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『強力な3種のマーケティング型』=『マーケティングフレームワーク』

▼概要

今回は『マーケティングフレームワーク』についてとりあげます。

▼前提

まず「フレームワーク」自体の効果とは『知りたい情報を知る』ことで、「思考手順」や「分類」を『型化』したものです

▼説明の範囲

ちなみによく取り上げられる「3C」「5F」「PEST」などは、『個人の解釈』が強すぎるため今回は除外しています。「4P」は流石にご存知だと思うので取り上げておりません。

また、論理思考のフレームワークは『マーケティングのフレームワークとは言わない』ので「Whyループ」「仮説思考」「批判思考」「ラテラルシンキング」「論点思考」なども除外しています

▼そもそも、フレームワークの存在意義

目的は

『パーツ(ユニット)化しておいて、必要に応じて使うこと』です

▼マーケティングフレームワークで得られる効果

・知りたい情報を把握できる(・VRIO→内的な強み ・STP→ターゲット)

・高速で使用できる(性質・用途の理解は前提として)

・『再現性』の確保

・『思考手順の共有』ができる

▼なぜ?マーケティングフレームワークは必要か?

マーケティングは性質上『粒度の細かい情報』を大量に扱う場面が多くなります。厄介なのは適切に表す『言葉(定性)』を『数字(定量)』に変換できないため、『理解するために一旦、「分類」と「可視化」をしてから1つにまとめる』必要があります。この手の分野は『経営コンサルタント』の方々が抜きん出ているので『外資系コンサル』シリーズなどの書籍が参考になります。

▼『人間の思考』の性質

『人間の脳』は基本的に『1つずつ』の情報しか処理することができません。ベストなパターン例は『抽象→レイヤー1→具体化→レイヤー2・・』のように『1つずつ』『順番に』『絞りこむ or  広げる』必要があります。

▼マーケティングフレームワークの解説

 ▼①VRIO分析

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▽用途

根本的な提供価値(内的要因)を理解する重要なフレームワークです。

▽効果

・判定・判断・意思決定の基準をつくることができる

・内部のリソース・リスクを把握することができる(強み・弱み)

・差別化の要因・ポイントが把握できる

▽解説

一言「外に目を向ける前に、まず内側を固めましょう」

個人や組織を問わず「成功」と「失敗」を分けるのは『コントロール可能』な『内的要因』です。影響度を表すと『内的要因 90%』『外的要因 10%』。理由は単純に『外的要因はコントロールできない』から。また、国や組織や企業が崩壊する事例は『100% 内部崩壊』です。例えば、企業の倒産は一見すると不況などの外的要因のように見えますが、実際は元から内部崩壊しており外的要因がトリガーになったに過ぎません。逆に言うと内部統制が取れて高精度に仕組み化され柔軟に対応できる組織が残っていきます。


▼②ビジネスモデルキャンバス

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▽用途

『価値交換』の流れを可視化することができる

▽効果

・一連の流れを統合的に観測できる

・ボトルネックの把握

▽解説

一言「全体の流れが価値を生む」

元々は『ビジネスモデル』の構築に使用されるフレームワークです。『ビジネスの構造』を理解する上で非常に洗練されており、『自社の提供価値』『顧客設定と届け方』『キャッシュの構造』をバランスよく『1枚』で把握することができます。非常に高い抽象度を誇っており、このフレームワークを基準にすれば『ボトルネック』『価値交換の流れ』など『ビジネス』に必要な情報が網羅的に揃います


▼③STP

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▽用途

『ターゲット』を可視化して『絞り込む』

▽効果

・『思考手順の可視化』と『論理的な意思決定』

・情報からの『ターゲット』1点への収束

・『セグメント』の可視化と管理を可能にする

▽解説

一言『膨大な情報を1点に収束させる』

『手持ちの情報(データやリサーチ)』から『ターゲット』に向けて収束させるフレームワークです。簡単な思考手順の一例だと、手持ちの情報=『セグメント(年齢、性別、住居 etc)』が1000個あったとします。①『セグメント』をExcelに入力して可視化し項目ごとに分類します②『セグメント』に対して優先順位づけ(重み付け/数字への変換)をしつつ、管理可能な状態に加工し『ターゲット』を設定します。③設定した『ターゲット』情報を元に『ポジショニング』で相対的に可視化して、更に『ターゲット』を絞り込んでいきます。要するにやっていることは、『1000の選択肢からどの1点に収束させるか?』です


▼自分でフレームワークを作る場合

▼①2軸思考

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▽解説

情報の整理・可視化を『線2本引く』だけで『全て』実現できるフレームワークです。とりあえず、この概念を理解しておくだけでフレームワークに困ることはまずなくなります。

▽おまけ

余談ですが、やっていることは『数学の幾何学』に非常に近く、より専門的に論理思考を突き詰めるなら『数学』、特にビジネス文脈では『統計学』をオススメしています


▼②5W1H

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▽解説

おなじみの『5W1H』です。日常生活から無意識で使用されるほど普及してますが、最も注意すべきは『順番』です。対象や文脈によって、異なりますが個人的なオススメの順番『抽象→具体』です

  ▽前提の対象『Who・Whom』(誰が?誰に?)

  ▽Main『Why→What→How』(なぜ?→なにを?→どのように?)

  ▽Sub『When→Where』(いつ?時間→どこ?空間・場所)

▽参考までに

『5W1H』個人の解釈が強く出るのでしっくり来る『順番』を「自分なり」に組み立てるのがオススメです。要はただの『手段』で『ツール』です。

Google『5W1H 順番』

書籍

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▼日本と海外を比較したフレームワーク扱いについて

私の所感ですので誤りがあるかもしれません。

マーケティングの本場である海外の英語圏情報を参考にしていると、フレームワークはさほど重視されず『戦略』『統計根拠』『思考手順』『情報の構造化』を重視するようです。ただ『情報の整理』や『説明』では出てくるのでフレームワークは本当にただの『ツール』や『パーツ』扱いのようです。

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