産後のブログ事情と、結果オーライな人生〜note で書くことにしました〜
独身時代、私はブログを書くのが好きだった。
思い返せば中学生か高校生あたりから簡単なHTMLタグで装飾ができるHPを作成しブログや詩のようなものを書いたり、かの有名な前略プロフィールももちろん嗜んでいた。(心配ご無用。どちらも闇に葬り去られている。)さらに遡ると小学生の頃から作文や日記に自分の思いをつづるのが好きであったから、そうなるのは自然な流れだったのかもしれない。
当時はいわゆるブログを書くという行為は珍しく、前略プロフのURLを交換し合う方がメジャーであった。あくまで私の育った甲府盆地のごくごく一部の話だが。
ブログというものが一般的になったのは大学入学前後だったと記憶している。
それまでごく限られた友人にしか公開していなかったWEB上のログ。多くの人が日常的に知人以外のブログを閲覧する時代となり、私はちょうどそのころミスキャンパスとしての活動をし始めたことで、公の場で発信をする機会もいただいた。
今までとは違う対象、目的、それに伴う責任を感じつつも、やはりブログを書くことが楽しく、それは私の日常となっていた。
その後私はモデルの仕事やイメージガールの仕事をさせていただくようになった。仕事とブログを書くことはほとんどセットのようなものだった。告知をしたり、感謝を伝えたり、経験を振り返るとともにその時の気持ちを反芻したりすることでより仕事にやりがいを感じていた。やればやるほどやりがいを感じる仕事。そのログを残すことにもやりがいを感じていた。
その感覚が変わったのが、結婚・出産である。
いわゆるパラダイムシフトというやつか。経験したことがないほど大事な存在が出現し、パートナーとともにわが子を守り育て幸せなおじいちゃんおばあちゃんになる壮大なプロジェクトの経営者となったのである。
出産後、私はぱたりと更新をやめた。
正確にはやめようと決めたのではなく、何を書こうか迷いが生まれ、それまでのように記事が書けなくなっていた。
長年ブログのメインテーマは仕事であり、何気ない日常をつづることは多々あれど、私にとってのブログは仕事のログとしての機能が大きかったのだろう。
産後仕事復帰することは妊娠中から固く決めており、ありがたく活動を再開させていただいたが、今や私の圧倒的日常は私が選び手にした家族との生活となっていた。すべてがその基盤の上で成り立っているし、これからもその予定だ。
仕事だけでなくもっともっと書きたいことが、刺激的な日常がそこにあるのに、あまりに変化が大きすぎて今までのブログにどう手を加えていけばいいのか迷いが生まれ、ブログから離れて日々を過ごすようになっていた。
また文章を綴りたいと心の隅で考えながら――。
話は飛ぶが私の人生の目標は、おばあちゃんになった時に「楽しい人生だった・幸せだった」と思えることである。(死ぬときに自分がそう思えて、大切な人にも「幸せだったね」と思ってもらえたら最高なのだが、さすがに他人の思考や体まではコントロールできないのでそこまでは期待しない。)
これは20歳の時から変わらぬ人生の目標となっていて、結婚後はこの目標に向けて夫と協力しながら日々の生活を送っている。
日々自分にとっての幸せに向き合い、自ら選択する。最後に結果オーライといえたら上出来だ。
結婚する際、この人生の目標を夫と共有したことで私は幸せについて考えることが多くなった。そして子供が大きくなり読書の時間が取れるようになると愛についてだとか哲学だとか人間の心理についての書籍を読むようになった。
そんな折、行動経済学の本を読んで人間の持つこんな心理を知った。
「人は新たなものを手に入れる喜びよりも、今まで持っていたものを手放す苦しみの方を大きく感じてしまう」というものだ。
はっとした。
私も今まで書いてきたブログにそのような執着があったのかもしれない。そしてそれは錯覚だ。妙に腑に落ちた。
これまでいた場所を離れ、新しい場所で書いていく。考えてみればなんて気持ちのいいことだろう。今までの延長である必要などなかったのだ。
今の私には以前にも増して書きたいことがある。育児や結婚生活、幸せについて。出産を機に開業したハンドメイド作家としての生活。その他うんぬんかんぬん。それらを今までの私にとらわれず書いていきたい。
――そうして大変すがすがしい気持ちでnoteを始めたのだった。
たかがブログ、されどブログ。
人生に迷う瞬間は多々あれど、何事も結果オーライにしていこうじゃないか。
まずは新たな場所で正直に文章を綴っていこうと思う。
サポートは全額note の活動資金として還元させていただきます!具体的には記事に役立つ書籍購入およびエナジーチャージがメインです。 サポートしていただけたらめっちゃ喜びます! また「スキ」はアカウントなしでもポチできます♡ 励みになりますのでよろしくお願いします。