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【読書感想・書評】

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読んだ本の感想をまとめたものです。
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記事一覧

【読書感想】『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』ファン・ボルム

「ようこそ、ヒュナム洞書店へ」は、悩みながらも行動することで人生を少しでも良い方向へと動…

aki
2週間前
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【読書感想】ただ自分でいられる存在になるために『列』中村文則 

「その列は長く、いつまでも動かなかった。」で始まる物語の第一部は、ただ行列が存在するだけ…

aki
3か月前
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【読書感想】自分を縛り付ける自分:『無敵の犬の夜』小泉綾子

4歳の頃に小指と薬指の半分を事故で失った主人公の界は、北九州に住むどこにでもいそうな男子…

aki
9か月前
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【読書感想】『いい子のあくび』:世の不合理から少しだけ救われる

「ぶつかったる」。そう思いながら直子はスーパーに向かう途中で、スマホを見ながら自転車に乗…

aki
11か月前
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『エレクトリック』千葉雅也 揺れを感じる

舞台は、1995年の宇都宮。時代はインターネット黎明期、主人公は進学校に通う高校2年生の達也…

aki
1年前
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【感想】川上未映子「黄色い家」正当化しないと生きていけない

もしも自分だったら、彼女の境遇を乗り越えられただろうか。 花が黄美子さんと出会ったのは15…

aki
1年前
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【読書感想】「嫌いなら呼ぶなよ」綿矢りさ

4つの物語が収録された「嫌いなら呼ぶなよ」は、「整形」「SNS」「不倫」「老害」をテーマにそれぞれ闇を抱えた個性的な人物たちが描かれている。今回は表題作の「嫌いなら呼ぶなよ」についての感想をまとめる。 主人公の霜月は妻の楓と二人で、妻の高校時代からの友人である森内萌華(通称:ハムハム)が夫と3人の子供と暮らす新居に遊びに行くことになる。そこでもう一組の家族、河原夫婦とその二人の子供でホームパーティーが開催される。楽しい一時を過ごしていると、大人だけ2階で集まる流れに。突然、

【読書感想】「光の痕」島口大樹

「光の痕」の舞台は、海沿いの地方都市。主人公の章(あきら)は生まれながらにして色覚に異常…

aki
1年前
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【感想】『ミシンと金魚』永井みみ

「幸せでした」と言い切れる人生にするためには何が必要なのか。そのヒントを教えてもらったよ…

aki
1年前
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【感想】『オン・ザ・プラネット』島口大樹

淡々とした静かな映画を観ているような感覚だった。この小説の何が自分にそういう感覚をもたら…

aki
2年前
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【感想】『話の終わり』リディア・デイヴィス

これまでの人生で一番引きずった失恋を思い出せずにはいられなかった。著者の繊細で詳細な描写…

aki
2年前
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【感想・書評】『人間』又吉直樹:芸人で作家の叫びが聞こえてくる

『火花』で2015年に芥川賞を受賞した又吉直樹さんの3作目となる『人間』は、自分にとって初め…

aki
2年前
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