蹴り9

年齢の壁は、蹴飛ばしたら壊せるだろうか

57歳です。会社を解散して、現在清算期間中です。就活、というか収入をどうするか考えなきゃいけないんですが、就労しようとすると私の条件は悪すぎるよなぁと思い知らされます。

財務省のセクハラ問題。その対応が、世の中とは隔離された世界に生きている人たちで成り立っていることを晒しています。おかげでセクハラに限らず、女性たちからは「だから50代以上はダメなんだ」と悪臭を放つ有害物質扱いです。

まあなぁ。同質的な人たちの中で生きてると、知らず知らずのうちに腐る。特に立場で仕事するエリートや起業家が腐るのは、とても早い。若くてもいくらでもいるとは思うけど、50歳以上になるとほぼ全滅な気がします。

でも、私は違いますよ。同質的な人たちの中だけで生きてないし。偉そうでもないし。

と言いたいけれども、他人から見れば、同じ臭いを放っているかもしれない。こんな風に前置き、言い訳が長いのだって、腐ってる証拠なのかもねと(笑)

いやだから、解散前からアルバイトを捜してたんですって。

私が株式会社イグジィットを解散するわけ のおまけ


今回書いているのは、ほぼ今年の2月。会社の解散日までの出来事。「1000円のアルバイト」をメインに、「2000円の派遣」「1700円のアルバイト」の3本です。


時給1000円のアルバイト で連絡もらえず

解散を決めたら受注仕事はしないから、その分ぜんぜんヒマだ。でも解散するには、まず決算しなきゃいけない。解散年の決算のあとには、清算期間設けて、その決算もしなきゃいけない。役所関係の届け出は、通常の倍以上ある。そして合気道の教室もやらなきゃいけない。

儲けになるとかとは関係のない仕事で、忙しいという奇妙な状態。とっととアルバイト探そうぜということで、インディードで探し始めた。インディードはユーザビリティ悪いけど、まるでGoogle検索のように好きなキーワードやその組み合わせで探せるところがいい。

お、ここは! あの会社がSNSを運用するアルバイトを探してるじゃないか! という情報に行き当たりました。

SNSの運用で、これは凄いなというアカウントは常に探しています。企業アカウントの有名どころやインフルエンサーは、投稿量で他を圧倒しています。ベースは互助会方式で、リーチやインプレッションを稼ぎ、村を形成しています。それはソーシャルメディアマーケティングの定番手法でもあります。

ところが、この会社はまったく違います。投稿数や互助会とは無縁です。大手ディスカウントチェーンなので、村の有名人レベルだとあまり意味がないのだと思います。私は「××××が、Twitterでいろいろ発明していて凄腕すぎる」と会社のブログに書いたほどです。

昨年末に連絡したら、年明けに電話がかかってきました。面接に行きました。履歴書とブログのプリントアウトと職務経歴書を持って。

応募動機を聞かれ、御社のTwitterアカウントはすごいと思っています、という話をしました。Twitter以外はオーソドックスだけれども、こういう内容ややり方が受けるというセオリーを無視して、◯月から急に次々とあたらしい手法を開発している。ユーザー参加型の手法でも受けなかった手法は放ったらかし、というTwitterらしいいい加減さもいいと思いますと伝えました。

◯月から急に飛ばし始めた理由は、あっさり判明しました。私が推測していた通りでした。

しかし予想外のことがあったのです。ソーシャルメディアを担当する部署は、デジタルマーケティングの部の中にあるのですが管理職がいない。SNSの運用は4人でやっていると。まさか4人でやっているとは、思いもしませんでした。なぜって私なら、ひとりだけで、ここがやっているすべてのSNSの投稿の数倍はできます。会議や投稿内容のチェックがどれだけあったところで、2倍はできるはずです。

アルバイトの面接に来て、そんな大口は叩けません。そんな自信満々のおっさんが入ったら、いろいろとバランスが崩れてしまいます。

その前にどんなことができるか、実績をと聞かれたので、職務経歴書を渡し、SNS周辺の仕事で何をやってきたかとお伝えしました。マシンやアプリケーションにもよりますが、企画して撮影して動画を毎日作ることも出来ますと答えていたし、量のアピールをする必要はないと考えていました。動画作りに苦戦している様子が、見てとれていたのです。採用しておけば、動画作らせるだけでもお得じゃないですかと。

第一、私は娘の結婚式で沖縄に行ったときも、MacBook Airを持参して仕事のSNSをやっていたぐらいです。もうそういう仕事の仕方はやめようと思ったのも、会社を解散する理由のひとつだったのですから。時給仕事をやるなら、考え方を変えないと。


4人で運用されていることは「こちらの内情をお話ししますと」で始まる、質問の中で出ました。

まず「どれぐらい勤務できますか?」と聞かれました。採用条件は、週4日以上、1日5時間以上の勤務でしたので、「月金で勤務できます。週2日のぞけば、1日8時間でも可能です。その2日も5時間以上は勤められます」と答えました。

すると「現在社員2名、アルバイト2名で回しているけれども、手が足りない状態です」「長く勤められる人を探していますが、どれぐらいの期間勤めることを考えていますか」と聞かれました。

前述の通りで、これを4人でやってるとは思いもしませんでした。どうして手が足りないのか、まったく理解できません。ですが長く勤められる人を探している背景は、なんとなく理解できました。ここのTwitterアカウントが◯月から急に飛ばし始めたのは、それだけ出来るアルバイトが入ったということなのでしょう。そして社員は、あまり実際の投稿をしていない。もしかすると社内調整やインサイトのチェックなどで、忙しいのかもしれない。だから長期間勤務できる運用担当のアルバイトが欲しいと…

そういう構造もありはありです。

ただそうすると社員は言うだけです。それならアルバイトは勤務形態に自由度がないと集まるわけがない、続くわけがないと、私は思います。

「使っていただけるなら長く勤めたいですが、でも1000円の時給で長く勤めることはできません」と正直に答えました。時給の説明で2ヵ月に1度査定があり、昇給するとの説明がありましたが、それなら2ヵ月間のアルバイト契約で、双方合意のもと延長もあるとしなければ、求人広告としてもおかしいし、労働法にも抵触するかもしれません。

求人広告の条件は、かなりゆるい。でもここでのアルバイトはスーツ着用だし、ゆるくはない。実質的には、1年とか2年とかの勤務を求めているのかもしれません。しかし1年後の時給は1050円ということだって、十分に予想できます。1年勤めますと約束したところで、雇用契約上は時給1000円としか書いていないのですから。

だからおっさんは、しかも長く社長とかやってたやつなんて、ショートでも雇いたくない。という流れになるのは、十二分に理解できます。もう間違いなく(笑) 

しかしここは会ってくれただけ、ありがたいのです。いろんなことを学べました。

採用の場合、電話でご連絡します。1週間経っても連絡がない場合は、不採用です。と言われました。電話はもちろん、ありません。

アナリティクスで見ていると、ブログはチェックされましたが、ポートフォリオには行かずにお帰りになったようでした。


時給2000円の派遣 は他の方を優先しましたと

インディードで面白そうなのを見つけました。派遣ですが、定時で終わるなら大丈夫だ。あとは役所に行かなきゃいけないときが出てくるけれども、この場所なら昼休みにでも行ける。と思ったのです。

株式会社イグジィットは神南にあり、その会社は徒歩で3分も離れていない場所にあります。都税事務所と区役所以外の役所は徒歩3分圏内です。

会社を解散するにあたって、通常より多く役所に提出するものがありますし、解散後も行くことは出てきます。といっても、毎週あるかないか程度ですし、やり直しを覚悟すれば郵送やネットでも可能です。

たとえば社会保険事務所は、社員がやめたときと同様に資格喪失届けを出しますが、会社が解散したときは、さらに事業所としての「全喪届け」も出す必要があります。行政への提出物では、もう退去した事務所、廃棄された電話番号を記載しますし、あいかわらず私は代表取締役です。

全喪届けには「全喪後の連絡先」の欄があるのですが、空白にしていたら代表取締役の自宅住所と電話番号を書くように言われました。ちなみにこういう書類の書き方は、どこにも出ていません。

そんなことは本題ではありませんが、べったりとサラリーマンできる状況ではありません。ということです。

だからなあ、応募してもなぁと思いながらもエントリーしてみることにしてみました。インディードから飛んだ先は、デジタルのクリエイティブとマーケティングを手掛ける大手企業がやっている派遣部門です。

派遣先は放送局のグループ会社で、海外向けSNSの運用。グループ各社の担当者を集めて会議をし、意向をまとめながら、実際のSNS運用を担当し、PDCAを回していく仕事だということでした。

最初にこの情報を見たとき、これはSNSの運用がメインの仕事じゃないよね。各社担当者の合意を形成するのが、90%以上でしょうと思いました。そんな仕事を時給2000円でやらせるのか。いやぁそれだけのことができる人なら、2000円の仕事はやらないでしょう。

ともあれ目的さえ明確なら、コンサバティブな人たちを相手に合意を形成させるのは、それほど難しくはない。やりたいわけではないけれども、私は得意だよな。バンバン投稿するだけの仕事ならいくらでもあるし、いくらでも応募者があるんだから、自分に時給1000円じゃない付加価値をつけるなら、こういうこともありか。

と応募してみました。前述のようにべったりサラリーマンはできないので、状況を端的に書いてエントリーしました。するとすぐに連絡が来ました。面談したい、他の仕事も紹介できると。

凄い受付空間です。

話を聞いてみると、やはり合意形成がメインでした。合意にもとづいてPDCAを文書化し、投稿する動画の作成を制作会社に依頼し、ふたつのSNSに投稿する仕事だということでした。

私はこれは希望があるかもと思いました。仕事内容、そして投稿する頻度からすれば、かなり暇です。月金で勤務する必要もないぐらいだし、少なくとも残業はないはずだと。

ところが「残業はあります。正社員とまったく同じです」と言われました。そうなんだ。この業務量で残業があるとは想像しにくいけれども、仕事の内容が厳密に決まっていなくて「正社員」と同じなら、なにかあるのかもしれない。残業は正社員なら予定がありますのでと断れるかもしれないけど、派遣だと断るには、まず派遣会社の承諾を取る必要があるのではないでしょうか。

しかしエントリーの段階で「週に二日、残業できない日があります」と明記してるんだから、引っかかるなら呼ばなきゃいいのに。私は自分の会社で派遣の人をお願いしたことはありますが、仕事の範囲は明確にしてるし、残業させたことはありません。それが派遣法のルールだし、最低限のマナーだと思っていました。20年以上もの間。言ってはいませんが、正社員と同じならどうして派遣という形態があるのでしょう。

合気道の教室をやる日、そのころだと月曜日と木曜日は残業できないのです。終わってから会社に戻って来て仕事するのは解散前にもやっていましたが、派遣やアルバイトでそういうやり方は受け入れられないでしょう。

その場でそれでは紹介できませんと言われはしませんでしたが、後日、他の方の紹介を優先しましたとのメールが送られてきました。


1700円のアルバイト は次の段階に進むはずが

やはりインディードで見つけました。飛んだ先はペット関連商品のベンチャーです。いくつかの職種で正社員やアルバイトの募集をしています。アルバイトは、1日6時間のものが多かったと思います。それなら好都合だと、SNSの運用で応募しました。

すぐに返信が来て、「瀬川さんは動画編集のスキルもお持ちだから、動画編集でも選考させていただきます」と書いてあります。うーん動画編集を毎日やるのはどうかなと思いましたが、SNSの運用をするなら、投稿する内容を企画してテキスト書いて、画像や動画は他の人に依頼するより、自分でやってしまった方が早い。PDCAを素早く回すなら、それでもいいや。

なにより雇ってもらえるなら、自分のできることならなんでもやろう。ベンチャーだし。そう考えていたのですが、土日を挟んで返信が来ました。「残念ながら〜」です。あ、そうなの。面接する必要さえないと考えられたのかと、ちょっと驚きました。

ここの動画をチェックすると、撮影技術、編集技術ともに大したことはありません。SNSも大量に投稿しているだけです。

スキルとか、そういうこと以外、きっと年齢で引っかかったのね、と思いました。採用の担当者ではなく、もっと上の人が「たとえアルバイトでもない」と判断したのでしょう。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆

2番目に書いている派遣会社の母体は、最大手クラスのデジタルマーケティングやクリエイティブの会社です。採用情報のサイトを見ると、必ずリマーケティングで求人情報の広告がどこにでも付いてきます。商品の場合は、一度チェックした商品が付いてくれば、購入につながることもあるでしょう。求人の場合はどうでしょうか。あたらしい採用情報なら歓迎ですが。

しかしこの会社は、FBにブランド広告で追いかけてきます。社名ロゴがドーンと出ているのです。いや目的が分からない(笑)

収入を得ることはもちろんだけど、自分のスキルが通用するのかどうか、仕事に対するスタンスにズレがあるのかどうか。スピードはどうなのか。を知りたいという目的もあって、応募していました。

応募すればするほど、スキルは関係なさそうだ。むしろ世の中のレベルは、こんなものなのかと呆れてきます。それよりも年齢とか経歴なんだな。この壁が絶対的なんだなと思い知らされます。

それをクリアするには年齢や経歴を詐称し、整形もして誤摩化すしかありません(笑) 


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