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『いい加減な日本語』の感想をいただいて

本を出版したことは出版直後に紹介しました。



色々な方から感想をいただいてとても嬉しいです。読んでくださった方、ありがとうございます。


誰よりも早く動いてくれたのは、なんと中学の同級生たちで、京都に住んでる人たちやネットで「ポチった」人たちはすぐに入手出来たらしいのですが、ものすごい地元の本屋さんに注文したヤツがいて、なんと言うか、ちょっと面白かったです。でも、地元の本屋さんも応援しないとね。


子供がいる友人は子供が読んでる写真をくれたり、京都の友達は駅前のイオンモールの中の本屋で飾ってあったと写真をくれたり、それはそれは盛り上がってくれて、喜んでくれているのが分かりやすい仲間です。男女半々です。


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感想をいち早く書いてくださったのは高校の先輩で、フェイスブック上で紹介してくださいました。その先輩によると、フィラー(マー)のところが面白かったそうです。先輩の同級生で岡山市で議員をされているHさんからも、好意的に紹介いただきました。ありがとうございます。


一般書というのはなかなか難しいと感じました。我々が普段あまり気にせずに使っている用語を、どの程度詳しく解説するか? やや専門的な議論をしなければならないが、わかってもらえるか? 分かってもらえないならいっそ削除するか? でも、削除したらおもしろさが半減しないか?


一方、平易にしすぎると今度は専門家の目がこわい。あの研究への言及がない、この文言は正確さを欠く、などなど言われそうです。実は、マーがフィラーだとして議論していますが、マーはフィラーじゃないのだという研究もあったりして、でもそれを書くと専門書になるので当該の論文を文献として紹介するに留めています。こうすることで、大学で日本語の文法を勉強し始めた人や高校生に、自発的に考えられるいくつかのテーマが示せているのではないかなと自負しています。


さて、専門家からの感想はどうでしょう?


もっとも多い感想は、「学生の卒論の章がよかった」というものです。

4,9,10章は、学生さんの卒論を紹介しながら、僕の見解をまとめています。それぞれ、「マー」、「感じ」、「くね?」です。


マーは上でも見ているフィラーです。職業によって、マーの出方が違うということを発見した長瀬さんの論文をもとに書いています。この研究が、後にスポーツ選手のフィラーを調べるきっかけになっています。


「感じ」は、若い人がもっぱら使っている、「明日って、みんなで集まる感じ?」とか、「このパソコンちょっと打ちにくい感じなんだよね」みたいに、あってもなくてもいいようなところに現れる「感じ」について、松原さんの卒論を紹介しています。


最後の「くね?」は、「この店、前に来たくね?」とか、「堤先生、よく「そうか~」とか言うくない?」みたいに使う「くね」です。詳しくは是非本書をご覧ください。


専門家からの意見は概ね好評で、「優秀な学生を教えられてうらやましい」「初年次教育で使えると思います」などなど様々です。


でね。


僕の研究の章へのコメントが、少ない。


なんでや?


それなりに頑張って書いたのだけれどなぁ。


ということで、これから感想を送ってくださる専門家のみなさま、堤の研究の章へのコメントもお待ちしております♪


でも実は、もっとも多かったコメントは、「イラストいいよね~」だったりする。


ま、そんなもんかな。



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