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【回答編】iOS14の衝撃。モバイルマーケターはこの激変を今すぐキャッチアップせよ。
iOS14に関する私の一連の記事は以下よりご覧ください。(振り返ると、かなり間違ったことを記事化しているので見ていて恥ずかしくなりますw)
2021/2/24に開催しました以下のiOS14に関するウェビナーにゲストで参加しました。ニッチなテーマにも関わらず非常に多くの方にご視聴頂きました。
視聴者の方から本セッションの資料もらえますか?動画のURLもらえますか?という問い合わせが非常に多かったです。また、私が喋ったiOS14以降の広告効果測定の具体的な考え方については資料すら投影せず、口頭で喋っただけとなったので、本noteでは喋った内容を以下に記載しました。
正解ではなく、私の考え方を記載しただけですので、あくまで参考までにというところです。なお、重要なことを先に申しますとMMPの種類によって以下、私の書いている内容が間違いとなる場合があります。今回はMMP=AppsFlyerという前提で記載しました。
各媒体別の計測手法
①Facebook→SKAd + MMP(IDFA)
②Twitter→SKAd + MMP(IDFA)
③Google→Google純正面(=サーチやYouTube)はATTを出さないので対象外。admob面はIDFAを引き続き取るらしいので一部計測可能。モデルドコンバーションでの計測はMMPに返さない(Appsflyerには返さない、adjustにも返さないらしい)。4-6月頃からSKAdでの計測可。
④その他DSP/ADNW(アプリ面)→MMP(統計的モデリング計測)又はSKAd連携している場合、SKAd
※アプリメディアからするとSKAdへの連携メリットは直接的には無いが、①~③をはじめとするAPI連携媒体がSKAdでの計測しか実質できないため、広告主がSKAd基準での計測に舵を切る可能性があるので、対応せざるを得ないと考えられる。それを加味してSKAd連携は進んでいる
⑤その他DSP/ADNW(WEB面)→MMP(統計的モデリング計測)
※①~⑤で議論しなかったASAはアトリビューションにおいて最強です。AppleIDによる計測+統計的モデリングでの計測においてもルックバック期間(アトリビューション期間)が30日なので、アトリビューションにおいて相当優位。
各計測手法での成果判定基準
SKAd→クリックスルーCVでの計測(今後、ビュースルーCV対応予定)
MMP→クリックスルー、Viewスルーでの計測
今までは、MMPでIDFA+フィンプリ計測でのアトリビューションの序列は簡単に言うと以下でした。
API連携媒体、アプリメディア>WEBメディア
つまり今までは、MMPでIDFA+フィンガープリント計測することで
①~④>⑤
の順にアトリビューションの序列が組まれていたが
SKAd→クリックスルーCVでの計測
MMP→統計的モデリングでの計測(=クリックスルー、Viewスルーでの計測)
になったことでMMP上で効果がもっともよく見える序列がくずれる。
④をMMPの統計的モデリングで計測する場合
④、⑤>①~③
④をSKAdで計測する場合、
⑤>①~④
の順番で管理画面での効果=CPIはよく見えると想定される。
本来的にはMMPとSKAdという成果定義が全く異なるツールをまたいでCVの議論をすることに意味はない。なので、今までの議論でCVの新値を求めることが困難であることは理解できました。
具体的な計測方法
ですので、ここから広告主の対象アプリで意識データなどアンケートで取得したデータで課金傾向の高いユーザーの接触媒体の傾向などを取得して、
課金との相関が高い媒体をスコアリングして、自社と相性のよい媒体をスコアリング化(優先度つける)。
また、これと同様のロジックであるAFのスコアリング機能を使って媒体の優先度を決めて、そのスコア✕CPIで媒体アロケは行う。
※蓋開け無いとわかりませんが、④、⑤と①~③でCPIが大きく開く場合、④、⑤の配信している配信面を開示できるところにしか配信しないことで、
どこからインストール獲得しているか可視化し、そこから入るインストールが自社プロダクトにとって相性がいいかどうかを議論の上、アロケーション量は検討。
インストール以降のLTV計測
方法は2通りで、後者を推奨。
1、インストール以降のLTVに関して、SKAdでの計測はコンバージョンバリューの値をコントロール(ソシャゲは0.01ドルか0.1ドル)して短期の課金を大雑把に計測は可能なので、短期LTVまでをSKAdで追う。MMPでのLTVは今まで通り使って、ツールをまたぎ短期LTVで予算をアロケ。
2、MMPやSKAdではCPIまでしか追わない。LTVはDB側でとっているデータを使ってシミュレートする。或いはAndのオーガニックと各広告媒体のLTV差分を割合もどして推計する(=つまりどのような流入経路から広告流入したとしてもLTVは変わらない前提にたつ)。リスティング経由はオーガニック同様のLTVですが、そもそもリスティング=ASAやGのサーチ面からのCVは全体CV数からするとLTV全体に感度が無いので無視できる立場。
マーケターに求められる視点
やはり、MMPを用いた個人を特定できる計測からは粗い計測になることはやむをえません。また、MMPとSKAdの2つのツールを跨いでの効果計測ですので、そもそもバックグラウンドが異なります。ですので、媒体別インストール数やCPIは媒体によって出せるもの出せ無いものがあります。さらに出せるもののなかにも計測ツールを跨いでの効率判断は極めて難しいです。表面上の数値だけをみて各計測手法のアトリビューションやイベントの取得方法を無視すればミスリードに繋がります。
LTVやROAS、回収状況などの深いイベントに関しても流入経路別には追えなくなります。ですが、流入経路を限定しない形での計測は可能です。ですので、これから求められるマーケターの視点はより粒度が荒い計測しかできない不確実な状況下での意思決定が求められます。
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