ヴィパッサナー瞑想体験記Day1 ~ドキドキ・いざ開始してみたら・・・~
自分の内省のために、以前他の方がオススメしていたヴィパッサナー瞑想を体験しました。
ヴィパッサナー瞑想は、10日間、完全にデジタルツールからも遮断し、ひたすら瞑想をし続けるためのコースがあり、この数年間いつかは、いつかはと思っていました。
本当に人気で申し込み開始すると1-2日間でキャンセル待ちになるほど。今回も申し込み開始日当日の申し込みを忘れていたらすぐにキャンセル待ちになってしまい、キャンセル待ちをしていたら通ったので、タイミングがきたって事かな?と参加にいたりました。
前日オリエンテーション
夕方に集まり、ヴィパッサナー瞑想を参加するに当たっての決まり事、誓約事項の説明があり、そして10日間参加することに決意したならば宣誓(サイン)します。
ヴィパッサナー瞑想には、シーラと呼ばれる5つの戒律があり、それに加えて大事な宣誓事項があり、10日間遵守することが義務づけられます。
サインをしたのちに、気が散るものは全て回収されます。
携帯電話はもちろんのこと、車の鍵、ノート、PC、電子機器全般、そして書籍もです。この10日間は、聖なる沈黙のもと、徹底的に瞑想に向き合う環境を作ります。
男性約20名、女性約30名の参加者がいましたが、施設内は男性ゾーン、女性ゾーンと完全に分けられており、また参加者同士も聖なる沈黙で一切のコミュニケーションが禁じられるので、一人で瞑想に向き合う環境になります。
ヴィパッサナー瞑想初日がスタート
前日のオリエンテーションで最初に実施する瞑想の説明を受け、アーナパーナ瞑想という瞑想法からスタート。
初日に実施する内容は、座ったら「鼻だけで呼吸を行い、鼻を通る呼吸にだけに意識を集中させる」というもの。
注意深い心を育むために、範囲はあえて狭く、鼻を通る空気にのみ意識を向けるとのことです。
出だしから躓くスタート
早朝の4:00に「ゴーン・ゴーン・ゴーン」と鐘の音が鳴って起床。
無事に起きることができ、そのままベッドでストレッチを行い、そして外の手洗い所で顔を洗ってスッキリさせ、4:30~6:30の自主瞑想がスタート。
今まで1時間の瞑想はしたことあるが、2時間は初めて。。。
しかも4時起きの寝起きの瞑想。
はい、1時間でダウンして、もう1時間はベッドに寝てしまいました。(その日の講義でグサリと刺されることに)
6:30に朝食の時間。
予想はしていたけど、質素な内容で玄米とにんじんを細切りしたものと、そしてほとんど味がしない味噌汁。まぁそうだよね、食事を楽しみにきたわけじゃ無いんだし、食欲は瞑想の邪魔だもんなぁ。
でもお代わりは自由だから量は自在。しっかりエネルギーをつけようとちょびっと多めに食事する。(これも夜の講義でグサリと刺されることに)
日常の中での瞑想の限界
さぁ、いよいよ8:00から瞑想の連続がスタート。
瞑想ホール(小さな体育館のようなところ)に全員集まり、瞑想を開始する。11月の終わり、換気のために窓を開けているのに、なんだか暖かい。なんと床暖房がついている。このじんわりくる暖かさはありがたい。
初日の瞑想は、鼻だけに意識を向けて、呼吸に集中するだけ。
いざ始めてみると、雑念がどんどんどんどん湧いて出てくる。過去のことであったり、未来のことであったり。特に前後含めると約11日間音信不通になっているので、「あれ大丈夫かな、そういえばこれしないと、あっ今度こんなことやってみるといいな」等、今取り組んでいることの不安だったり、アイディアだったりがどんどん湧き上がってきます。
今までも瞑想には取り組んできました。なので初めての人よりは全然慣れていると思います。ただ、なぜ今回これほどまでに雑念がとめどなくあふれてきたかと思いかえしてみると、「日常の中での瞑想の限界」を感じました。
日常が確立されている中で、その一部の時間だけ瞑想をする。または、瞑想の講座やリトリートに参加して週末2日間瞑想し続けたとしましょう。それでも、日常のペースを大きく影響を与えることはないと思います。
でも、ヴィパッサナー瞑想は10日間、音信不通の状況を作り、「日常の中での瞑想」、言い換えると「日常のペースがコントロールできる中での瞑想」ではなく、「瞑想のみが日常」になります。
そうすると、自分にとっての「普段の日常」に対する気持ちが、瞑想中にどんどん雑念として湧き上がってきます。最初は不安であったり。
それが自分が日常の中で頭の中で考えていること、それだけ普段は思考がぐちゃぐちゃなんだなぁと気づかされました。
そして湧き上がってくる雑念ももうめちゃくちゃ。
過去の嫌なことが浮かび上がったと思ったら、いつかは〇〇に旅行行きたいなぁと切り替わったり、そしたら過去の思い出が浮かび上がったり、「夢」って言葉がでたら福山雅治の「はつ恋」(夢のような人でした♪)が流れてきたり・・・
小さな一点の集中により引き出される心の現実
雑念にもう振り回されっぱなしの瞑想。
これにはもう一つ理由があり、初日のアーナパーナ瞑想では、意識を向けるのは鼻の一点のみです。(正確に言うと上唇の上から鼻の入り口の部分含む)
今まで自分がやってきた瞑想は、呼吸の流れに意識を向けるものでした。(鼻から入って肺を抜けて、その際に横隔膜を動かしてまた出ていく、この流れを感じるもの)
またはボディスキャンのように自分の肌の感覚であったり、体の内側の感覚を上から下まで感じるもの。
対象がある程度のサイズ感であったり、または一連の流れを感じるので、比較的集中しやすいのです。
でも今回の瞑想は鼻だけ、ひたすらその小さな箇所一点のみに意識を向け続けないといけないので、より集中力が問われます。そして簡単に意識がそらされてしまうのです。。。
そして、初日厄介だったのがキングダムの存在。
もうふとするとキングダムの色んなシーンが湧いて出てくる。
王騎将軍はもちろんのこと、いきなり「ダン、ダダダダダダン」という太鼓と掛け声が聴こえたり。
エピソード1から4まで色んなシーンが駆け巡ってきました。。。これは本当に大変でした。
全身に様々な痛みがわいてくる
そしてもう一つ大変だったのが、クッションの上に座り続けることの体の痛さ。
普段デスクチェアに慣れ親しんでいるし、瞑想も椅子でしていたので、背中や腰やお尻、脚などいろんなところが痛くなる。その都度体を動かしたり、体育座りにして休憩したりと、ここでも集中がとぎれることが多かったです。
そんなこんなで私の初日の瞑想は、雑念(特にキングダム)と痛みに翻弄されて終わりました。。。
1日目講義(一部)
各日にちの最後は、ゴエンカ氏の講義が1時間半ある。
このヴィパッサナー瞑想は、ブッタ(ゴータマ・シッダッダ)が悟りを開くのに実践した瞑想であり、悟りをひらいたのちに多くの人に伝えてきた、苦悩から解放され、安らぎと調和と幸せな人生を実現するための実践法であり、この実践を取り組む意味が語られていました。
毎日、有意義な話しと、そしてこの10日間で生徒に起きる心境などをユーモアも交えて伝えられました。それぞれ一部をお伝えしたいと思います。
うぅ、グサリ
また、グサリ。
明日から真剣に取り組もう・・・
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