「バイバイ、バイバイ」（詩）

バイバイ、タランチュラ
大きな足を　振り上げて
明るい光の中で
堂々と　暗い　息を吐く

バイバイ、マリア
たおやかな　腕を揺らして
白光る　背景を前に
さらに輝いて　微笑む

バイバイ、なりたいだらけの風
吹いていけば　全て叶うと
織り込まれた光と
空に上下して行く　眩しさそのものの風体で

バイバイ、バイバイ
何も残っていないか見回して
どこまでもうしろを　見て進む
あなたが慈悲深かった証拠として

ここよりあとには　何もない
ここより先へと広げた腕は　どこまでも
バイバイ、バイバイ
影はやがて　薄ぼんやりと果てへ