ᴀᴋɪsᴀᴍᴇ

・ 随想録 ・

ᴀᴋɪsᴀᴍᴇ

・ 随想録 ・

記事一覧

﹣Tied up days﹣

↺ devil's abode 青白い光と灼熱の畳 すりガラス越しに流れる雲を見ていた 歪んだ扉にCRC 鳩の鳴き声が荒れ果てたベランダに響く へこんだ壁に貼り付けた思い出 土曜日…

ᴀᴋɪsᴀᴍᴇ
4か月前

﹣幸せ﹣

𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄 深い闇の町 冷たい空気が 部屋に迫る 思いの中を彷徨い 眠りについた夜 泣き腫らした目で 白黒の世界を見た朝 …

ᴀᴋɪsᴀᴍᴇ
8か月前
1

﹣散文 ⅱ﹣

𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄 17:21 ただ寝転んで 空を見ていた 流れゆく雲が ちぎれて消えた なんでもない この時が愛しかった 夜の気配が …

ᴀᴋɪsᴀᴍᴇ
9か月前

﹣傷﹣

𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄 やがて終わってしまうこの道を 希望を抱きしめて歩き続ける ﹣人の命は霧のようなもの﹣ 残像になって残る言葉…

ᴀᴋɪsᴀᴍᴇ
9か月前

﹣叫﹣

𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄 涙の海に漂いながら 湧き上がってくる思いに そっと蓋をする これで何回目だろう 空から見たら みんな同じなんだ…

ᴀᴋɪsᴀᴍᴇ
9か月前

﹣幻﹣

𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄 真夜中に蜃気楼 回り始めた メリーゴーランド 生ぬるい風が 頬をすり抜ける 夢の中で 緑青黄色の ボタンが並ぶ…

ᴀᴋɪsᴀᴍᴇ
10か月前

﹣瞳﹣

𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄 灰色の冷たい瞳と 微かに聞こえる声 自分という名の舟が 沈みかけていたあの日 肩をそっと揺さぶられて 夢から覚…

ᴀᴋɪsᴀᴍᴇ
10か月前

﹣散文﹣

𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄 1 . あぜ道 入道雲 蛙が鳴き出し 雨のにおいがする 田舎の余韻 2 . 夜の街明かりが 涙のひとしずくに…

ᴀᴋɪsᴀᴍᴇ
10か月前

﹣光﹣

𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄 ひんやりした風が ふわり靡く夜に 宝石のような輝きが 胸の中で響き続ける 緑色したアイスを ひとくち頬張って…

ᴀᴋɪsᴀᴍᴇ
10か月前

﹣燎﹣

𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄 秋の気配が街を覆う 鈴のような虫の音と 空の向こうを行く 鳥たちのさえずり 静かに朝が始まってゆく 心の奥深…

ᴀᴋɪsᴀᴍᴇ
10か月前
1

﹣鍵﹣

𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄 月の光が強い夜 うっすら見える青空を ベランダの手すりに もたれて見ていた 太陽のようなその人は 光と夢をく…

ᴀᴋɪsᴀᴍᴇ
10か月前
﹣Tied up days﹣

﹣Tied up days﹣

↺ devil's abode

青白い光と灼熱の畳
すりガラス越しに流れる雲を見ていた
歪んだ扉にCRC
鳩の鳴き声が荒れ果てたベランダに響く
へこんだ壁に貼り付けた思い出
土曜日の掃除機と日曜日の快晴
終わりのない料理
ガラクタが溢れる台所
浮かんでは消える記憶をかき混ぜた夜
重い扉で閉ざされた空間に
緩やかな曲線を描きながら広がる眠気の帯が
次第に北の部屋に集まる
押し入れに隠したひみつ道

もっとみる
﹣幸せ﹣

﹣幸せ﹣

𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄

深い闇の町
冷たい空気が
部屋に迫る
思いの中を彷徨い
眠りについた夜
泣き腫らした目で
白黒の世界を見た朝

あの日絶望の丘で
見上げた太陽は
今でも輝きを放って
蝕まれた心を包み込む
温かで優しい日々が
本当の自分へと
変えてくれたのに何故

全てを禁じて型に嵌め
絶望へと追い詰めて
見えな

もっとみる
﹣散文 ⅱ﹣

﹣散文 ⅱ﹣

𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄

17:21

ただ寝転んで
空を見ていた
流れゆく雲が
ちぎれて消えた
なんでもない
この時が愛しかった
夜の気配が
仄かな香りと共に
この部屋にも
やって来た



爽やかな風吹く丘
街が遠くに見える
静かに進む飛行船
雲が割れて光が差す
小さくても確実に
歩いてきた道を
今は振り返る事もせ

もっとみる
﹣傷﹣

﹣傷﹣

𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄

やがて終わってしまうこの道を
希望を抱きしめて歩き続ける

﹣人の命は霧のようなもの﹣

残像になって残る言葉が
胸を締め付けてゆく

大事な命がひとつ消えた日を
私は絶対に忘れない
自ら命を絶つなんて愚かだと
軽蔑し嫌悪するような
冷たい空気が大嫌いだった

人にとことん優しく
自分には厳し

もっとみる
﹣叫﹣

﹣叫﹣

𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄

涙の海に漂いながら
湧き上がってくる思いに
そっと蓋をする
これで何回目だろう
空から見たら
みんな同じなんだから
悪人を演じるのは
もうやめにしよう
生まれた時は
綺麗でまっさらで
それなのに
自ら汚してしまうのは
もったいないよ

何度も伝えたけど
聞く耳を持たなかった
偽善者に囲まれて

もっとみる
﹣幻﹣

﹣幻﹣

𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄

真夜中に蜃気楼
回り始めた
メリーゴーランド
生ぬるい風が
頬をすり抜ける

夢の中で
緑青黄色の
ボタンが並ぶ
小さな赤い車を
黄色い蛸が
飲み込んだら
熊のぬいぐるみが
私の手を引いて
誰も知らない
秘密の場所に
連れてゆく

枯れたかすみ草
白い貝殻の砂浜
巨大な丸い月と
舞い踊る桜の花

もっとみる
﹣瞳﹣

﹣瞳﹣

𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄

灰色の冷たい瞳と
微かに聞こえる声
自分という名の舟が
沈みかけていたあの日
肩をそっと揺さぶられて
夢から覚めたみたいに
全てが判った気がした

自分の心が
コンパスのように
輝く空を示したら
ただ今を
全力で駆け抜けて
開いたアルバムが
微笑みをくれるみたいに
最後は笑っていたい

海の底に

もっとみる
﹣散文﹣

﹣散文﹣

𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄

1 .

あぜ道
入道雲
蛙が鳴き出し
雨のにおいがする
田舎の余韻

2 .

夜の街明かりが
涙のひとしずくに
見えた
独りぼっちの夜

3 .

金木犀のメロディーが
ゆらりと流れる部屋に
珈琲の香りが漂う
適当に描いた絵が
空へ飛んでゆく
灰色の雲が
私を見ていた

4 .

踊る熱帯

もっとみる
﹣光﹣

﹣光﹣

𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄

ひんやりした風が
ふわり靡く夜に
宝石のような輝きが
胸の中で響き続ける

緑色したアイスを
ひとくち頬張って
夢見る少女に
なってみたり
靴下を脱ぎ捨てて
寝転んでみたり
今はただこのままで

紆余曲折を繰り返して
ここまで歩いてきたけど
幸せを探し続けて諦めて
諦め切れなくて
子どもの頃 描

もっとみる
﹣燎﹣

﹣燎﹣

𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄

秋の気配が街を覆う
鈴のような虫の音と
空の向こうを行く
鳥たちのさえずり
静かに朝が始まってゆく

心の奥深い所に
隠れている醜さが
今はただ胸を締め付けて
聴こえてくる全ての音が
どこか悲しく聴こえるのは
冷たくて辛かった季節が
またやって来るから

あたたかな場所を探して
歩く猫のように闇

もっとみる
﹣鍵﹣

﹣鍵﹣

𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄

月の光が強い夜
うっすら見える青空を
ベランダの手すりに
もたれて見ていた

太陽のようなその人は
光と夢をくれた

何度も痛めつけた
醜い命の事を
少し許せるようになった
真っ暗だった過去は
木漏れ日のような未来になった

どれだけの鍵があっても
開かなかった扉が
今 開いた気がした

𓐄�

もっとみる