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体も心もレッツ☆ブートキャンプ ~第32話 パラグライダーで墜落 そして入院~

墜落して2ヶ月と5日程経った頃のお話です。

人というのは認識の仕方や捉え方を変えることで対象に対する印象、感情、思いは大きく変わるものです。この入院生活において、あることの捉え方を変えようと思いました。

それはリハビリについての認識です。マッサージ、ストレッチ、筋トレなどやること自体の認識は正しかったです。でもこんなにハードできついものだなんて全然しらなかった。。。。想像の何十倍もきつい。。。

これが、、、リハビリ・・・?
リハビリってこんなにハードなの???
となったわけです。
そこで認識を変えました。

リハビリをしているのではなくて、スポーツ選手の長期強化合宿に参加しているんだと思うことにしました。

こう考えれば、ハードなのは当たり前です。毎日筋肉痛と一緒に目を覚ますことも、マッサージとストレッチがエンドレスで何十分も続く激痛拷問なのも、すんなりと説明がつきます。むしろ強化合宿なんだから当然だ!くらいの勢いです。

そんなリハ、、、じゃなくて強化合宿も恐ろしい好循環?悪循環?に入ってしまいました。担当のドS理学療法士KDさんとの強化合宿はあまりのキツさにどうしても声が出てします。声を出さずになんて絶対に無理です。。リハビリルームに響き渡ってしまいます。つまり、どうしても目立ってしまう。

そうなると、周りにいる療法士さんには「あ、あの人はハードなリハビリをしちゃっていい患者さんなんだな」と認識されてしまうわけです。。。
その結果、担当の療法士さんが休みで、他の新しい療法士さんが新規で入ったとしても、、、めっちゃハードにやられます。。。。。本来、新規の療法士さんが入った場合、患者さんのことがわからないので様子を見ながら控えめにやることになるもんなんです。こちらからしたらある意味、癒やしの時間になるはずなんです。でも私の場合「いつも近くで様子みてましたよ!行けるんすよね!?ガンガン行きますね!!」と最初に言われる始末。

まさにデススパイラル。
全員超ハード。。。

さらに悲しいかったのは、リハビリ病棟に引っ越しして1日目から入っていただいている美人理学療法士Oさん(残念ながら既婚。。。)のリハビリ内容の変貌ぶりでした。Oさん、、、最初は優しいマッサージですごく癒やされるリハビリだったです。そして私の施術をしてもらうことが不思議と多かったんです。

なんか機会が多いなと思っていたら、ある日言われました。
「実は私、前島さんの副担当になりました!これからは私も心を入れ替えて頑張っていきますね!」

あ、副担当になったんですね。よろしくお願いしますー。
ん?心を入れ替える?どういうこと??

どうやら私の担当理学療法士、ハードボイルドKDさんと事前に入念な打ち合わせをされたそうです。
その日以降、Oさんも豹変してしまいました。
ハードボイルドKD仕込(?)の激痛ストレッチをかまして来るようになりました、、、涙
特に、足を曲げて太ももの前側を伸ばすストレッチ。うつ伏せ状態でやり、足をOさんが上から体重をかけて押してくるですが、このストレッチに関してはKDさんがやるよりもキツく、痛かったですね。。。。

そんなこんなで毎日がマジで強化合宿な日々となりました。

そしてこの頃実は、、、強化合宿してるのは体だけじゃなくなってきてしまっています。心も強化合宿みたくなっていました汗

心も?どういうこと!?
ってなりますよね。
リハビリ以外にも、自分にはやるべきことがあったんです。というか、やると決めて、リハビリ以外の時間はそれを頑張ってやっていたんです。

この頃の月末が締め切りのフォトコンテストに応募するんだと、作品を作っていました。「怪我で思うようには作業はできないけれど、それでもできる限り頑張ろう」と決めて懸命に作業していたんです。そして作品は完成しました。

それで一段落して落ち着けるかと思えば、、、そんな事はない。
次にやらなきゃ行けないことが待っていました。それは。。。

「会計処理」

行政というのは残酷です。フリーランスの俺が死にかけようが、長期入院していようが、確定申告をするのは義務なんだそうです。免除されるなんてことはもちろんないですし、遅れて提出するなんて事も、もちろん許されません。

ちなみに自分は青色申告で確定申告をしています。愛知で入院中という状況を考えると、青色申告の所属場所をかえたほうがいいのかな?とも思いました。青色申告の事務所は全国にありますから、所属場所を実家近くに変更することも可能です。ですが、青色申告事務所の横のつながりはそんなになく、引き継ぎなどのシステムがちゃんとしているわけではなさそうなのんです。このタイミングで担当が変わることで起きるトラブルのほうがリスクが高いと判断しました。

なので今まで通り、東京の青色申告の担当だった人と連携して早め早めに動いて、ちゃんと準備していくことにしたんです。会計データはメールなどでやり取りして確認してもらえるのが救いでした。なので病室でも会計の作業は進められます。きちんと準備して、あとは確定申告で書類を提出するだけの状態にまでもっていこうと決めたわけです。

でもこの早め早めの準備というのも今の私にはハードルがかなり高いものでした。なぜならまだお尻の筋肉が少なくて、長時間座って作業はすることができないんです。。。かといってお尻への負担を減らそうとベッドをなるべく低く水平にしてしまうと、机に対して体の位置がかなり低くなってしまう。。。そうなると机の上での領収書などの管理や領収書を見ながらパソコンに情報を打ち込んでいくのがすごくやりづらくて、効率がかなり悪くなる。。。なので、お尻の痛み、作業のしにくさなどと上手く付き合いながら工夫して作業を進めて行くしかないんです。これがなかなか辛い。

本当は早く会計処理を一段落させて、新しい写真作品作ったり、フォトショップの研究したり、SNSの更新といったフォトグラファーとしての情報発信など、本当にやりたいことをしていきたいんだけどなぁ。。。

そう、本当は入院している時だからこそのやりたいこと、やりべきことが沢山あるんです。。。しかし、現在の優先順位のトップは会計です。

まずはしっかりリハビリをする。
空いた時間で会計処理をする。
更にはそこにドSのKDさんから言われた自主リハビリメニューをこなして行かなきゃいけないんです。。。
もうマジで忙しいっす。。。

墜落したあと、ゆっくり休んでねなんて言葉を沢山頂きましたが、今となっては、、。

「そんな暇ないわ!!」

状態です(泣)

「俺、、、今まで生きてきた中で、間違いなく一番頑張ってると思う。」
本当にそう思っていました。

そんな中、ついに免荷重がなくなり、左足に全体重をかけられるようになりる日が近づいてきていました。免荷重がなくなれば、できるリハビリメニューも一気に増えるはずです。

もぉ〜〜、、、、。。。さらにリハビリきつくなるじゃん。。。
更に大変な日々になるじゃん汗
入院中なのに心も体もブートキャンプ中(強化合宿中)って、どういうことやねん!!
とりあえずファミチキ食って心を落ち着かせよう。。。。

そんなことを思いながら入院生活を続けていました。
毎日めっちゃ頑張らなきゃいけない入院生活はまだまだ続く・・・・。


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