『マンガ夜話』の復活を寝て待つ

昨今は、広瀬アリスさんや浜辺美波さんなど、マンガ・アニメ好き&インドア派を公言する人気女優さんも増え、かつてのサブカルは今やメインカルチャーになったのだとしみじみ思います。

そうした時代背景もあってか、マンガを取り上げるテレビ番組も増えました。『あの子は漫画を読まない。』『川島・山内のマンガ沼』『浦沢直樹の漫勉』などなど。Youtubeなども入れると、もっとあるでしょう。

そんなマンガを語る番組の先駆けだったのが、NHKで放送されていた『BSマンガ夜話』(1996-2009年)。一つのマンガについて徹底的に語り尽くす内容で、軽く知的好奇心を擽りながら、その作品の面白さを、様々な視点で提示してくれて。未読作品でも楽しめ、その後読む機会ともなりました。

司会は民俗学者の大月隆寛さん。なんか、昨年大学当局と揉めて懲戒解雇されたみたいで、らしい(笑)。レギュラーは漫画家枠でいしかわじゅんさんと夏目房之介さん。オタク枠で色々あった岡田斗司夫さんという布陣。ゲストで、夢枕獏さんや大槻ケンヂさんがよく呼ばれていました。

基本、一人の作家につき一作品。番組当初から四半世紀が過ぎているので、若い人には馴染みがない作品も多いとは思いますが、いずれも名作揃いですので、何か読みたいと思った時には、Wikipediaの取り上げた作品一覧を参考にするのもよろしいかと。

第一弾はさすがに気合が入っていたのか、すごいラインナップ。 大友克洋『童夢』、萩尾望都『ポーの一族』、大島弓子『秋日子かく語りき』、高橋留美子『めぞん一刻』、岡崎京子『Pink』、吉田秋生『櫻の園』、望月峯太郎『バタアシ金魚』、松本大洋『花男』(敬称略)。

ほかにもいくつかピックアップ。竹宮惠子『風と木の詩』 、山岸涼子『日出処の天子』、楳図かずお『わたしは真悟』、伊藤潤二『富江』、土田世紀『編集王』、三浦建太郎『ベルセルク』、槇村さとる『おいしい関係』、西村しのぶ『サード・ガール』、志村貴子『青い花』(敬称略)。

NHKオンデマンドには入っていないようですが、ムック本が11冊出ているので、図書館などで読んで雰囲気を感じることはできます。あとはYoutubeに何やら…。スペシャルでいいので、また復活して欲しい番組の一つです。

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