告げる詠美に、彼は「13人の子どもたちは『しあわせの鐘の家』にいる」と静かに告げる。

琴音と「しあわせの鐘の家」のローゼン岸本(野間口徹さん)とロシア人たちはつながっており、子供たちは琴音宅に。知り過ぎた存在として、詠美は琴音らに拘束される展開。ここまでコメディ担当だった野間(戸塚純貴さん)が意外に強い。そして、なぜか象を飼っていた琴音(笑)。

琴音らの認識では、ヘミングウェイは預言者(予言者ではない)ということらしく、刺されそうになった彼を庇って、琴音死亡。子供たちは解放されるも、まだまだ謎は謎のまま、第二部へ。


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