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[短編]わがままボーイ1

「欲しいものがあれば言いなさい」
この言葉ほど信用ならない言葉はない。

僕は物欲がない
ないわけではないのだけれど欲しいと思うモノはほとんどない
服にも興味ない
兄のお下がりで十分だ
小学生の僕にとって母と買いモノに行くのは地獄だ
なんでこんなに時間がかかるの…
家族との旅行でもお土産タイムは退屈だ
でも
たまに欲しいものが目に映る
飛行機の模型やぬいぐるみ
超カッコイイ
超カワイイ
やばい欲しい

「あなたはあまり欲しい物を言わないわね。欲しいものがあれば言ってね」

あ〜そういえば
この前お母さん言ってたな
欲しい物あったら言ってって
このラッコのぬいぐるみ超カワイイんだけど
お腹の上に貝殻あって
カワイイ
肌触りめっちゃ良くて
最高
なにその目
超カワイイんだけど

鳥羽水族館のお土産コーナー
「お母さん。これ、欲しい…」
「え、これ?」
「そう」
「なんでぬいぐるみ?」
「カワイイから…」
「こんなのよりも他のにしなさい」
「…………?!?!なんで?!だって!…………嫌!これがいい!!」

この後どうなったかは読んでくれたあなたの妄想力におまかせ
あなたは買い与えますか?それともそのまま連れ去りますか?

世の中には男の子だからとか女の子だからとかで親から
「これにしよう!」「これなんかどう?」
「いや、あなたにはそれあわない」
と、言われることがあるそうで
筆者は生きてきた20年間そんなこと然程言われたことがありませんでした。

私は親になったことはありませんが
毎度欲しいとせがまれたら
ダメ!
と言わなければならないと思います。
でも私と同じように
たまにしか欲しい物を言ってくれない時は
買い与えてしまうと思います。
あなたはどうしますか?

追記
フィクションだよ()