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トルコ旅31<リュキアの道とオリンポス遺跡>

チュラルからオリンポスへは再びビーチ沿いを歩いて帰ってきた。ビーチは日光浴をしたり泳ぐ人の姿でいっぱいだ。その半数以上が多分ロシア人。そんな中、チェコ語が聞こえてきた。年配のチェコ人ご夫婦で少し会話をした。ロシア人にはよく会うけどチェコ人にはなかなか遭遇しないせいか、ホンザは少し嬉しそうだった。

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ここ、チュラルからオリンポスに続くビーチはウミガメの産卵場所でもあるそうで、ビーチは保護されている。ウミガメの看板も立てられていた。産卵の時期は終わっているようで、ホンザは少しがっかりしていた。彼は自然の生き物が大好きなのでその様子を見てみたかったそうだ。

またチュラルはビーチから数キロ離れた山奥に行くと「不滅の炎」と呼ばれる場所がある。結局私たちは炎を見に行かなかったけれど、地面から天然ガスが噴き出して燃えているそう。その昔からこの炎は続いているんだとか。

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また、チュラルやオリンポスがある海岸沿いは「リュキアの道」というトレッキングコースがある。リュキアの道はアンタルヤの南から始まり地中海沿い約500㎞にも及ぶそうで、歴史が残る小さな町や村を繋いでいる。

ホンザの両親はこのリュキアの道の一部を過去にトレッキングで歩いている。ホンザの両親はヨーロッパ、アフリカ、中東、アジアなど世界のあちこちを旅し、トレッキングしてきた人たちだ。

実は今年の夏にホンザの父であり、私にとっての義父が亡くなった。世界中を旅してきた義父は日本から嫁いだ私に優しく、理解があり頼りになる人だった。私は今でも義父のことが大好きだ。私もホンザもしばらく落ち込んでいたが、いつまでも落ち込んでいるわけにもいかない。少しずつ前を向いて進めるよう、気持ちをリフレッシュする意味でも今回トルコにやってきた。そして過去に義父も歩いたオリンポスに私たちは今いる。トルコを旅し、そして広い海を見て、私もホンザも気持ちが晴れてきたと感じている。

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大きなザックを背負い、ビーチ沿いを歩く人の姿も時々見かけた。リキュアの道を歩いている人たちなのかもしれない。

オリンポス遺跡を探索する。チュラル側からオリンポスの遺跡に入る場合も入場カードをチェックされる。私たちはオリンポスの遺跡カードを持っているから提示するだけで入場できるが、チュラル側から来る人でカードを持っていない場合は直接入場料を払うようだ。

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(上の写真)川にある橋の跡。川を挟んで北側と南側に遺跡があるのだけど、昔の橋の脚部分が残っている。

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(上の写真)「アンティマコス(Antimachos)の石棺」と呼ばれるもの。2世紀中頃~末にかけてのものらしい。レリーフが美しい。綺麗に残っているものだなと思う反面、もう少しきちんと保存しておいた方がいいんでは?と余計な心配もしてしまう。

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(上の写真)これは何だったか忘れたけど、結構大きな建物跡だった。

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(上の写真)南側の劇場跡への入り口だったような記憶がある。保存状態がかなり悪い。ただ、これはこれで廃墟感があっていいのかもしれないし、個人的には好きな雰囲気だけど、足元見ながら歩かないと転びそうになる。気を付けないと石も崩れる勢いである。まるで私たちが眠っていた遺跡を発見したかのような気にさえなってくる程だ。

オリンポス遺跡はまだ手付かずのような場所も多く、隅から隅までは行くことができなかったが、こういった光景をみると冒険心がくすぐられる。

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(下の写真)北側の建物。北側は結構歩きやすい。発掘が進み修復などもされたりしている模様。

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オリンポス遺跡はまだまだ発掘、修復中のよう。これからもっと整備されていくのかもしれない。これといった迫力があるわけではないが、それでも遥か昔にここに人々が築いた都市があり、栄えた文明があったと考えると、ロマンがあっていいではないか。

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