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4次元ポケットの作り方 - nukumo -

「ドラえもんの道具を1つ選ぶとしたら何がいい?」

必ず友達と1度は話した事があるテーマだが、こんな話をしていた子供の頃は、nukumoを作る事になるなんて思いもしなかった。ぼくは現実に起こりえない事を話すのが好きで、子供の頃はよくこのテーマをいろんな友達と語り合っていた。

どこでもドアや、タケコプターなど、人によって欲しいものは様々で、ぼくは「タケコプターよりどこでもドアがほしい理由」を友達とディベートした記憶がある。
そんな中、必ず到達する答えがあった。

「4次元ポケットがあればすべて手に入る。」

4次元ポケットがあれば、どこでもドアで好きなところにも行けるし、タケコプターで空も飛べて、翻訳こんにゃくで誰とでも話せる。つまり最強。そしてこの答えに到達するようになってから、このテーマについて話す事はかなり減ったし、「ドラえもんの道具を一つ選ぶとしたら?」という話になっても「4次元ポケット」で終わるから夢がない。

現代を見ていると、ドラえもんの道具のようなサービスがたくさん誕生している。タケコプターがドローンとして空を飛び、翻訳こんにゃくがウェアラブル翻訳端末『ili』として会話を成立させ、糸なし糸電話が携帯電話として開発され、いたわりロボットがpepper君として誕生し、数えきれないほどのひみつ道具が開発されている。

でもその道具を入れる4次元ポケットはどこだろう? 

なんで僕たち、のび太くんはお金を払ってひみつ道具を使わないといけないんだろう?

そしてついに気づいた。ぼくたちが作っている『nukumo』は、4次元ポケットであり、無料でひみつ道具を使える革新的なサービスだ。

ただ今回は、どうしたら4次元ポケットを作れるのか、について話したい。

目次
・4次元ポケットに必要な要素
・4次元ポケットはすでに存在していた
・ドラえもん、のび太、そしてジャイアン
・4次元ポケットを作ろうと思った理由
・最後に


4次元ポケットに必要な要素

ドラえもんの世界では、4次元ポケットに必要な要素は5つある。

・4次元空間につながっている
・複数のポケットとつながっている
・無限に道具を収納する事が出来る
・道具がポケットに入っている
・ほしい道具が取り出せる

これらを一つずつ説明していく。

・4次元空間につながっている
4次元ポケットというだけあって、4次元空間につながっているのが1番の特徴。4次元の定義は少しむずかしく、「私たちが暮らしている三次元の世界にない、新たな要素こそが四次元目なのだ」と言う人もいれば、「三次元の『前後・上下・左右』に加わり、四次元目には『時間』が加わるのだ」と主張する人もいる。ので、ここではドラえもんの世界と同様、「私達が行きている空間とは別の空間」と定義したい。

ちなみに今の世の中で4次元空間に一番近いものはインターネットだと個人的に思う。

複数のポケットとつながっている
4次元ポケットはスペアポケットのような、他のポケットともつながっている。たとえば、ドラ・ザ・キッドの四次元ハット、王ドラの四次元そで、ドラメッドIII世の四次元ランプ、ドラニコフの四次元マフラーなど、すべて4次元空間とリンクしており、その空間から道具を取り出せる仕組みになっている。ただ、誰でもこのポケットに繋がれるわけではなく、上記のキャラクターは「ザ・ドラえもんズ」のメンバーであることから分かるように、自分たちが選んだコミュニティ内で、特定の4次元空間を共有している。

無限に道具を収納する事が出来る
4次元空間には場所という概念がない。そのため、いくらモノをいれても収納スペースが埋まることはない。ポケットに収まるはずのない車が収納されていたり、非常食の小さなどら焼きが収納されていたりもする。

道具がポケットに入っている
4次元ポケットの目的はポケットの中に様々なものを収納し、いつでもそれを取り出せるというところにある。ポケットの中に道具が入っていないと、4次元ポケットの意味がなくなってしまうので、道具が入っていることは必要な要素になる。

ほしい道具が取り出せる
道具がポケットに入っているのと同様にそれを取り出すことが出来なかったら4次元ポケットの意味がない。ただ、場所という概念がない4次元ポケットの中にある道具をどうやってみつけるのだろう? 答えは簡単で、実は4次元ポケットにはGoogleやFacebook同様、検索機能がついてる。

口の部分には「イメージ検索機能」が内蔵されており、欲しいひみつ道具を頭でイメージしながらポケットへ手を入れると、内部のコンピューターが自動的にひみつ道具を選び出す。これにより、数多くのひみつ道具の中からその場に応じたひみつ道具を素早く取り出すことができる。ひみつ道具について知らなくても、希望がはっきりしていれば道具は出てくる仕組み。つまり、自分がいま抱えてる問題を把握できれば、その問題を解決してくれる道具が現れる。


4次元ポケットはすでに存在していた

ぼくはおぐりんnukumoの開発・運営を行っている。nukumoはシェアリングエコノミーのプラットフォームであり、資産(衣食住、物、スキル、時間など、様々なもの)を共有できるアプリとして開発している。(詳しくはこちら:優しい世界を作る方法)。

そしてnukumoは現代における4次元ポケットそのものだったと気づいた。4次元ポケットに必要な要素を元に詳しく説明しよう。

nukumoのユーザーは好きなものを好きなだけnukumoにアップロードを出来る。そして自分が選んだ人やコミュニティに、その「資産」をシェアできる。シェアされた人たちはその「資産」をいつでも使うことが可能になる。

つまり、言い換えると、4次元ポケットのなかにみんなが好きなだけ道具を追加し、困った時にいつでも取り出して使えるということになる。

すでにシェアされている物を例に出すと、本、キャンプセット、ギターなどが存在している。さらには、英語の翻訳(翻訳こんにゃく)、車の修理(タイムふろしき)、キャッチボールの相手(スーパーキャッチボール)など、ドラえもんの道具を連想させるようなものも数多くある。

ユーザーが「資産」をアップロードすればするほど4次元ポケットの道具は増え続ける。道具が増え続けると解決できる悩みや問題も増えるということ。


ドラえもん、のび太、そしてジャイアン

少しだけお金の話をしたい。4次元ポケットに必要な要素を理解した後は、「道具を追加する側」と「道具を使う側」についての理解が必要。なぜならドラえもんはお金を払って道具を手に入れ、のび太くんはお金を払わずにそれを使っているから。

みんなのび太くんになりたい。お金を払わずに道具を使い、自分の人生をより豊かにしたい。そう思うはず。ただ、現代の4次元ポケットではそれが通用しない。みんながのび太くんになると、誰もドラえもんの役割をする人がいなくなる。

ちなみにドラえもんがのび太くんを助ける理由は明確で、のび太くんが成功すれば、孫のセワシくんが辛い思いをしなくて済む。(ドラえもんはセワシくんがのび太くんの元へ送ったロボットだ)

今の社会では、ドラえもんの様なモチベーションを持っている人は少ない。そうなると、けっきょく4次元ポケットに道具を追加する人がいないので、誰ものび太くんにはなれない。

そうなると、全員がのび太くんになるためには、まずはドラえもんになる必要があり、4次元ポケットの中へ自分が持っている道具(衣食住、物、スキルなどの資産)を追加していくことが大事になる。

そうすれば、4次元ポケットの中にはたくさんの道具が収納され、困った時に検索をし、悩みの解決策を取り出すことが可能になる。nukumoは自分がフォローした人にしか道具はシェアされないので、まったく知らない人やコミュニティがその道具を使うという心配はない。

つまり、この世界の悩みや問題を解決するためには、みんながドラえもんであり、みんながのび太くんになる必要がある。ぼくらはこれを「ジャイアン2.0」と呼んでいる。まさかのここでジャイアン登場。なぜなら「お前のものは俺のもの、俺のものは俺のもの」をアップデートし、「お前のものは俺のもの、俺のものはお前のもの」という、みんなで共有する意識を持つことで、初めてnukumoというプラットフォームで4次元ポケットの構想が確立できる。


4次元ポケットを作ろうと思った理由

ぼくがnukumoを作ろうと思った理由は3つある。1つ目はぼくにとって生きにくい世の中を変えようと思うきっかけがあったから。2つ目はぼくが育った環境をみんなに感じてもらいたいから。3つ目は優しい世界をつくりたいから。

生きにくい世の中ときっかけ
これに関してはこちらのnote、【会社、辞めました】に書いているが、キーパーソンとの出会いや、新しいスタートを切ろうと思ったタイミングが重なった。何よりも、世の中への不満をこのnoteを公開した時、同じように感じている人たちがたくさんいると知った。そしてこのnukumoというサービスでみんなを救いたいと思った。

みんな我慢をしすぎている。なにかを成し遂げるために我慢するのは必要だけど、みんな我慢をしているんじゃなくて、しすぎていると思う。余裕がなくて人に優しく出来ない人が多かったり、誰かが決めた無意味なルールのために行動指針が決まり、自分を押し殺している人も多くみてきた。

そんな生きにくい世の中は幸せじゃない。そんな風には生きてほしくない。「これが社会だから我慢しないと」とか「これが決まりだからしょうがない」みたいなセリフを世の中から消したい。

育った環境
ぼくはGiveの環境で育った。困っている人がいたら助けるのは当たり前で、何度もたくさんの人に助けられて生きてきた。親が離婚してお金があまりなかった時もたくさん助けられた(詳細はまた別のnoteで)。ご飯をいきなり家に持ってきてくれる人もいたし、バスを逃した時、それをたまたま見ていた人が車で学校まで送ってくれるという事もあった。そんな世界があることをみんなに体感してほしいし、Giveという行為に幸せを感じてほしい。

優しい世界
ぼくの夢は「みんながやりたいことが出来る、優しい世の中を作ること」。「みんな」って部分が大事。そのためにはnukumoという名の4次元ポケットが今は必要だと考えている。

「英語を学びたい」と思ったら教えてくれる人がいて、「ギターを弾きたい」と思ったらギターをシェアしてもらえる優しい世界。

英語を学ぶための時間やギターを買うお金が必要なくなり、そのお金を手に入れるために働くはずだった時間も「自分のやりたいことに使える」世界。

給料を上げるためだけに「英語を学ぼう」って思わなくていい世界。

お金にならないから「アートを作るのは諦めよう」って思わなくて良い世界。

「会社に行きたくない」って言ったら「おっけい!」って言ってくれる世界。

ただ、そんな優しい世界を作りたいだけ。


最後に

nukumoという4次元ポケットで「「みんながやりたいことが出来る、優しい世の中を作る」には、みんなの力が必要です。みんなが「所有を共有」に変え、シェアし合うことで簡単にこの世界は成り立ちます。そう簡単に行かないことは分かっていますが、少しずつ、着実に、シェアの文化を広めていこうと思います。

今後とも応援のほど、よろしくお願いいたします。

nukumo


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Written by Akito
Photo by Jaz

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