「弱い影」(詩)
もしも
という心は
いたずらに輝く
おうように明るく
そして心寂しく澄んでいる
通り過ぎた私たちの
過去をうつくしく照らし出し
それと同時に
ここではない道のいつかへ
光を投げている
いたずらに輝き
あなたではないあなたを
重なり合って 導く
悔いて丸く丸く 穴だらけの光は
ひとつではないからこそ
くり返してきたからこそ
私ではない私に あなたではないあなたを
結び合わせる
弱い糸をよりあって
弱い色を重ね合って
それでも弱い
影を揺らしている
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