”使命”とは? 知覧@鹿児島を訪れて。

さて、休職期限も残り1週間と迫ってきた。色んな人の話に触れて、今後の考えの方向性も決まってきた。今回は、そんな休職を決めるきっかけとなった大きな出来事を一つ。そんなに長くならずにサラッと綴ろう。

4月頭、会社の同期(最近退職した)と二人で鹿児島に行ってきた。もちろん男二人旅だ。笑

同じ営業コンサルにお世話になっていて、パーソナルミッション合宿の際に読んだ本の中で紹介されていた「知覧」のことがずっと気になっていた。行くのを先延ばしにするのはまずいとどこか本能的に感じており、彼を誘った。快諾だった。こうして急遽鹿児島行きが決まったのだ。

何故、「知覧」なのか。何があるというのか。

戦争の記憶が今も残る場所だからだ。

知覧特攻平和会館(https://www.chiran-tokkou.jp/)

知覧特攻平和会館


ここを訪れることが目的だった。もはや僕らは、「訪れなければいけない。今行かなければいけない。」という、どこか衝動的な強い想いに駆られてさえいた。

僕らは衝撃を受けた。心が震え、30歳が近づく大人の男が自然と涙した。決して大袈裟ではない。本当に、涙が自然と零れ落ちてきたのだ。

記念館の中には、当時の方々が身に着けていた衣服や模型、歴史の説明など、多くのものが残されていた。中でも一番心を震わせたのは、「手紙」だ。

特攻隊として米軍へ攻撃を仕掛けた日本兵たち。彼らが自分の家族や愛する人々へ贈った最後の手紙だ。

本当に沢山の手紙が残されていた。彼らの写真と共に。それらをじっくり読んで周ったが、涙を堪えることはできなかった。

両親へ、兄弟へ、妻子へ、、、、愛する人々に向けて、戦闘機で飛び立つその瞬間まで、自らの手で想いを綴り、届けたのである。

そんな彼らは若い日本男児だった。最年少で17歳。最年長でも32歳。今の自分と大差ない、あるいはずっと若い方々が、愛する人々を、愛する国を守るために自分の命を懸けて闘ったのだ。

彼らにとって、それが「使命」だったのだ。

「使命」とは読んで字の如く、「命を、使う」ことだ。彼らは、まさに本当の意味で「命」を使った。死をもってして、愛する人を、国を守ったのだ。

まだ若い、長い未来が待っている彼らが、愛する人々を残して飛び立つ。どれほどの覚悟があっただろうか。どれほどの悲しみを堪えただろうか。そんなことを想うと、涙を流さずにはどうしてもいられなかった。

記念館を出てから、僕らはどこか上の空な感じで放心状態だった。何とも言い難い気持ち。しかし心が震え、何か大切なものを感じ取ったことだけは互いに分かり合っていたような気がする。

夜もずっと語り合った。互いに退職など様々考えていたこともあり、お互いの考えや価値観、未来の話を語り合った。

そろそろまとめに入ろう。この出来事で何を感じ、そしてそれがなぜ休職という選択をするに至ったのか。

知覧で特攻隊として飛び立っていった彼らは、本当の意味で「命を使い」、大切なものを守った。それが彼らにとっての「使命」だったからだ。

「命を、使う」と書いて「使命」。

勿論、現代において本当の意味で「命を使う」、すなわち「死をもって」何かをすることなどまずない。特にこの平和な日本という国ではなおさらだ。では、現代において「命を使う」とはどういうことか。それは「時間を使う」ことと言い換えられると考える。

「時間=命」ということだ。

では、その「時間=命」を使って自分が守りたいものとは何だろうか?成し遂げたいこととは何だろうか?叶えたいこととは何だろうか?

これが「使命」と言えるのではないかという話であり、自分にとってのそれはなんだろうか?という話である。

知覧の彼らが命を懸けて愛する人を守ったように。自分も「命=時間」を懸けて守りたいもの、成し遂げたいこと。これを果たすために生きていくことが人生なのではないか。

以前の記事にも書いた「パーソナル・ミッション」がまさにこれに当たる。

昨年、お世話になってるコンサルのイベントでこれを初めて考えた。当時も一つの答え、方向性は見えたし、それで今まで走ってこれていた。ただ、知覧を訪れて、特攻隊の彼らの歴史、想いなどを目の当たりにして、自分にとっての「使命」って本当にこれでいいのだろうか? 今ここで働いているのは使命に向かっているのだろうか?

こんな事が頭を廻るようになってしまったのだ。それでどこか仕事に集中できなくなるような状態になってしまい、上長からも「もし本当にそれが続くのであれば、休職も全然あり」とのFBをもらったため、その選択に至った。

まさか自分が休職という状態に至るなんて思ってもいなかったため、初めは自分でも少々驚きだったし、若干不安もあった。しかし、もうここまで来てしまったし、実際休職していろんな人と話したりする中で、将来の方向やパーソナル・ミッションなども再確認できてきた。それは全て、知覧を訪れたおかげだと強く感じている。

自分の人生において、この出来事が大きな意味を持ったことは間違いない。

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