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#ドッグイヤー 『地域再生の失敗学』2

■たとえば地元の栗を使ったお菓子を作ったとして、中国産の栗菓子が並んでいるスーパーで競争したら、二束三文で買いたたかれることになります。じゃあそのお菓子を出すカフェをつくろうパッケージをちゃんとしたデザイナーと協業してやろう加工技術も学んでみよう製造はあえて手作りにしてそのストーリーで単価を引き上げようさらに売り場も自分たちで作ってみよう…なっていくと、中国産のお菓子とはグラム当たりの付加価値がまったく違うものになるわけです

稼げるビジネスが集積し、常に勢いのいいものに更新されていれば、そのエリアの人通りも増えていき、さらに周辺でも現状に合った面白いビジネスモデルの事業をする人がどんどん増えていきます。民間は、そうやってまちを変えることができるんです。

地域活性化で重要なのは民間が稼ぐことで、そこからしか何も始まりません。地域内経済を財政だけでなく、ちゃんと民間の資金と商品・サービスで回していくこと、ここにかかっています。

まちを変えるために量産されていない製品やサービスで商売を成り立たせるためには、多様性が必要です。そのためにはお店自体を複数にして、複合的な業種業態を集積させないといけないんです。

「別にそこまで稼ぎたくない。そこそこでいい」という現状に満足する人が大半の中、日々努力を続け、衰退を解消しようとするのは一番難しい。衰退していても、急に日々の生活が悪化するわけではないので、現状でいいと思ってしまう。

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